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猫のぼり――学振

学振、貧乏だけど優秀な――実際には優秀そうな、くらいのことだが――大学院生にお金を2年だか3年だかあげますよ制度だ。

その申請書、これは5人出したら1人当たるくらいのものだが、それを2,3か月一生懸命書いていた。とても疲れた。いまはだいたい8割くらいできていて、あとはブラッシュアップというか、松岡正剛風にいえば「編集」の段階にきた。

嘘を書いてはいけない。しかし、「本当」のことだけ書いていたら埋まらないので、ふくらませる。これが難しい。いや、本当は難しくはないのだが、人が読んで違和感がないくらいのふくらませ方で、さらに優秀っぽい感じを醸し出すことは――醸し出すというか直球でこういうところが評価できるポイントですよ、審査員様!と書く――これはかなり高度なテクニックというか、そういうものが必要になる。それなのでなかなかに疲弊してしまって、とても疲れた。

人間、あまり意味のないことをしていると、普通に生きているより疲れる。工場バイトで5時間ずっと段ボールをたたむという作業をやったが、あれは時間が永遠のように感じられた。他方で、これこれこういうことは時間が早く進む、と書こうと思ったが、別にそういうのは書かなくても、誰もが分かることなのだ。

こいのぼり

猫のぼり

ガブっ!そゆことなのだ。

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