京都の野外彫刻 フィールドワーク 30
『桂小五郎の像』
1995年 江里 敏明
設置場所 : 京都ホテルオークラ北西角
「維新の三傑」の一人といわれる木戸孝允(1833-1877)の若かりしころの像。桂小五郎の名は幕末から明治はじめまでのもので,明治3年に撮影されたとされる写真にこの像とよく似た桂小五郎の姿が写っている。木戸孝允30歳前後の肖像像と思われる。
本差しの刀をしっかりと右手に持ち,まっすぐに背筋を伸ばし座する姿からは,尊王攘夷の志士であり,剣豪であったという当時の桂小五郎を想像することができる。しかし,幕末の倒幕から新政府を樹立した激動の時代の先導者としての表情は意外にも穏やかに見える。見つめる視線の先はどこなのだろうか。
桂小五郎はその後木戸孝允と改名し,明治新政府の官僚,政治家として:活躍。幕末から明治という激動の時代を駆け抜けた。
設置場所はかつての長州藩邸があった跡地だそうだ。