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京都の野外彫刻 フィールドワーク56

『師弟愛之像』

1960年   日野 浩三郎

日野浩三郎 (1911年~1985年 愛媛県生まれ。彫塑家)

設置場所 :  知恩院東門横(円山公園北側入口)
 知恩院から円山公園に向かう公園の入り口東側にそっそりとこの像がある。周りに木々が覆い少し奥まったところにあり見逃してしまいそうだ。どっしりとした石台の上に,女性教師と七人の子どもの姿がある。この像は1934年の室戸台風により犠牲になった児童と教員の慰霊碑として建立された。モデルは淳和(現西院)小学校で児 童を護って殉死した松浦壽惠子先生と児童たち。この台風では京都府下で教員5名,児童166名が亡くなっている。初代に慰霊塔として設置された「風災学童慰霊塔」銅像(1935年)は第二次世界大戦時に軍需資材として拠出され石台だけが残された。その後1960年に現在の像が再建された。作者の日野浩三郎は,初代の像の制作者小倉右一郎の愛弟子です。