“パンパンガール”を語る「金ちゃんの紙芝居」3~【盗まれた風呂桶】その1
“乞食パン助” 風呂はどうしていた?
━━ そういう「乞食パン助」と呼ばれた女性たちは、風呂はどうしていたんですか?
金ちゃん) 夏場は、川や近くの「広沢の池」で、水を浴びるんです。
金ちゃん)池の裏は雑木林ですから、ここで、お客を取った、夜ね。
ホタルは、いっぱいいました。
━━ 犬もいますね。
金ちゃん)犬はね、本当にどこにもいたんですよ。野良犬です。うん、犬は本当にいました、いっぱい…。
匂いは絵では描けない
金ちゃん) 絵では、なかなかうまく描けないんだけどね、本当は、もっと汚いんですよ。
━━ ああ~。
金ちゃん) みんな…。
━━ 匂いとかも?
金ちゃん) もちろん、そうですよ。
━━ それじゃ、客はつかないですよね、臭かったら。
金ちゃん) つかない。だから、余計、悪循環ですよね。
━━ なるほどね。
金ちゃん) でも、兵隊たちは良い匂いしてるんだ。オーデコロンか何かにしても。とにかく、いい匂いでね(笑)。
※ お断り
このシリーズには、人権やジェンダーの観点から言って、今日においては使うべきでない言葉などが、時に登場します。
しかし、当時、人々がどんな生活を送っていて、日々、何を思っていたかを知るためには、そうした言葉などは、ある意味、貴重な資料であり、記録しておく必要があると考えています。
ご理解・ご賢察を賜れれば幸いです。
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