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京都の野外彫刻 フィールドワーク45

『母子像』

1965年   山本 恪二

山本 恪二 1915-2000年 京都市立芸術大学名誉教授

設置場所 :  京都家庭裁判所(左京区下鴨宮河町1)

 現在は京都家庭裁判所入口の右,南側に設置されている。建物が現在のものに改築される以前は入口正面に設置されていた。入口正面の下鴨本通に面した盛り上がって樹木が生えているところにあったようだ。
 この母子像の母は顔の彫りが深く西洋人に見える。ミロのビーナスに似ている。腕も太く,腰周りの肉付きもたくましい。また,母の足に乗っている子の顔は妙に大人びている。西洋画に描かれている幼子イエスのようだ。植物園にあるもう一つの山本格二の母子像とは異なった印象をうけた。台座に作者名の刻印はなかったが,母親の右ひじを乗せる台の裏側に「格」のサインを見つけることができた。