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rakugo1000 (113) : 笑福亭たま「憧れの人間国宝」

概要
人形浄瑠璃=文楽の師匠が国立の劇場での公演中に倒れてしまい、知らせを聞いた弟子義太郎が師匠の家に飛んでくる。公演中だったゆえ、人形使いが人形と師匠とを無理くり両方操ってそれなりにことなきはえたものの、師匠の病状は決して芳しい状況ではなく…。入れ歯の噛み合わせが悪いこともあり会ってみたけどうまくしゃべれてない。むりくり話を聴いてみると、「人間国宝になりたい。」と熱望している師匠。ところが、その願いも虚しく数日後帰らぬ人になり、皮肉なことに亡くなった日に人間国宝内定の知らせが届くのだった…。

今日聴いた噺
19/11/02 博多天神落語まつり 夢の東西会
桂文治 やかん
笑福亭仁智 スタディベースボール
林家たい平 不動坊
桂小文枝 禁酒関所
春風亭昇太 お見立て
桂文枝 笑わない男
19/11/02 博多天神落語まつり ちょっと気になる東西会
桂三度 転失気
三遊亭萬橘 壺算
月亭方正 看板の一
柳家三三 五目講釈
笑福亭たま 憧れの人間国宝
春風亭昇太 火焔太鼓

プチメモ
博多天神2日目は昇太追っかけデー。1公演目は文治さんの「やかん」が素敵でした。文治さんは新作も演る方で、一度だけ聞いたことがあるんだけど、最近聴けて無くて残念。少し意識して文治さんの会いってみようかなー。
たい平さんは「不動坊」。季節的にびっくりしつつも、やっぱりたい平さんの明るい芸はいいなぁ、としみじみする。人柄がまーっすぐ芸に現れる代表例。
昇太さんは最近やっている「お見立て」。杢兵衛大臣の口元がゆるい話とか、ディテールが昇太さんっぽい。
上方の重鎮お三方は、全体的に漫才っぽくて、「ほうっ」って感じ。もう少し、上方を深く追いたいなぁ、と博多に来るたびに思うのよね…。

2公演目は全体的に世代感が自分にあった人選でなんとなくほっとする。1公演目は重鎮感強かったので。三度さんの古典は初かなぁ。さすがお笑い芸人だよなぁ、と思うような感じ。くすぐり方とか表情とかね。
古典バリバリなのに崩しがちな萬橘さんは「壺算」も結構崩してた。
やっぱりこの公演はたまさんがすごく。今日イチをあげたい。ショート落語は正直ショートコントだろと思いつつも、たまさんの新作のへんてこ具合、大好きなのです。声のデカさと衣装の派手さもすごかったなぁ。
昇太さんは「火焔太鼓」。店主がお屋敷で引っ捕らえられる妄想をするところの追い詰められ方が大好きな話。昇太落語特有の誰かが追いつけられるときの楽しさは随一。たまさんと比べて「なにやっても地味」といいながら、しっかり会を締める感じが会長だよね。


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