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今について

この2ヶ月間、イスラエルによるガザ侵攻、虐殺が続いていることが大きなストレスです。
自分の生活を送ることがつらいです。
幸い私はたぶん神経は太いほうなので、分裂しながら生きていくことはできるのですが、ただ、分裂していることは表明しておかないと、何もできなさそうなので、書いています。
手前勝手で申し訳ないのですが。
 
10年ほど前、「SHOAH ショア」という映画を観ました。
ホロコーストの生き残りのユダヤ人たち、ホロコーストに加担したドイツ人たち、近くで見ていたポーランド人等の証言の映像と、収容所跡やそこに建っているモニュメント等の静謐な映像のみで構成された長大なドキュメンタリーです。
「記憶の記録」と称されたこの映画に映っているものは、語る人々と静かな風景のみなのにも関わらず、この映画から私が受けたダメージは大きいものでした。
文字通り、ダメージです。
日中でも夜中でも、思い出せば嗚咽が出てくるような状態が一か月近く続きました。
今現在の状態はこのときに近い気がします。
 
巨大な絶滅収容所が現在進行形で稼働していて、世界中がそれを見ている。
しかもそれを遂行しているのは、かつてその収容所に連れていかれた人々の末裔。
こんな超異常事態に、自分の人生で接することになるとは正直思っていませんでした。
 
10月7日は山形国際ドキュメンタリー映画祭を訪れていました。
翌日、「東部戦線」の上映を観ました。
ウクライナ人の監督が、救護班の一員として戦場で働きながら撮影された映画です。非常に生々しく、本当にいつ死んでもおかしくない状況が映し出されていました。
上映後、ティタレンコ監督が、そこにいることがありがたかった。
「私は喜劇を撮りたい。でも今はその時ではない」
とティタレンコ監督は言いました。
『その時』が訪れるのはいつなのでしょうか。
 
始まりは10月7日でもなく、うんざりするほど遠い昔から、世界中で続いている人間の所業について、少しずつでも学び考えて、できることをしていきたいです。
 
どんな表現も、遍くつながっているので、関係なしにはいられません。

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