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前川かずはる 新たな挑戦の道のり(1/7)きっかけは、謎の赤い棒だった

 敦賀市議会議員を4期16年勤めてこられた、同市沓名在住の前川かずはるさん(45歳)が、2023年4月に新たな挑戦をすることになりました。この全7回の連続インタビューでは、前川さんの人となりを市民の皆様に知っていただけるよう、丸裸にしていこうと思っております。

 第1回目は、前川さんが議員さんになる前のお話です。前川さんは、広場に立つ妙な棒をきっかけに、敦賀市の予算の使われ方に関心を持つようになり、そこから議員を目指すことになりました。

 「過去はさておき、これからの敦賀を、どうしたいのかを早く知りたい」
という方は、こちら(5回目)からお読みください。

(聞き手:はんだあゆみ


前川さんの市民目線と対話を大事にする姿勢はどのように培われたのか

――今日は、よろしくお願いします。いろいろお話聞かせてください。

前川)こちらこそよろしくお願いします。

前川かずはる


――年代を追ってお話を聞いていきたいと思います。前川さんが、議員さんになろうと思ったきっかけは、この写真の赤い棒だったそうですが。

謎の赤い棒

前川)はい、そうですね。2004年やったと思いますが、見なれない棒が立っとるなあ、と。「この棒なんやろ、いくらくらいするんやろ?」って敦賀市に問い合わせたのが最初でした。

――まず、市にお金のことを質問するというのが敷居が高く感じてしまうのですが、質問したら市は普通に教えてくださるものなんですか?

前川)当時、商工貿易課だったと思いますが、すぐに教えてくれました。税金の使い道を市民に公開するのは行政の義務だと思うので、今でも、聞けば教えてくれるんちゃうかな。

――そうなんですね。それで、この棒が、おいくらでしたっけ?

前川)2000万円。

――2000万円! 「自分の払った税金が、この妙な赤い棒になっちゃったんだ?!」と衝撃を受けられた?

前川)はい。すごく無駄なことに使われとる、とムカつきました。それで、調べたら、他にもいろいろ無駄なことにお金を使っていて。こりゃ、議員さんを呼んでしっかりと話を聞こう、聞かなくちゃと思ったんです。で、旅行会社に勤めていたサラリーマン時代に、議員さんから話を聞く会を立ち上げました。

――今も続いている「みんなde議会」(市議会に提出された予算案を、議会の開催前に市民に公開し、使い道が適正かを話し合う会)の原型ですね。市議会議員に当選される3年も前からされていたということですけど、どうやって告知して、人に来てもらってたんですか。

前川)新聞社が僕のやってることを見つけて、宣伝してくれたんです。 当時、一般の市民が市議会議員に話を聞く会なんて、やってる人がいなくて。珍しいことを始めたやつがいるぞということで、紙面を割いて告知をしてくれました。だから、僕がビラをまいたりして、人を集めたことはなかったです。

――なるほど、最初は議員さんとマンツーマンだったのが?

前川)ええ、自分が聞くだけじゃもったいないから、他の人も参加してほしいな、と思っていたところに

――新聞社の方が面白がって、無料で広報してくれた?

前川)そうです、そうです。最近、「議会報告会」って、議員さんが自分の議会活動を、支持者の方々に伝える取り組みが一般的になってきましたが、そういう議員と市民の対話の場も、僕が切り拓いてきたと勝手に思ってます。

――そうだったんですか。いろいろなしくみを作ってこられたんですね。お話を伺うと、前川さんの原点は、あくまでも「俺の払った税金を無駄にするな」ってところにあるのかなと思いましたが。

前川)まさに、そのとおりです。「無駄使いするな」って人のすることを見張ってるより、自分が無駄使いをやめさせられる立場になった方が早いと思って、議員になろうと思ったんです。

――その行動力がすごいです。

前川)ありがとうございます。ただ、自分の感覚だけを頼りにしていると、間違うこともあると思うので、いろんな人の意見を聞くことは大事にしたいし、しています。今も続けている「みんなde議会」は、開催するたびに、立場によっていろんな見方があるのだなあと実感するし、勉強になります。カリスマ性のある人が、ひとりで引っ張るワンマン組織より、みんなの意見を聞いて、いいところを取り入れて進む方が絶対うまくいくと思ってるので、僕は今も「対話」を大事にしています。

連載第1回のまとめ

前川かずはるさんは

①何より無駄使いが嫌い
②人との対話を大事にする

第2回へ続く

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