中央公園 ♪ごもくやさん 生き物通信♪ 第23回(再)
こんにちは。ごもくやさん生き物撮影係の中田です。
9月に入り、残暑厳しいとはいうものの、秋の気配が漂い始めました。第23回のテーマは「秋の気配」。鳥も虫も新しい季節に入っています。
鳥たちの秋の渡りが始まりました。夏鳥として飛来したコサメビタキも南下を開始します。10月終わり頃まで続く夏鳥の渡り。今年はどんな鳥と出会うか、楽しみです。
キンエノコロがいつの間にか穂をつけて、残暑厳しい中にも秋の気配。アオモンイトトンボが穂先で静かに羽を休めていました。
夕刻、芝生広場をフワフワと飛び交うトンボの群れ。夕焼け小焼けのアカトンボではなく、ウスバキトンボという種類のトンボです。南方のトンボで、日本列島を毎年集団で北上し、産み落とした卵は冬の寒さに耐えられず死滅してしまうという謎の生態。このウスバキトンボが日本に定着するとき、それは相当温暖化が進んだ状況なのかも知れません。
夜になれば虫の声が聞こえる季節になりました。夜の公園を、鳴く虫探して歩きます。セスジツユムシがのんびりと草の上を歩いていました。
「リーン、リーン♪」。鳴く虫の代表選手スズムシ。中央公園でも毎年どこかで鳴いています。この虫のいいところは、低くて目立つ場所で鳴いてくれること。草の中で鳴くコオロギや、木の上で鳴くアオマツムシとはサービス精神が違います。この夜も、杭の上で半透明の羽をすり合わせ、素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
(2022年9月6日公開)
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