《小泉記念鑑》1986年

1986年12月26日発行。ARENA37℃臨時増刊《小泉記念鑑》P.008-P.009より。

殿のバラエティ黄金期は小泉今日子の黄金期とほぼ同じタイミングだった。彼女もまた「木枯しに抱かれて」が11月にリリースされて以降、「アイドル」の域を超え、ドラマや映画にも活躍しはじめていた。

この《小泉記念鑑》もスタッフが豪華。まず編集長ではなく「総監督」として秋山道男、文章はなぜかデザイナーの安野ともこ、スタイリストも藤原ヒロシをはじめ総勢7名、衣装もその時代のヒットブランドで「MILK」「VIVA YOU」「ATSUKI OHNISHI」「KENSHO HOMME」「coud-de-pied」「A STORE ROBOT」などマガジンハウスのファッション誌“OLIVE”と“an an”のレギュラーブランド。

ただしそれまで彼女と殿は一度も話をした事もなかったので、この企画は完全に殿の隠れファンでもあったバーニング周防さんのリクエストだろう。珍しく本人がスタジオに来ていたし、それにしてもこの頃の殿、カッコいいよね。

この《小泉記念鑑》はB4サイズの大型本。なぜか最近になって大量にメルカリやヤフオクに出品されている。

全民放ゴールデンタイム視聴率トップだった殿の黄金期、俺が識る中で屈指のベストショットなので、ファンなら是非手元に置いて欲しい一冊。

またこの撮影は四谷のスタジオで確か11月だったと思う。発売は12月26日なので、発売日にはすでにフライデー事件で謹慎中だったというのは『たけしの挑戦状』と同じ。

この撮影の頃にはフライデー等の蠢動が耳に入り始めており、菊池さんからは逐一、関連した情報を聞きながらも殿へは口止めされていた。季節の寒さと相まって冷たい緊張感に包まれた毎日だった。今も忘れない。


撮影スタジオは上記位置にあったが確認すると現在はなくなっていた。

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