10月9日の記事の余談

以前、3・11の被害に苦しむ福島県四倉町にある魚店店主の大川勝正さんについて触れた記事を書いたがその中の「風評被害」というものに関して調べていると、実は噂話を大きくしているのは消費者では無くて別の人だという事がわかったので記事にしようと思う。


風評被害とは明確な定義の無い言葉であるが、普段使われている時の意味は真実かどうか定かではない噂話によって経済的被害を被る事です。
この記事を読んでいる皆さんの周りにも、ありもしない事実をネットに書き込まれその対応に困った経験のある人が近くに一人くらいはいるんじゃないかと思います。
ちなみに私の高校時代のイケメンの友人は「実はあいつあの超絶美人の〇〇先生と付き合ってるらしいよ」などという根も葉もない噂話のせいで全男子から敵意をむき出しにされ暴言を吐かれていた人がいました。
私は付き合っていない事を知っていたのでその時はイケメンなのも大変だなぁと思ったのを覚えています。

大川さんの場合とはことの重大さが大きく違いますが、これもれっきとした風評被害の実例でこのイケメンくんはその先生の授業を受けるたびに、他愛の無い噂話に影響を受けた盛んな男子達にやじを飛ばされ、真面目に受けたい授業を妨害されていました。


実はこの場合でも噂を流したのは盛んな男子達ではありません。
イケメンくんには悪いが、友達の私からみて、この一連の騒動がちょっと楽しかったので、誰が流しているかなんてのは今更突き止めなくていいかなと思いますので考えません。ですが大川さんの場合は別。美味しい福島の
老舗魚店の魚が食べられなくなってしまうのは困るので掘り下げて考えてみようと思います。

大川さんの場合はまず始めに、「福島の沖でとったこの魚は放射線で汚染されていて食べられないらしいよ」という根も葉も無い噂が広まるわけですが、文頭でもいったようにこの噂を商売が傾くほど大きくしているのは消費者では無いです。

大きくしてしまうのは大川さんと一緒に商売をしている卸業者と小売業者です。

私もそうだったが、ここを勘違いしている人は少なく無いんじゃなかろうか。
大川さんのような生産者は日頃はこういう中間業者の人達を頼りに商売をしていているので、必然的に業者の言いなりになってしまう。そんな中間業者が風評被害を大きくするのである。一緒に商売しているのに。

ではそれはなぜか。それには中間業者の放射能危険地域の農産物はダメでも他の産地がある。それを取り寄せて売ればいい。という発想が原因だ。
当たり前だが中間業者は大川さんとだけ仕事をしているわけでは無いので安全が不確定な商品を不安なままごり押しして売るよりも、安全に自信の持てる商品を売りたいと思うのは当然になってきます。
その行為の結果が消費者のちょっとした不安を大きくして風評被害となってしまうのです。


以上が私の調べた風評被害の意外な実態でした。
私の勝手な見解で中間業者の仕業と記事を書きましてが、実際のところは被災した方の慢性的な不安からきている部分も多いと思います。
原発事故で避難勧告を出され、住んでいる家を離れて避難区域で暮らさざるをえない状況になった方々は毎日が不安だったはずです。そんな中で食べた魚がもしかしたら汚染されているかもしれないと思ったら警戒もするでしょう。
ですがいくら不安からきているとしても老舗の店の主人が真心持って売っている商品をただの噂に流されて無下にしてはいけません。
この記事を読んでくれた方には噂なんかに惑わされず美味しいものを選べるようになっていただきたい。





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