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僭越先生のギター教室ファイナル

「明日僭越のギター教室やるからモリソンおいでよ」

GEEKSTREEKSカワノの弾き語りライブで数曲ギターを弾いた日の打ち上げでのこのロンドンさん(アラウンドザ天竺 / 吉祥寺Planet K統括)の一言から始まった。

モリソン「ギター教室?あぁ、じゃあギター持ってった方がいいすか?」
ロンドンさん「ううん、いらない」
モリソン「いらない?!教室なのに?!」
ロンドンさん「笑」

ギター教室なのにギターがいらない、なぜ?チケットは20枚以上売れている、教室という名のコント、僭越が前回の教室でギャラ◯万円持ち帰ったというわけのわからない前情報を聞き、翌日吉祥寺Planet Kへ向かった。

スタートの少し前に会場に到着し、何度も上り下りした階段を下っていくと不思議な音楽が聴こえる。聞いたことがある。これは…雅楽か?なぜ…?少なくともライブハウスでは一度も耳にしたことのない音楽が会場BGMとして流れている。ここで人生で初めて笑いながらライブハウスに入るという経験をする。後で気付くがもう既にここから僭越先生の世界へ入り込んでしまっていたようだ。

こういうやつ↑

会場に入るとなんだか雰囲気が違う。BGMはもちろんよくわからないが、そうじゃない。お客さんの格好がおかしい。チャイナ服を着た方、浴衣を今風に着こなしている方、マザーロンドンの格好をした方、頭に角…?を付けてマントを羽織っている方…。どうやら何かしらのコスプレをして来た方には僭越酒(ただのビール)を振る舞っているとのこと。そしてフロアの端ではいつも通りスタッフひなちゃんが美味しそうなひな飯を作っている。ステージ上には「僭越」と書かれた紙が飾られている。それらが相待って異様な雰囲気を醸し出していた。

ステージ上に鎮座する僭越という文字

「とんでもねぇとこ来ちゃったな」
それ以外の感想は特に浮かばなかった。

そんな感情をあっさり受け入れて一通りニヤニヤして待っていると、BGMの越天楽の音が大きくなり(普段の会場BGMと同じ扱いなのが笑った)、ロンドンさんが出てくる。弟子らしい。本教室の趣旨説明、不安そうに「テキトーでいいっすよね」と言う僭越先生を一喝したという小話等を終え、拍手と共に呼び込みをすると先生がゆっくりと登場(ロンドンさんも言っていたし後に全員が感じることだがここが一番のピーク)。数々のポーズで写真撮影に応える先生。ロンドンさん曰く待ち受けにすると幸せが訪れるらしい(某ありがたい方と金色だけ合ってる)。

僭越先生

神々しく登場した僭越先生。雅でやんごとないお姿。
何度かキャラがブレそうになりつつも挨拶をし、前回あまりにもギターを弾かなかったから弾く量を増やしたい(?)ということで早速カリキュラムの説明に入る先生。

最初からわかってはいたのだけど、これはロンドンさん、弟子という名の黒幕・首謀者が企画したアドリブ要素高めのコントのようだ。数々の無茶振りに耐えながら笑いに変えていく僭越先生。そこに身内ノリだけでは済まない面白みを感じました。R-1とか出て欲しい。M-1か?

まずはカリキュラムの前に

「僭越とは何か」

を教えてくれる先生。僭越とはあなたでは?なんて野暮な返答は出てこない。出ようがないのだ、この空間では。では、僭越とは

1.感謝を忘れない
2.敬意を忘れない

まずここで弟子のロンドンさんからすかさず「一緒じゃないすか!」と会場中全員が思ったであろうツッコミをしてくれる。ただ、僭越先生の中では違うらしく、その違いを必死に甘噛みしながら主に表情で伝えてくれる。「いや、わかんねーよ。笑」と戸惑うフロアの人々。あとの項目は失念した。先生読んでくれたら教えて。

もう、ずっとこの世界観ゴリ押しが続くのかな、と思いきや何かの話の流れで「同じように見えるけどギターソロとリード」は違う、という話になる。「何でも好きにして良いスーパー無敵ギターソロタイム」と「曲の顔であるフレーズを荒々しくもしっかり弾き切るリード」の違いを自身が参加しているバンドの曲を例に伝える先生。ここに関しては確かに、そういえばそうだな、と普通に納得してしまった。まさか今日みたいな日に何か学びを得るとは思っていなかった。ギタリスト僭越先生のマジメさが出たのか、お金大好き僭越先生の新たな生徒獲得への下心が出たのか、真相はわからない。ただ、その話をしている瞬間に「あ、この人すごい良いギタリストなんだったわ」と我に返らさせてくれてありがとうというか、ありがた迷惑というか、そんなことを考えていた。

「ギターは顔で弾け!」という項目では実際に顔で弾くとはこういうことなんだ、と生徒の皆にわかりやすく教えてくれた。もはやギターを弾く時の表情が一つの芸の域に達している先生の、数々のお顔のパターンを堪能。特にワウペダルを駆使している時の表情の達人芸を余すところなく、「ちょっと長いです先生」とロンドンさんの軽い注意が入るほど長く堪能。本当に、ちょっと長かったです先生。

他にはギターのコードについてのお話をされている時、幼少期はギターのコードを好きなように弾いて遊んでいた、だからバンドアンサンブルに混じるのが最初は苦労した、でもコードには色んな種類の音があるからその違いを知って欲しい、と様々なコードを色に例えて弾いてくれる先生。インプットの方法として映画を観たりするということで先生の好きな映画を発表していただく。まずは『Stand By Me』。まさかの大名作。そして次は『学校の怪談』。ここでロンドンさんが「学校の怪談と言えば、例えばトイレの花子さんのシーンの曲を作ってくれって言われたらどんなコード、音を使うの?」と無茶振りも意外にもメジャーコードとリバーブとディレイを駆使し難なくこなす先生。先生。あぁ先生。ここでもマジで大真面目だったよ先生。

6項目のうち2.5項目くらいしか消費していないにも関わらず、この辺りで予定時間の1時間半を経過したので終了。最後はなんと先生の一発ギャグの披露。当たり前のようにマントギャグを披露してちゃんとそこそこウケて帰っていく先生。あんたは一体何者なんだ。最後の最後でわからなくなる。

20分が経ち、伝説のユニット「かぼす」の再再結成&再再解散ライブ。かぼすって何?って人のためにメンバーを記載しておくね。

かぼすロンドン
僭越かぼす
かぼすゴールド
ぐっち(表現者)

うん、余計わからないね?まぁ気になったら検索とかしてみて。

ここではネットに投稿するのもはばかられるほどの純度100%混じりっ気なしのスーパーおふざけタイム。思い切りふざけたいステージ上と、合計5回にも渡るアンコールを送り続け「とにかくステージ上の4人が苦しむ姿を見たい」というフロアの一体感が凄まじかった。かつてミュージシャンにここまでスピーディにアドリブ力を試された瞬間があっただろうか。曲を終えてステージ袖に捌け、拍手に応えすぐさまステージ上に戻り、アンコールを終えステージ袖に捌け、の繰り返しが何度が続いた時に「夢かな?」と思わずにはいられなかった。途中、よこきかぼすという謎のメンバーまで一瞬登場し、最後はかぼすゴールドによるイベント終了アナウンスにて強制終了。あんまりにも綺麗な終わり方で笑っちゃった。

まとめ:
僭越先生、とっても真面目で反射神経が良い。
ロンドンさん、相変わらず話と僭越先生の操縦が上手すぎ。
かぼすゴールドさん、ライブで照れてて可愛かった。
表現者、決して揺るがぬ鋼のハート。

改めて、閉店まで残り1週間の初日をこの日で迎えた吉祥寺Planet Kに拍手を。そしてお疲れ様、僭越先生。またどこかで会いたい。中国での修行頑張ってください。

信者と教祖
だいすき!本当にありがとう!

そして7/31はプラケーラストの日。どんな一日になるのだろう。
GEEKSTREEKSが楽しませるよ。対バンのみんなも楽しみ。

GEEKSTREEKS Gt
Kazuma Morrison♨️


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