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第2回関西Beyond the Community開催レポート


2018年6月26日に開催した第1回目の会は多くの方にご参加いただき、テーマであった「共創の前に共想しよう」について想いを共にできたと感じております。第2回目はさくらインターネットのオープンラウンジにて開催されました!こちらではその様子をレポートしています。

【おさらい】このコミュニティでは、大阪市様、大阪イノベーションハブ様、大阪産業創造館様、スタートアップカフェ様、関西を拠点にしたコワーキングスペースを運営されているオーナー様・ご担当者様が一堂に集まり、情報交換をし、課題を共に考え、発信し、新しいアイデアで起業家や利用者を支えるコンテンツを創出することを目的にしています。

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↑会場はさくらインターネット本社のオープンラウンジ!インスタ映えする写真が撮れました!

Beyond the Community・・・いったん自らのコミュニティや企業概念をブレイクスルーして再構築・新結合。「垣根を越えて」のメッセージが込められたコワーキングスペースやインキュベーション領域の担当者・関係者コミュニティ
(1)有機的なコミュニケーション
(2)治外法権的フィジビリ
(3)セミクローズドな関係
をコンセプトに、それぞれ違う機関・企業で同じ立場に置かれている同士がセッションを通して、新しいプロジェクトや連携のあり方を模索し、価値を生み出していくことを目的に活動しています

■イベント概要
①各機関・各社それぞれの情報共有・課題提起→課題解決
②ここでつながってプロジェクト化
③起業を志す人や、スモールビジネスを支援する連携を作り、業界のパイを大きくする

■イベント詳細
・日時→2018年8月27日(月)19:00~21:30(18:30会場)
・会場→さくらインターネット オープンスペース
・住所→大阪市北区大深町4−20 グランフロント大阪タワーA 35F
・テーマ→「コンソーシアム設立のその前に」
・ゲストセッション→さくらインターネット代表田中邦裕氏「IT業界の変遷とコワーキング業界の変遷」「前提の話」
・ゲストセッション→コワーキングスペース掲載数最大級サイト「コワーキングジャパン」を運営&コワーキングスペース「Umidass」のオーナー秦博雅氏「1.コワーキングジャパンを3年運営して感じていること 2.連携実例コワーキングチケット大阪の話 3.街づくりへのアイデア」
・ゲストセッション→株式会社あきない総合研究所代表取締役 吉田雅紀氏「レンタルオフィスの相互利用Match-Reappoの実際」
・ゲストセッション→ヨリドコロ・アンド・パートナー金田隼人氏「プロデュースシンキング」「コネクター・プロデューサー・カタリストと呼ばれる人の価値を上げるには?を考える」

コンソーシアム設立のその前に

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第1回目の会では「組合」「任意団体」などと呼ばれる「コンソーシアム」を作ろうと盛り上がっていたのですが、果たしてその形が本当にいいのか?と立ち止まって考えることになりました。皆さんからのご意見や感想をまとめるに「まだその時期ではない」との結論に達しました。「コンソーシアム」を服に例えると、この時点の私たちはその服を着こなす体は備わっているだろうか・・・、思いを一つに情熱を燃やし続ける心は備わっているだろうか・・・、魂は同じ方向を向いているだろうか・・・、と疑問を投げました。

まずは魂作り=担当者ベースの人間関係構築から、そして心=お互いの施設やサービス、会員さんの特性などを紹介し合える状態に、このベースがあって初めて体=プロジェクトベースの協業がなされるであろうとの考えに基づき、じっくり1年ほど時間をかけて信頼関係を築いていきましょうという流れになりました。筋骨隆々の体が備わってはじめて「コンソーシアム」という服を着ても、継続してコトを起こし続けられると思っています。

まずは民間から!

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そして、大阪は「民間主導」でできた街ですので、我々コワーキングスペースが協業連携してコトを起こし続けていれば、自ずと行政も伴走してくれるはず!そのように私たちの背中を押し、いつもバックアップしてくださるのは「行政」から単身「民間」の形をとり、大阪市が推進する「街全体を一つの職場にする運動 :Hack Osaka」の完遂のため起業された吉川正晃氏(Human Hub Japan)と吉川氏を支えるXin Suzuki氏。

Hack Osakaの完遂により組織や年代、国籍を超えて、全員がハブとなったイノベーションエコシステムを構築し、街全体にイノベーション(新陳代謝)が連続的に起きる環境を創る。これがHuman Hub Japanのミッションですが、私たちコワーキングスペースもいわゆる起業家やユーザーのハブとなれる機能を備えており、Human Hub Japanとお互い想いを共有し共感し合っています。これからも共に関西Beyond the Communityの活動、Hack Osakaの活動を続けていく思いです。

さくらインターネット代表田中邦裕氏「IT業界の変遷とコワーキング業界の変遷」「前提の話」

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田中さんセッション全体写真

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起業家支援を行うさくらインターネット代表田中邦裕氏をゲストに招き、「IT業界の変遷とコワーキング業界の変遷」「前提の話」をしていただきました。関西Beyond the Communityのfacebookグループ「動画集」に登録していますので、メンバーは過去さかのぼって当日の講演内容を全編ご覧いただくことが可能です。

レンタルサーバーなどを提供するさくらインターネットですが、IT業界を取り巻く環境はこの10年で激変しました。そしてIT業界に限らず、人々の価値観も様変わりしました。多くの事例を用いして「前提」が変化したことをお話いただきましたが、その前提とはずばり「占有からshare&commitへ」というものです。大変意義深い内容で、私たちの事業やサービスにとっては未来が明るく感じられる内容のお話をいただきました。

昨今では服や靴、家までもシェアする時代ですので、コワーキングスペースやシェアオフェスの役割は今後ますます注目されるものとなるはずです。

「1.コワーキングジャパンを3年運営して感じていること 2.連携実例コワーキングチケット大阪の話 3.街づくりへのアイデア」

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コワーキングスペース掲載数最大級サイト「コワーキングジャパン」を運営&コワーキングスペース「Umidass」のオーナー秦博雅氏にお越しいただき「1.コワーキングジャパンを3年運営して感じていること 2.連携実例コワーキングチケット大阪の話 3.街づくりへのアイデア」をテーマにお話いただきました。コワーキングジャパンというコワーキングスペース検索サイトを作り運営され、3年で全国800を超える掲載数にうなぎ上りに増えていったそうです。しかしその反面廃業されるスペースも多く、この業界の経営の難しさを物語っていました。

また、2017年に実施された大阪のコワーキングスペースをお得に体験できるコワーキングチケット@大阪の企画についても詳しくお話を伺うことができました。この企画は多くの人にコワーキングスペースを知ってもらい、活用してもらいたいという思いで大阪の17のコワーキングスペース協力のもとで実現したものです。2,000円で大阪のコワーキングスペース17店を1日体験利用できる30,000円相当の利用券「コワーキングチケット@大阪」は利用期限中に各スペース1回の利用ができるもの。販売期間は、2017年3月~5月末日、チケットの利用期間は7月末まででした。

【コワーキングチケット@大阪 参加スペース】

The DECK(本町)、MJE Work(本町)、D-SPOT-COM 本町(本町)、勉強カフェ大阪本町(本町)、Osakan Space(本町)、ROUGH LABO(扇町)、OBPアカデミア(京橋)、D-SPOT-COM 長堀(長堀橋)、Cloud Box 北堀江(北堀江)、勉強カフェ大阪うめだ(梅田)、JUSO Coworking(十三)、コモンルーム中津(中津)、心斎橋Join(心斎橋)、CREATIVEFIELDS EDGE(高槻市)、SHINCRU(枚方市)、The 電源館(池田市)、コワーキングスペースUmidass(豊中市)

利用されたチケットの総数は307枚!
参画スペースにアンケートを実施した結果、約半数~3分の1ほどの利用者がコワーキングスペースを初めて利用した方との声だったそうで、コワーキングスペースを知ってもらうきっかけ、自社のスペースを知ってもらうきっかけになったとの声があがったそうです。利用者の方からも、コワーキングスペースの存在は知っていたが、利用するきっかけがなかった。今回のチケットをきっかけにコワーキングスペースを利用するハードルが下がり、今後も利用したいとの声があったそうで、運営はすごく大変だったがやってみてよかったということです。そのお話を伺って、私たち関西Beyond the Communityでもいつかコワーキングチケット第2弾をやりたいね!と盛り上がりました。

最後に・・・秦氏の街づくりへの想い、アイデアをお話いただきました。まちライブラリーのように、いつでもどこでも誰でも、スペースを共有し、スペースを利用できるそんなわくわくする内容のお話でした。
詳しくは動画がありますのでfacebookグループメンバーはぜひご覧ください。

オフィスやスペースの相互利用

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コワーキングチケットもそうですが、もっと利用者が日常的にいろいろなスペースを使うことができたらいいのに!そんな風に思うのはユーザーだけではありません。スペース運営者もその可能性や方法を考えています。そこで、株式会社あきない総合研究所代表取締役 吉田雅紀氏に「レンタルオフィスの相互利用「Match-Reappoの実際」について赤裸々トークをしていただきました。「Match-Reappo」とは月会費 0円、1時間300円で提携先のレンタルオフィスや、コワーキングスペースが利用可能になる施設相互利用サービスです。第1回目の会でも発表がありましたが、利用料金を20%運営事務局:40%利用された施設:40%登録した会員さんの施設に分配する仕組みになっており、茨城県龍ケ崎市が運営元です!

katanaオフィスさん お題②の答え

吉田氏に相互利用サービスの今後の展開、理想像や課題などをお話いただきました。

プロデュースシンキング

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最後にヨリドコロ・アンド・パートナーズ 取締役 金田隼人氏に「プロデュースシンキング」「コネクター・プロデューサー・カタリストと呼ばれる人の価値を上げるには?を考える」というテーマでお話いただきました。このテーマも、第1回目の会で参加者から「コミュニティ・マネージャーと呼ばれる人をコネクター・プロデューサー・カタリストと分類すると、その価値を高めるにはどうしたかいいか?」と問題提起いただいたことを受け、プロデューサー育成プログラムを大学と連携して研究をしている金田氏に、その定義や考え方を示していただき、我々参加者のインプットの時間とさせていただきました。プロデューサーの潮流、起承転結を束ねるプロデューサーがキーとなる話、プロデューサーは侍型と忍者型とハイブリッド型がある話、プロデュースシンキングの背景、プロデュースシンキングとは、などなどこれからの時代に必要な人材育成の礎となる貴重なお話を伺うことができました。

会の締めくくりはいつも

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参加者の大交流会!!です。時間いっぱいまで交流を深めることで業界同士ネットワークを強固にし、会が終了しても別途お互いがお互いの施設を行き来し情報交換をしたり、ランチ会をしたりと信頼関係を深める動きに発展します。関西Beyond the Community活動の理念に共感いただき、この活動に参加したい方はぜひメンバーにご連絡ください。本レポートを書いております私(向井 布弥)もメンバーです。所属施設Busico.にお問い合わせいただくか、直接メッセンジャーよりご連絡ください。または会共通のメールアドレスkansaibeyondthecommunity@gmail.comまでご連絡ください。(事務局があるわけではないので、すぐにご返信できない可能性があります。悪しからずご了承ください。)

参加施設紹介・参加者は27名でした

大阪市経済戦略局 立地交流推進部担当係長 イノベーション担当・OIH・ATC
一般財団法人大阪国際経済振興センター国際部
ソフト産業プラザ テックス  IoT・RTビジネス推進部 
関西大学 STARTUP CAFÉ OSAKAコーディネーター
大阪産業創造館 立志庵   
Umidass 「コワーキングジャパン」
The DECK
OBPアカデミア
阪急阪神不動産株式会社 開発事業部 梅田事業創造グループ GVH#5 
billage OSAKA
サービスオフィス共同組合 
katanaオフィス淀屋橋
katanaオフィス谷町 
LOK 
コーボックス
サンブリッジグローバルベンチャーズ   
Human Hub Japan 
kiiiya
ヨリドコロ・アンド・パートナーズ(株)・OIH東京担当
さくらインターネット
Busico.

投稿担当 関西Beyond the Communityメンバー 向井布弥


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