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爆弾魔による『終わらない修羅場からの脱出』制作記録

はじめに

はじめまして。Kazuweeと言います。去年いろいろあった人です
今は4CE Dimensionというサークルの主宰をつとめている爆弾魔です。

今回は『終わらない修羅場からの脱出』に制作者サイドとして参加し、

  • 時限爆弾カウントダウンシステム制作

  • スタッフロール制作

  • 小謎制作(3問ぐらい)

  • PA(ライティング・BGM調整)

をさせていただいた記録を残そうと思います。
疲れで吹き飛んでいる自分の記憶に頼ってる部分が多く、かつシステム構築に専念していたこともあるので、全体を把握したい方は他の参加者さんのnoteをあわせて読むことを強くおすすめします。


前日まで

企画を知った瞬間から参加したいとずっと思ってました。
自分はデスマにめっぽう強く、徹夜耐性も強めで(8徹までなら行ける)、実際直前で代打に入ることもざらにありました。某大学サークルの持ち帰り謎とか
またBGMの作曲者がいるのか心配になったので知り合いの作曲家のNesLa_さんにも企画を説明したところ割と乗り気に。
でも2/4の朝から国家試験(しかも合格率30%)らしい。本当に参加して大丈夫?

12:00 修羅場開幕

なぜか2/1から寝ていない状態で参戦。(仕事+興奮で寝れなかった)
ZONeを卓に5本ぐらい積み上げてたら阿部さんに突っ込まれました。そりゃそう。
参加者が50名を超えておりびっくりしました。

看板も手書きで修羅場感が出てる

13:00 全体軸決め

制作者が飛ぶ…ウッ頭が…

13:55 全体構造の決定

会議しながら爆弾をサクッと用意した結果、そのまま爆弾担当になりました。

時限爆弾の初稿。最初は1/100秒まで表示していました
プログラムの所要時間は10分とか?

16:00 調整を重ねる

大謎班の仕様に合わせる形でリアルタイムで仕様を調整。
この辺はずーっとプログラム調整したりデバッグ回したりぐらいなので細かいことは他の参加者さんのnoteを見てください。

あと少しでもファーニャーの回線を圧迫しないために「反LAN勢力」ってWi-Fiを飛ばしてました。参加者に人狼のスタッフが紛れてるっていう案が出てたので。

物騒!

時限爆弾の技術的な話

平和な画面(実際は100分以上も行けます)
本性表したね。

今回のタイマーソフトウェアはUnityで組んでいます。
プログラム的にはおおよそ以下の流れになっています。1名ぐらいの参考になれば幸いです。何なら飛ばしていいです
今回はちゃんとした技術解説ブログではないのでfloatの誤差の話とか文字列連結の際に出てくるメモリのゴミの話とかそういうなんやかんやは省いています。詳しくはググってください。

  1. タイマー開始時の時刻(単位は秒)を取得し変数に代入(Time.realtimeSinceStartupとかを使おう)

  2. 各フレームでの時刻(単位は秒)を取得し、変数との差分を取得(これで経過時間が求まります)

  3. 制限時間から経過時間を引き算し、残り時間を算出

  4. よく見る形に成形

    • 分は残り時間を60で割って小数点以下切り捨てる

    • 秒は残り時間を60で割ったあまりを取って小数点以下切り捨てる

    • 1/100秒は残り時間の小数部分を取ってきてから100倍して小数点以下切り捨てる(オーバーフロー回避、ただ今回の範囲では不要なので普通に100倍してから100で割ったあまり取って小数点以下切り捨てればいいと思います)

    • あとは文字列連結して完成

    • GBが気になる場合はStringBuilderとか使ったり時分秒ごとにTextMeshProを分けましょう

黒板風の画面は『終わらない修羅場からの脱出』のビジュアルを参考にしました。フォントは上部テキスト・タイマー部分どちらもKazesawaにTextMeshProで斜線テクスチャを重ねていい感じにしました。実はプログラミングよりこっちのほうが時間かかってる説ある。

爆弾風の画面はあえて #FF0000 の原色使いをしています。
上部テキストは源ノ明朝を使用しています。
タイマー部分フォントはDSEGを先程同様TextMeshProで調整したものを使っています。こちらのみ中央の:が点滅し、1分を切ると1/100秒まで表示されるようにしています。

どちらも組み込み可能なライセンスなのでぜひ使ってみてください。
(変わってる可能性あるのでダウンロード時にライセンスは必ず確認してください)

21:00~ 夜に突入

修羅場中にチケット戦争してる人いて笑いました。
リアル「謎チケ売ります」やってましたね。
プログラムの調整はほぼ終わってたので、この時間は

  • 恵方巻きを食ったもののスマホがバグっており完全に逆方向を向いて食ってたり

  • 追加で恵方巻買いに行ったらなかったので急遽納豆巻き買ったり

  • 買い出し中に爆薬が甘い(ただし最近は爆発物マーカーとかで有毒なものも多いので入手しても噛んだりしないでね)とか言う話してたり

  • 某氏とラデックくんのえっちさについて語ってたり(ぽしゃけでぽわぽわにさせたいみたいな)

したぐらいです。

あと「不貞腐れたスタッフにスニッカーズあげたらちょうどよくね?」ってアイデアは出しました。

作:Kazuwee
ロゴのTのバランスにちょっと納得がいってない

またこの前後でNesLa_さんが到着。
BGMの要望を聞き伝えて調整したり、現地音響で流してマスタリングしたりしてました。
例のラストBGMが初めて流れたときは会場が盛り上がってましたね。


DAY 2

2日目に突入しました。でも私の中では2/1の72:00です。

深夜 小謎制作

自分が提出したのは3問でした。
うち2問は過去に作った『ベタナゾラッシュ25』(初演:ナゾガク2023)を踏襲超ベタなナゾを出しました。
ここを解かないとマメーがもらえないので、瞬殺できるぐらいの謎がちょうどいいのです。

このくらいの『ザ・ベタナゾ』です(未公開問題)
答:はがき(はひふへほの「は」が「き」になってるので)

あと1問は開幕の周遊イベのうちの1問です。全体的に作問がむずい単語ばかりでした。lap danceとか。

飛んでるんだしこういうイラスト指示の状態でもいいんじゃね?ってやつ
答:コワーキングスペース(ペースをこわすキング)

使用フォントはKazesawaです。Kazesawaと源ノ明朝はいいぞ。あとDSEGもいいぞ。

こっからあまり記憶がないです。微調整とか微調整とかそんな感じ。
DOORS3の2番線の問題をepoch makerさんが持ってきた瞬間はかなり盛り上がりましたね。
ちなみに終電がない時間に来て始発がない時間に帰っていきました。どうやって移動してるの?自分で線路引いてる?

9:00 スタッフロール制作

さたけさんにもらった手書きのリストをもとにデータを作成しプログラムに流し込み、自動でスタッフロールが生成されるようにしました。
ちなみにその後もリアルタイムで追加を行っています。

11:00 全体の流れ確認

私がカウントダウンシステムの操作を熟知していることもあり、表から見えないPA卓でシステムを操作することに。そしたら流れでPAをやることに。ほぼ初挑戦なんですが…?

最終的に私が現地のメイン演出のかなりの部分を担当することに。
物凄いプレッシャーがかかりましたがもう完全に腹くくりました。
なお失敗したら会場ごと爆破して責任を取る予定でした。(半分冗談)

12:00 テストプレイ

11:50 開場~開演

48人って多くね?
トイレ待ちに意外と時間がかかり12:15開演。
明転タイミング等をメモしこのあとの回に反映。
参加者さんが制作者を探しに行ったタイミングで一斉に飛び出し椅子を回収。

12:45 修羅祭開幕

OP~暗転させすぎるとマジで何も見えなくて危ないので若干明るくしたり、ライティングのプリセットでいい感じにしました。
またソフトウェア自体に問題はなかったんですが、PCのスリープからの復帰でキーボード操作を受け付けないという問題が発生し緊急対応。(プログラムの問題というよりPCの問題ということがのちに判明。Ctrl+Alt+Deleteは受け付けたのでそのまま対応)
さらにHDMIの接続不良で終了直前にプロジェクターの接続が切れる自体に(途中で復帰)(中央にPC別で用意しておいてよかった~~~)

天井にあった「アベガネル」で阿部さんが寝てたらしいんですがPA卓からは見えませんでした。ちなみに制作者用のオプチャには「阿部寝ます!」とかいう連絡きてました。は?。

13:55 ラス謎開幕

ブラックライトで照らされたフローチャートが見つかった瞬間流れ出すBGM。盛り上がる会場、最高。
裏で豆まきをニッコニコしながら眺めてました。なお手が足りないのでラスト演出ははるひろさんと分業です。(暗転+ライトプリセット変更+タイマーストップ+音量調整・切り替え)

ラストシーンのBGM:mendax est caritus (2024 edit)について

デスマなのになんで(2024 edit)ってついてるのかって?
実はこのBGMはリミックスで、元楽曲の出典は某たまアリのイベントの某ソルなんとかって団体が出した某作品。作曲者本人のリミックスとなります。
このBGMには非常に強い思い入れがあったため、ここで使うことができて自分はこっそり泣いてました。色々ありすぎてね…

14:15 修正地獄

豆を片付けながらプログラムの修正点を練り即修正。

動線やビジュアル等が修正されていく中、自分の担当部分で修正したことは

  • PCのロックをしなくていいように初期状態ではタイマー画面をオフに。コントローラーのスイッチで画面ONにできるように変更。

  • スタッフロールにオンラインで謎を投げてくれた人の名前を追加。総計78名。圧巻。

  • 開幕の明転タイミング等を調整、紙を配るときなどは明るくしたりなんやかんや。

  • 修羅祭終了のカウントダウンが10秒を切った頃から暗転を開始、アラームタイミングを若干遅らせ「静寂を切り裂いて鳴動するアラーム」の演出を用意。

  • ラス謎BGMの開幕時の音量を上げ、一気に盛り上げを作る。

  • 豆まき時のタイミングでライトを揺らしながらBGM音量を上げ、ダメージ演出を行い、一気に暗転させることで動から静に一気に転換しエンディングに持ち込む。

あと「PA卓からだとスライディング土下座が見えない(というかスタッフみんな隠れるか外に出てるからほぼ全員見れない)」って言ったらその場ではるひろさんが土下座してくれました。申し訳ねぇ~~~

16:00 初演、開演

15:40 開場~開演

48人って多くね?(2回目)
トイレ待ちに意外と時間がかかり(2回目)16:08開演。
制作者用オプチャで連携を取りながら進行。

もう頭が真っ白で覚えてません。演者さんが転んでたのは覚えてる(大丈夫でしたか…?)
でもラストBGM流れたところははっきり覚えてます。最高。

18:00 最終調整

自分の担当部分はPA含めほぼ無調整です。しっかり仕上げておきました。

19:00 千秋楽、開演

18:40 開場~開演

48人って多くね?(3回目)
トイレ待ちに意外と時間がかかり(3回目)19:09開演。
オプチャで連携を取り合う会場。

そのまま終演まで突っ走りました。

21:00 お片付け

みんなで写真撮影をしました。右で画面持ってるやつが私です。

帰ろうとした頃NesLa_さんが到着(試験終わってからそのまま飲んで寝てたらしい)。そのままろこたすさんと音楽談義とかに突入。ファーニャーを出たのは23時半を回っていました。
そのままNesLa_さんに居酒屋に連行され、自宅についたのは翌朝6時半。
一気に緊張が解け、そのまま深い眠りに落ちていきましたとさ。

感想とかその辺

良かった点

  • デスマ最高!!

    • 24時間は余裕があると思ってたけど連携してるとそうでもなかった

  • 様々な人と交流することができた

    • Twitterで名前は知ってる人とか尊敬してる人とか

    • 過去に会った人と再会もできたり

    • お仕事待ってます()

  • 色々な技術を学べた

    • ブレストとかね

    • 基本1人でパワーと実装力で突っ切るタイプなので打ち合わせからやるのはマジで新鮮

  • 人と作業することへの恐怖を克服した

    • ソルなんとかのせいで恐怖があったが克服することができた

    • 翌週の名古屋で早速double-Kというユニットを組んで12時間で1作品仕上げました

  • 「飛ぶ」ということをネタに昇華することができた

    • トラウマの克服に貢献、心理的にかなり楽に

    • だとしてもヤツは許されるべきではない

  • 裏方に徹する事ができた

    • こっちのほうが向いてるかもしれん

改善とか要望とか(公演内容ではなく企画自体の)

  • 会場が狭い

    • の割に参加者が多い(参加者48名+スタッフ数十名)

    • 現地の熱気(物理)がすごかったし当然PA卓もアツアツでした

    • 次回は幕張メッセあたりでやってみたいところ

    • 少なくとも参加人数×3.3m²ぐらいほしい(1人1坪)

    • 荷物置き場とかほしかったかもしれない(荷物置き用に会議室を取って参加者にはそこに置いてもらう…みたいなのはプレイヤーにとって移動の負担がありそうなのでなるべく現地で)

  • 会場がめちゃくちゃうるさい

    • ライブ会場とかDJイベントクラスなので耳栓必須

    • 多分私も参加者サイドなら結構辛かったと思う

    • 音が使用されているコンテンツも多かったけど、ちゃんと聞こえていたのかは不明

    • 耳栓を用意するというよりは会場を広くすることで解決しそう

  • 演者ごとにマイクを渡してほしい

    • めっちゃ声の通る人と声通らない人とで30%ぐらい音量変えてます

    • 事前音量チェックは必須かもしれない

    • 音量調整枠が足りるかは怪しいので足りなかったらプログラム書いてフェーダー追加します

  • チケット販売時点で参加者の定員を告知してほしい

    • 着いて48人って聞いた時点で「まともなホール型は狭くて無理だな」って思ってた

    • フェス形式は人数に対しては正解だったけど参加者にとって正解だったのかはわからない、でも取れる最善の選択肢ではあった

  • 公演時間(MAX110分)に対して転換時間が短い

    • 開場が遅れ、トイレ待ちができ、開始が遅れ、終演も遅れ、その次に響き…ってなってたので少し伸ばしてほしい

  • デザイン及び諸々の統一

    • デザイン班が共通デザインを作ってくれた(非常に助かりました)が、そもそも事前に事前のデザインを決めても良かったかも

      • フォントの統一(フリーで誰でも入手可能、ウェイトも多彩なKazesawa,源ノ明朝あたりは使いやすい?)

      • 先のコワーキングスペースの謎のような問題で、例示が1,2,3…の順になるか答えが1,2,3…の順になるかの統一(大論争が起きそうだけど)

おまけ

今回使用したカウントダウンソフトウェアを改良し、フリーソフトとして後日Windows/Android向けに一般公開します!(iOSは検討させてください)
謎解き公演に限らずいろんなことに使ってください!

【頒布開始後にここにリンクが貼られます】

ちなみに翌週も名古屋でセルフ修羅場(12時間)して爆弾魔やってたのはまた別の話。

最後にKazuwee制作のスタッフロールを流してお別れです!
(本番で流したものに最後にファーニャーロゴを付け足しています)

スタッフロールに載っているすべての方、そして参加者の方々、本当にありがとうございました!!
また読者の方もここまで読んでいただき、ありがとうございました!


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