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消費税 非課税と免税の混乱

こんにちは 税理士の高木です。関与先の担当者と話していると、税金がかからない取引をあるときは 免税と 言ったり あるときは 非課税と言ったり、ほとんどの方は 非課税と免税 そして 対象外取引の区別をよくご存知ないことに気が付きます。しかし、これらは消費税の申告において大きな違いがあるのです。
そこで 今日は 消費税の非課税と免税についての物語を作成しましたので、コーヒーでも飲みながらお楽しみいただけたら 幸いです。

昔々、ある小さな村に「課税の森」が広がっていました。この森には二つの珍しい鳥が住んでいました。一羽は「ヒカゼイ」と呼ばれ、もう一羽は「メンゼイ」と呼ばれていました。村人たちは、この二羽の鳥の特徴を知ることがとても大事だとされていましたが、どちらがどちらかをしばしば間違えてしまうことがありました。

ある晴れた日のこと、若い商人のタローが村の会計事務所を訪れました。タローは最近輸出ビジネスを始めたばかりで、非課税と免税の違いに混乱していました。そこで、会計士のハナコが彼に分かりやすい話をしてくれました。

「タローさん、課税の森の話を聞いたことがありますか?」

タローは首をかしげました。「課税の森ですか?」

「ええ、そうです。」ハナコは微笑んで続けました。「まず、ヒカゼイ鳥から話しましょう。この鳥は、国内での取引に関わることが多いのです。例えば、土地や有価証券の譲渡、預貯金の利子、社会保険医療などがヒカゼイ鳥の領域です。この鳥の取引は非課税取引と呼ばれ、消費税がかからないのです。でも、そのために仕入れたものの消費税も控除できないんです。

タローは頷きました。「なるほど、つまりヒカゼイ鳥のための取引には消費税がかからないけれど、そのために払った消費税も戻ってこないということですね。」

「その通りです。」ハナコは続けました。「一方、メンゼイ鳥は少し違います。この鳥は、輸出や国際輸送、外国にある事業者へのサービス提供など、いわゆる輸出類似取引に関わります。この取引は免税取引と呼ばれ、消費税が免除されるのです。しかし、この取引のために行った課税仕入れについては、消費税を控除することができます。

「つまり、メンゼイ鳥の取引の場合、消費税が免除されるだけでなく、そのために払った消費税も戻ってくるということですか?

「その通りです!」ハナコは笑顔で答えました。「ただし、メンゼイ鳥の取引には輸出証明書など、一定の要件を満たす必要があります。」

タローは深く頷きました。「ありがとうございます、ハナコさん。これで非課税と免税の違いがよくわかりました。ヒカゼイ鳥とメンゼイ鳥の話、とても分かりやすかったです。」

ハナコは笑いながら言いました。「課税の森で迷わないように、いつでも助けに来てくださいね。」

こうして、タローは非課税と免税の違いを理解し、自分のビジネスに役立てることができました。そして、村人たちも次第にこの森の鳥たちの違いを理解し、正しく取引を行うことができるようになったのでした。

おわり。

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