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京都の野外彫刻フィールドワーク98

『宇宙の時間』

2000年  野村 仁


野村 仁 (1945年~2023年)  兵庫県生まれ 京都市立芸術大学名誉教授

設置場所 :  河原町御池交差点
 市役所の東南角にこの『宇宙の時間』がある。京都市の御池通シンボルロード「アート空間創生事業」のひとつとして設置された。時計塔「ゴールドリング・煌(きらめき)」と「星の誕生」から構成されている作品だ。夜にこの辺りを通ることがないので,照明や投影される映像によってどのように見えるのか,また機会があれば見に行きたいと思う。
 昼間にこの辺りを何回も通っているはずだが,これらがアート作品であるとは気づかなかった。改めてフィールドワークとしてこの作品を調べてみて,京都市のプロジェクトの一環として設置されていることを知った。たしかにアート作品だが,言われなけれは゛気づかない人も多いのではないかと思う。周りの景観に配慮したせいか,造形的なインパクトが弱い。ここを通る人にもう少し視覚的に訴える造形でもよかったのではないか,と思う一方で,京都という地域に野外彫刻を設置することの難しさを思わずにはいられない。