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ロボットを使った生物学を一緒にやりませんか?というお誘い(2022年春版)

最近神戸からライフサイエンスとロボットを融合した研究に関するニュースが多く出ています。
[1] 「網膜色素上皮(RPE)不全症に対する同種iPS細胞由来RPE細胞 凝集紐移植に関する臨床研究」について(アイセンター病院):臨床研究で汎用ヒト型ロボットLadDroid「まほろ」を使いますという発表
[2] 熟練の「技」覚えたロボットが細胞培養、自動化で研究時間を確保…理研が神戸に拠点(読売新聞オンライン)

これらの2つの拠点ではちょうど今新規メンバーの募集をしていますので、ここで一歩踏み込んだ紹介をしたいと思います。

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▲こんな感じで神戸の2拠点、似てる?似ていない?メンバー募集があります

募集その1:再生医療現場でロボットを使う方

まずは全体像がわかりやすい「再生医療」の募集から。

本日2/18に神戸アイセンター病院から出されたこのプレスリリースにあるように、臨床研究での双腕ロボットの利用は、今、現実のものになりました

最初は細胞の調製過程のうち決まった培地交換作業のみをロボットが担当することになっていますが、これから段々と他の作業(起眠、ストック作成、分化誘導、維持培養)などに拡大していく予定です。

これらの新しい操作をロボットに教え、ロボットとともに細胞製造自動化の限界を広げていく人を求めているのがこの「募集その1」です。

応募や詳しい内容はこちらの募集ページをご覧ください。

募集その2:ロボット実験センターを使い倒す方

2018年に書いたnoteで私は、
ロボット実験センターという夢があります!
・その夢を検証実験をするミニチュア版のロボット実験センターを近々作ります
ということを書きました。

あれから3年、ミニチュア版のロボット実験センターが今年始動します
(数百〜千台に比べた「ミニチュア」なので一般よりは大きいと思います)

双腕ロボット、自動分注ロボット、搬送用ロボット、短腕ロボットなど10台程度の様々なロボットや情報技術を駆使してライフサイエンス研究を加速させる施設が神戸に立ちあがります。(このニュースはまさにこれのことです)

この施設での自動化研究・AI駆動型科学研究を一緒に立ち上げるスタッフを神戸理研で募集しています。

テクニカルスタッフ2名もしくは研究員1名+テクニカルスタッフ1名の募集です。

■テクニカルスタッフ
●ロボットリソースの管理や実験遂行の援助をします。ロボットたちの上司として仕事の管理やスケジュール管理をする仕事です。
●分子生物学・細胞生物学実験の経験は必要です。実際の実験はロボットがやりますので、超絶なテクニックを持っている必要はないですが、試薬の準備やトラブルシュートは人がする部分がまだ多くあります。実験時に何をやってはいけないかを知っている程度の知識と経験がある人を求めています。
●その他、ロボット周りの関連業務(手順書作ったり記録を残したり消耗品を整理したり)がありますのでMicrosoft OfficeまたはGoogleドキュメント関連の使用経験や、一般的な話として「知らないことはまずググる習慣」がある人が適していると思います。

■研究員
ロボットリソースを使って生物学 and/or 情報科学の研究を遂行し、ファーストオーサーとして論文を書き、世界に対して「ロボットや情報科学を駆使した生物学実験というのはこういうものである」を具体例で示すことがミッションです。
私たちは「これはロボットでないとできないよね」という研究テーマをいくつか持っていますが、それをやってもいいし、それ以外を持ち込んでも構いません。これまで手作業では出来なかった実験を含む研究もここでなら達成できるかもしれません。なお、持ち込みテーマについては面談時に相談できればと思っています。大人の関係上できるものとできないものがありますので。

■共通
●過去のロボットの操作経験は必要ありません。
●ひとつのラボで完結できる検証ではないですので、他機関の方々など10-20名くらいとチームを組んで研究を遂行しています。いろいろなバックグラウンドの人たちと雑談できるの、楽しいですよ。
●PIは高橋恒一ですが、レポートラインは(最初のうちは)私になると思います。

■待遇など
●フルタイムでの雇用契約ができる方を優先します。
●着任時期は理研内部での事務手続きの関係上最速で5月1日の見込みです。時期について強い希望があればその旨お知らせください。
●任期制の1年更新です。理研で無期雇用はあんまりないですよねぇ...
●給与はテクニカルスタッフ、研究員ともに各種手当込総額で税込 400-800万円/年 程度の人を採用することを想定しています。超できる人を安く買い叩こうとかではなく、相応の人を相応の待遇でお迎えしたい、という姿勢です。もちろん色々は相談の上で決めます。手当などの情報は「理研 任期制 規程」でググると出てきます。
●完全週休2日制ですが、実験のスケジュールによっては休日が土日に取れないことがあります。振替休日を取っていただく or 休日出勤手当支給になります。
●理研内のルールの範囲内で兼業が可能です。
●面接時の交通費はお支払いします。常識的な範囲で。

■応募方法
応募方法はこちらの募集ページをご覧ください。

■基礎特研/学振PD/JRA/学振DC
当研究室では
・理研の基礎科学特別研究員(来年度採用の締切4/7)
・学振PD(来年度採用の締切は4月頃)
・理研の大学院生リサーチ・アソシエイト(JRA)(来年度採用の締切は秋頃)
の受け入れを歓迎しています。
申請書についてのアドバイスも可能ですので、希望する方はお早めにご連絡ください。
また、学振DCについてもご希望の場合にはご相談ください。

ご興味のある方はいきなり送りつけていただいても構いませんし、とりあえず私にコンタクトをいただくのも歓迎です。

さいごに

その1とその2は全く別々にやっているのではなく、両者とも緊密に連携しながら進めています。
なので、どちらのメンバーになったとしても、普通に日常的に議論することになると思います。

良いご縁に恵まれますように!

▲これ、体験した人しかわかんないんですよねー

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