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4/16(木)_9日目

所用で外出したパートナーが、お昼にとお寿司を買ってきてくれた。数日前に「お寿司が食べたいね」と話したのを覚えていてくれたのだ。なんてことないお寿司なのだが、一貫目を口に入れた瞬間、2人で顔を見合わせて「美味しいね」と笑った。
どんなに家で料理をしようとも、やはり作れないものや外で食べた方が美味しいものはある。お寿司はその代表なように思える。

近所に行きつけのお店が何件かある。中国人の夫妻が営んでいる町の中華料理屋、安くて静かな焼き鳥屋、いつも明るく元気な居酒屋、素敵な食材を使うイタリア料理屋、優しい味のベトナム料理屋・・・。どこも個人経営の小さなお店で、この自粛ムードの中、潰れてしまわないか心配で仕方ない。
2月後半に中華料理屋さんに行った時は、すでに歓送迎会のキャンセルが続き厳しいと話していた。お互い頑張りましょうねと労いあい、その後も数回行ったのだが、3月末あたりからは一度も行けていない。もともとテイクアウトもしているので、パートナーとは近々行こうと話している。

SNSを見ていると、閉店する飲食店が出始めているという話はちらほら見かける。1ヶ月休んだくらいで潰れる店は、元々経営に問題があったんだと心無いことを言う人もいるが、何かしらの場所を経営したことがある人は、そんなこと口が裂けても言えないだろう。
飲食店だけではなくライブハウスや映画館もそうだが、実店舗を持ち、それを維持することは、とてもとても大変なことだ。そして、毎日の売り上げがとても大事だ。1ヶ月も売り上げがないなんて、とんでもない話だ。

映画館で言えば、「ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金」 というミニシアターを支援するクラウドファンディングが始まっている。開始3日で目標金額の1億円に突破したが、1億円集まっても1団体150万程度の分配だそうだ。まだまだ寄付金額は増えているようなので、少しでも多く集まれば良いと願うばかりだ。
他にも、#SaveOurSpace というライブハウスやクラブや劇場などの施設が休業出来るよう助成金交付に向けた嘆願書の作成と、署名をしている活動もある。

みんな自分たちの生活や仕事を守るため、必死に声をあげている。それに対して「あっちの方が大変なんだ、我慢しろ」と批判する人もいる。でも、黙っていては何も変わらない。とにかく、声を上げなければいけない。声を上げて、今起こっていることを沢山の人と共有することが、まずは大事なんだと思う。
いつだって、今の生活のままでいられるかなんて、誰にもわからない。私は、自分の生活ががらっと変わってしまう事があるかもしれないという気持ちがあるから、どうしようもなくなってしまった人たち、溢れ落ちてしまった人たちを知っているから、出来るかぎりのことを忘れず、無理のない範囲で支援したいと思っている。


お寿司の写真は撮り忘れたので、去年四国に仕事へ行ったときに拾った石たち。早くまた、遠くへ行って石拾いがしたい。


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