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地域コミュニティとの関わりについて

こんにちは。Vue.js 日本ユーザーグループのオーガナイザーをしている kazupon です。

2018 年末に、このような Tweet があったとおり、Vue.js 日本ユーザーグループ (長いので以降 vuejs-jp と略称) の支部として、関西と福岡の Vue.js コミュニティ運営スタッフに活動をお願いする旨をアナウンスしました。

その後、地域のコミュニティ運営スタッフの方々と支部について話し合った結果、vuejs-jp の支部としてではなく、それぞれの地域における Vue.js コミュニティとして独立して運営・活動していくことになりました。

今後は、関西の Vue.js コミュニティ v-kansai、そして福岡の Vue.js コミュニティ v-fukuoka は vuejs-jp の支部としてではなく、各地域の Vue.js コミュニティとして活動していきます。

今回、福岡、そして特に関西コミュニティスタッフの方には、混乱をさせてしまいました。深くお詫びをします。

それぞれ独立して Vue.js コミュニティ活動はしていきますが、日本の Vue.js コミュニティはそれぞれ参加・協力しあえる垣根のない存在だと思っています。

公式ブログの初のお知らせ記事が、日本の Vue.js コミュニティに混乱を与えるようなお知らせで大変申し訳ありませんが、今後ともよろしくお願いします。

支部に関する経緯

ここ最近の日本各地の Vue.js 熱の高まりに伴い、各地域でコミュニティを有志で立ち上げたり、これからコミュニティを立ち上げたい!という方が出てきました。

そんな中、その思いに応えるべく、vuejs-jp スタッフ内で議論した結果、以下の方針、条件にあっていれば、vuejs-jp という名称を使いつつ支部という形でコミュニティ運営をお願いすることで決定しました。

1. 各地域の Vue.js コミュニティが vuejs-jp の行動規範 (Code Of Conduct、以降 CoC と略称) に準拠してもらう

2. 各地域のオーガナイザーが Vue.js の勉強会、Meetup など各地域コミュニティでイベントを開催したことがあるか

3. 支部のコミュニティ運営は vuejs-jp と独立してその地域スタッフで運営してもらう

こうした方針、条件を決定した理由は主に2つです。

1 つは、支部が vuejs-jp の名称を使うことによって、Meetup や勉強会などのイベントにおいて参加者やスタッフを集めやすくなるなど、各地域で活動しやすくなることを考えたためです。

もう 1 つは、vuejs-jp の CoC を支部にも使ってもらうことで Vue.js コミュニティを健全に保ちたいと考えたからです。

vuejs-jp の名前を使って支部としてコミュニティ活動をするとなると、コミュニティ参加者、そしてコミュニティ外から、地域コミュニティも vuejs-jp が運営しているように見られます。もし支部で何かトラブルにあった時にうまく対応できなければ、vuejs-jp の運営問題として見られます。このため、支部においても健全なコミュニティを運営するために、vuejs-jp の CoC の準拠が必要と判断しました。

支部のコミュニティ運営をその地域スタッフに運営してもらうことについては、vuejs-jp が Meetup 、勉強会などの企画から運営まで対応するのは物理的、時間的にも困難であるため、この方針で決定しました。

支部のアナウンス後、何が問題だったのか?

こうした方針、条件の元で、関西そして福岡のオーガナイザーにコンタクトをとり、支部としてお願いさせていただいたのですが、関西のコミュニティ運営スタッフの方から、問題の指摘を受けました。

指摘を受けた大きな問題は、主に以下の 2 点になります。

1. 関西コミュニティスタッフの全員と合意を取らずに、支部の話をオーガナイザーとダイレクトメッセージ(以降 DM と略称)上で進めてしまったこと

2. vuejs-jp の CoC 体制の元、関西の Vue.js コミュニティ運営をすることが関西の参加者に対して誠実ではないこと

指摘 1. については、これは本来なら DM で直接やり取りして進めるのではなく、運営スタッフ全員がいる場(Slack のチャンネル)で、支部の話を進めるべきでした。

指摘 2. については、ご指摘があったとおり、vuejs-jp の CoC を転用するのではなく、その地域コミュニティ運営の中で運営に関わるスタッフが合議的に決めて、その内容でコミュニティを運営することが、確かに参加者に対して誠実です。

指摘を受けて

こうした関西コミュニティスタッフからの指摘を受け、改めて問題を認識し、vuejs-jp スタッフ内で支部について議論した結果、以下の方針へと変更しました。

各地域の Vue.js コミュニティに vuejs-jp の CoC による支部という形でのコミュニティ運営のお願いは止める

つまり、各地域のコミュニティ活動は、「本部 (vuejs-jp) > 支部」という関係の誤解を生まないよう独立した活動とし、地域のスタッフによって自由に運営可能な従来どおりのコミュニティ活動に戻ることになります。

vuejs-jp としては、こちら側から意図的に地域コミュニティを管轄して運営・活動までやってもらうという思惑はなかったのですが、支部という名称が「本部 > 支部」という関係の誤解を与えてしまうことが、今回の事態で分かりました。

また、vuejs-jp の CoC 準拠が必須ということは、コミュニティ運営・活動においてある種不自由な状態とも言え、各地域の Vue.js コミュニティに対して不誠実でした。

こうして、支部という形で各地域コミュニティ運営をお願いするのを止める方針になったわけですが、今回の反省とともに、今回の大きな方針転換に至ったポジティブな出来事があります。

爆誕する地域コミュニティ

それは、vuejs-jp から声をかけなくても、関西、福岡以外にも、地域コミュニティが生まれているということです。

今回と同じタイミングで、札幌に Vue.js コミュニティが誕生していました。

v-sapporo は vuejs-jp の Slack 上で #v -sapporo というチャンネルが出来て、そのチャンネルを通して Vue.js コミュニティとして生まれました。

・vuejs-jp は特に声がけしなくても、各地域コミュニティが自律的に運営・活動できるのではないか?

・支部という形ではなく、各地域でフラットに独立してコミュニティ運営・活動してもらった方が自然であり、コミュニティとしてあるべき姿ではないのか?

・そもそも、Vue.js のような OSS コミュニティにおいて垣根を隔てるのは不健全ではないのか?

vuejs-jp の Slack 上で誕生した地域コミュニティを見つつ、このような考えに変わっていくようになりました。

そして、その後、vuejs-jp スタッフ内で議論して vuejs-jp として今後支部を止める方針となりました。

Vue.js 日本ユーザーグループの今後

今回の出来事を受けて、vuejs-jp の今後の立ち位置について色々と考えるきっかけになりました。

vuejs-jp は、昨年初めて開催した Vue Fes Japan 2018 に続き、今年もいろいろな新しい試みにチャレンジしていく予定です。

今後も引き続き、どうぞ、よろしくお願いします。

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