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京都の野外彫刻 フィールドワーク9

「空にかける階段’88-Ⅱ」 富樫 実 作
 富樫実の「空にかける階段」シリーズ作品の中で代表的な作品です。
この作品は1988年に京都市美術館に初めて設置された野外彫刻です。また,完成時は日本最大の高さの彫刻であであった。
 しかし,現在の作品は市美術館の再整備工事にともない撤去され再設置されたものです。当初は作品を分割し撤去する方針だったようだが,多くの惜しむ意見があり,ぼほ同じ場所に置かれることとなった。ただ残念なことに,作品の根本から切断され当初の高さから短いものになっている。それを知っているせいか,天にむかって突き抜けていくような迫力が弱まったように思います。撤去,再設置される前の写真と比べてみると作品の下部が切断され,波型のうねりの数が減ってることが分かる。この作品が分割,撤去されずに再設置されたことはよかったが,美術館が所蔵作品の管理保全に積極的でなく,「芸術の破壊行為」を行おうとしたことには多くの批判の意見が寄せられた。
 作者: 富樫 実
制作年: 1988年
高さ: 約11m (当初は12m)
材:御影石(山口県黒髪島産)