作曲家修業の思い出(6)特別講師はなんと知人
さて、打ち込みにダメ出しをされたぼくは、デモテープ作成講座に放り込まれます。
場所は世田谷区某所・・・あれ、これ完全に一軒家ですね・・・どうも某レーベルの事務所兼自宅みたいです。ここで2時間講座をやるの?
玄関を開けると、廊下の端の左右ともレコードが所狭しとむき出しで置いてあります。ああ、棚に入りきらないのね、このへんはさすがクラブ系レーベルらしい(意味不明)
手前の扉を開けると、、、
いきなり大きなコンソールミキサーと、ぼく以外の受講生と思しきピチピチの若者たち、プロデューサーのA氏、そして、、、
あれ、ROOT SOULの池田憲一さんじゃありませんか。
池田さんは、ぼくと同じ年。このレーベルに所属してベーシストとして活動しながら、このレーベルが運営するクラブでも働き、看板ユニットのリズムプロダクション・ミックス・リミックスも担当し、自らのユニット「ROOT SOUL」の前身ユニットを始めるなど八面六臂の活躍をしていました。余談ですがこの1年後にまさかの共演を果たします。
Future Lies Within Me - Kentaro Takizawa
池田さんは、この数年であっという間に進化して遠い存在になっていったのが印象的です。ヒトモノカネ不足のインディーです。多能工として、ものすごくストレッチしていったんだなあと思います。素直にレスペクトです。
***
話が脱線しました。
さて他の受講生はたしか3人。どれも明らかに20代前半の、大学生・または卒業直後っぽいフレッシュさに溢れています。なんといっても肌がツヤツヤ(無関係w)
順々にA氏が受講生を紹介し、A氏が選んだデモテープを池田さんに聴かせ、その場で講評してもらう。そしてどういう作り方をしている、といったノウハウ(というところまではいかなかったけど)を伝授するというスタイルでした。正直、他の受講生の音源にはまったく響くところがなく、なんでこんなのがいいんだろ~と思っていましたが、音源は荒削りながら丁寧に作ってあるなという印象だけは残っています。
そして、ついにぼくの番。池田さんは一聴して、衝撃の発言を残すのです。
(つづく)
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