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「色々」の中の一部⑨ 新しい居場所への入り口 トラックに揺られて (1) 最初の現場 

  どうも!kazuです。夏がくる。。。。😅😅
というわけで、前回の続きです
 派遣のアルバイトを転々としていた私はある肉体労働の事務所にたどり着きます。仕事はトラックのドライバーさんの助手席に座り、粗大ゴミや書類等を回収するというもの。

事務所でスケジュールを入れると最初の仕事が始まりました。 (建物の名前などは控えさせていただきます。)

 初日の集合場所は、新宿、某デパートの前でした。
「初日は新人研修だからー」と事務所の方に言われ、
朝七時頃集合でした。
 寒くなり始めた季節、軍手と暖かい服装、をしてデパートの前で立っていると、「おはよう」といわれ、50歳くらいの髪の長い男性が集合場所にやってきました。
おじさんというより、お兄さんという感じです。

「待ち合わせはこのビルの下、いつもここの現場はここから始まるんだ」と言われ建物の駐車場まで案内されました。集合場所はビルの地下の粗大ゴミなどが積まれる場所です。通用口だったり警備のおじさんが立ってます。


お兄さん(本当にカッコいい感じ、若いとき滅茶苦茶モテてたろうなあ)がいいました。

お兄さん

「はじめてだろ。そしたら気の短い人多いから、トラックに乗る前に派遣表書いとけよ」

「はい」
集合場所、時間はあらかじめメールで知らされています。なのでそれを書き、最後にトラックを降りるときにドライバーさんにサインしてもらうようでした。

用紙を書くとしばらくトラックが来るのを待ちました。
気の短い人たちかあ〜
私はもう頭の中で怖いイメージが出来上がっており終始緊張しっぱなしでした。失礼のないようにマジでしなければ。。。殺されるかも。。。

トラックが来ました。

「よお、〇〇ちゃん」お兄さんが馴染みの声で言いました。
ドライバーさん。年齢は私と近め
「こんちはっす」

「今日新しい子連れてきたわ」

「よろしく」

「よろしくお願いします」

さて、初仕事はまずビルの通用口から廃棄されたパソコンやゴミ、などをトラックの荷台に積むこと、でした。
 トラックの専門的な用語はここでは割愛します。その時感じたままで今回は書いてきます。

トラックの荷台の開け閉めと、動き方を一通り教わると、通用口から順番に指示通りに荷物をトラックに積んで行きます。
 トラックに向かって左下にコントローラーがあり扉を開閉させるスイッチと上下にさせるスイッチがあり上下します。

それからトラックの後ろにはビックカー(通称ビック)と呼ばれるゴミなどを運ぶための四輪車、そして平台車があります。
 ビックカーと台車はトラックの荷台の秘密道具といっても過言ではありません。現場によっては

「ビック持ってきて」 
とか
「台車、大きいの!」
とか
「ビック持ってきて、あ!やっぱりいいや」
などなどドライバーさんからはさまざまな指示が飛び交うのです。

一通り、ゴミなどを積むとトラックは次の現場に向かい発信します。
 ビルを抜けて首都高へ。トラックにドライバーさんとお兄さんと一緒に相乗りして次の場所へ。

眠い目を擦りながら見るトラックからの朝の首都高を見るのはなんだか不思議な気持ちでした。空を飛んでるような感じです。

お兄さんとドライバーさんのお昼の話題や仕事の仕方、人間関係の話を私は聞きながらトラックは進んでいくのでした。

首都高をおりて下の道で走っていると、途中で何台か同業者の方のトラックとすれ違い
助手席越しに隣のトラックにドライバーさんが挨拶したり、(本当はいけないんだけど)並走したトラックの人同士で話したり、仕事の仕方があのドライバーさんはダメだ、という話があったり無線で、情報交換をしたり賑やかなインターバルののち次の現場に向かうのでした。

ガハハ、と笑って済ませるおじさんたちをみていてなんだか気持ちよかったです。
 都会の閉塞感なんて吹き飛ばすような野郎たちの中で私はしばらく居場所を見出すことになるのでした。

今でも思い出すのは

ケツ!や、ケツに突っ込む!渋い!や
ケツをひっくり返して回す!などドライバーさんたち特有のトラック用語。笑。(後々解説

何度聞き返してドライバーさんたちをイライラさせたか笑。
では次回

続く

トラックについて



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