![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145723833/rectangle_large_type_2_86d8f72a9e6cae68b7d25b9e86576965.png?width=800)
社長が把握すべき3つの経営分析
マガジンの分類 中小企業社長のための羅針盤!成功への経営術
経営を成功させるためには、会社の現状を正確に把握し、適切な経営判断を行うことが重要です。今回は、会社の健康状態を評価するために押さえておくべき3つの経営分析指標について解説します。これらの指標を理解し活用することで、自社の強みと弱みを明確にし、改善策を講じるための重要な手がかりを得ることができます。
1. 営業利益に占める正味支払金利の割合
概要
「営業利益に占める正味支払金利の割合」は、会社の営業利益に対して支払う金利の負担がどれくらいあるかを示す指標です。この指標を計算するためには、支払利息・割引料から受取利息・配当金を差し引いた「正味支払金利」を営業利益で割ります。計算式は以下の通りです。
営業利益に占める正味支払金利の割合 = (正味支払金利 / 営業利益) × 100
意義と目安
この指標は、営業利益に対する金利負担の割合を示すため、会社の財務の健全性を評価するために重要です。一般的には、この割合が30%以下であることが健全とされます。30%を超えると資金繰りの悪化が懸念され、50%を超えると非常に危険な状態と言えます。理想的には、正味支払金利の割合は低いほど良いです。
改善方法
この指標を改善するためには、以下の方法が考えられます。
支払利息・割引料を減らす:借入金の返済を進める、低金利の融資に借り換えるなど。
営業利益を増やす:売上高を増やす、コストを削減するなど。
2. 自己資本比率
概要
「自己資本比率」は、会社の総資産に占める自己資本の割合を示す指標です。計算式は以下の通りです。
自己資本比率 = (自己資本 / 総資産) × 100
意義と目安
自己資本比率は、会社の財務の安定性を評価するための重要な指標です。一般的には、自己資本比率が30%以上であることが望ましいとされています。比率が高いほど財務が健全であり、倒産リスクも低くなります。逆に、10%未満になると非常に危険な状態とされます。
改善方法
自己資本比率を高めるためには、以下の方法があります。
増資を行う:新たな株式を発行し、資本金を増やす。
利益を内部留保する:利益を配当として外部に出すのではなく、会社内部に蓄積する。
3. 総資産経常利益率(ROA)
概要
「総資産経常利益率(ROA)」は、会社の総資産に対する経常利益の割合を示す指標です。計算式は以下の通りです。
ROA = (経常利益 / 総資産) × 100
意義と目安
ROAは、会社の資産をどれだけ効率的に利用して利益を上げているかを示す指標です。一般的には、ROAが10%以上であることが望ましいとされます。ROAが高いほど、資産を効率的に運用していることを意味します。
改善方法
ROAを改善するためには、以下の方法があります。
経常利益を増やす:売上高の増加、コストの削減、効率的な運営など。
総資産を最適化する:不要な資産を売却し、資産の効率を高める。
今回紹介した「営業利益に占める正味支払金利の割合」、「自己資本比率」、そして「総資産経常利益率(ROA)」の3つの経営分析指標は、会社の財務健全性や経営効率を評価するための基本的かつ重要な指標です。これらの指標を定期的に確認し、適切な対策を講じることで、会社の成長と安定を図ることができます。社長として、これらの指標を理解し、経営判断に活用することが求められます。
専門家のアドバイスを受けながら、これらの指標を活用し、自社の強みを最大限に発揮し、弱点を克服していきましょう。経営の現状を的確に把握し、未来に向けた戦略を立てることで、持続的な成長と成功を目指すことができるでしょう。
高木会計事務所のサポート
高木会計事務所では、会計システムの構築や経営指標の活用に関するサポートを提供しています。経営分析のプロフェッショナルが、貴社の現状をしっかりと把握し、最適な改善策を提案いたします。会社の財務健全性を高め、持続的な成長を目指すために、ぜひ当事務所のサービスをご利用ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?