KazuのCFA体験記
初めまして。Kazuと申します。
大学4年の就活後から約2年間取り組んでいたCFAのLevel 3に2022年の11月に合格することができました。私に取っては大きな挑戦であったことから、その振り返りとしてこのNoteを書くことにしました。私の周りにはCFAの学習者が少なくその情報集めに苦労した経緯がありましたので、今後CFAの受験を考えている方の参考にもなれば幸いです。(トピックを思いついた順に書いているため読みにくいところがあるかもしれません。)
費用
CFAの取得までにかかった費用は総額で約71万円でした。
↓内訳はこんな感じです。
一度レベル2に落ちているため余計に13万円程支払っていますが、今の円安×受験料値上げの状況を考えるとまだダメージは少ないように感じます。以前より円安が進行していたり、受験料が1200ドルに値上がりしていたり、Schweserも値上がりしていたりと、これからCFAの受験を検討されている方は90万円程度は必要になってくるのではないでしょうか。
用いた教材
基本的にどのレベルでもSchweserのEssential Packageを購入して学習していました。理由としては、①SchweserNotes(ebook)②QBank③Mock exam④Quick Sheetあたりを使いたいと考えていて、それらをまとめて1番安く購入出来るのがEssential packageだったからです。それよりグレードが上のPackageではオンラインコースなども付いてきますが、時差の関係で受けづらいのとEssential Packageにも各Module(Chapter)に解説動画が付いているので必要ないと思いました。
また、Packageで買うとPass protectionという保険が付いています。こちらは不合格になった際に、一定以上Schweserを使ってる記録があった場合に新しい教材を無料でくれるというものです。私はレベル2の時にこの保険に助けられましたので、この点からもEssential Packageをオススメしてます笑
本だけ買う場合と比べても100ドル程度高いぐらいであり、コスパの高いセットです。
ちなみに、Schweserを購入する際に10%オフクーポンなどはすぐゲットできるので、一度検索することをおすすめします。学割などもありました。
https://www.schweser.com/cfa/level-1/study-packages?1-select=2
オススメはCFA Japanのアソシエイト会員に10,000円払って加入することです。SchweserのStudy Packagesを25%オフで購入出来るほか、CFA Japanのイベントに無料で参加できるようになります。(CFAで有名な大野さんの授業とかも無料で受けられました)
https://web.cvent.com/event/0712e637-38d5-472d-85cc-8bf7f9353c63/summary
おすすめの学習方法
レベル3まで終わった後の結論として、①SchweserNotesを読む②CFA協会公式の章末問題を解く③CFA協会が提供しているMock Examを解く、という方法が最も一般的かつ最も効果的な学習方法だったように思います。これはLevel1-3で共通です。
レベル1の際には②の章末問題の代わりにQBankの問題を全て解くという勉強方法で90 percentileを超えるぐらいの良い結果を得ることが出来ました。しかし、レベル2でも同様の学習方法で挑みましたが、一回目の受験で落ちたほか二回目も合格ラインのちょっと上ぐらいの結果になったりとレベル2ではQBankの効果が怪しく感じるようになってきました。レベル3を受けるに当たってCFAの体験談を書いた色々なブログを改めて駆け巡ったところ、ほとんどの方がCFA協会公式テキストの章末問題をお薦めしているのを発見しました。レベル3の受験の際にはQBankを使用せず章末問題を利用して試験に挑み、合格することができました。学習時間を振り返ってみると、レベル1は450時間、レベル2は500時間、レベル3は300時間で合格できており、確かに効果的な学習方法であったように感じます。
結果論ではありますが、SchweserNotes™ & QuickSheetのセットだけで学習に必要な教材は揃います。
学習の仕方に関しては、とにかく問題演習を通して理屈を理解することが大事だと思いました。何回読み直そうとも範囲が広くすぐ忘れることになりますし、問題を実際に解いた方が重要となるコンセプトが何なのか分かるようになってきます。一度Schweserに目を通した後は問題演習に移行し、解けなかった問題に関するModuleを見直して理解する、という流れが効率的だと思われます(問題演習の1週目は4割ぐらいの正答率でした…)。
Mock examに関しては1ヶ月前ぐらいのタイミングで一度本番同様の環境で受験し、時間配分の感覚を掴んでおくことをお勧めします。私の場合、Level 1&2は意外と試験時間が余ることを知れたので本番では落ち着いて問題を解くことができたというメリットがありました。その反対にLevel 3では午前のEssayパートの解答時間がかなりシビアだと分かり、本番でもわからない問題をすぐにスキップする判断ができました。(2023年からessayは午前午後に半分ずつになるそうです。)
学習時間
トータルで約1381時間でした。正確に計測しているわけではないので大体の記録になりますが、内訳は以下の通りでした。
Level 2に関しては実質的に勉強できていなかった時間が100時間分ほど混ざっているので、勉強時間に関してはそこを割り引いて見ていただければと思います。
学習する際にはポモドーロテクニックを使っていました。25分学習→5分休憩の繰り返しで勉強していくというものです。そのため、勉強のために確保した時間はこの1.2倍くらいの時間になります。
学習のスケジュールとしては、平日朝に1時間30分、休日も午前中に5時間ほど勉強するというようなイメージ感で進めていました。当然毎日上記の時間を確保できたわけではありませんが、なるべく夜は自分の好きなことができるように学習時間を午前中にまとめていました。長期間の学習になるのであまりストレスのかからないように進めるのが一番だと思います。
また、テスト前はできる限り休暇を取得して1週間ほどは詰め込みの時間にしていました。テスト前の詰め込みはやはり効果的です。
この時のためと言っても過言ではありませんが、CFAに関する毎日の学習状況をStudy Plusに記録していますので、もし宜しければご参考にしてください。
→https://www.studyplus.jp/users/eef8edb673ba46eb99174625c6c52f5b
CFAを始める前のスペック
英語面はTOEICで900を少し超えてる程度です。帰国生でもない所謂純ジャパニーズです。大学の授業では統計、マクロ経済(英語)、ミクロ経済(英語)の単位を取っていました。
知識の面では、Level 1のQuantitative Methodが少し簡単に感じた程度で、ほとんどが初見の領域ばかりでした。
英語面でも、グローバルに受験者がいる関係なのか、教科書の文章や単語もあまり複雑な表現などは使われておらず、大学受験の英語を経験している人ならば理解しやすい文章と単語ばかりだったと思います。heteroskedasticityとかmulticollinearityとか意味分からない単語も出てきますが、それはそもそも日本語でも意味分からなかったので心配しなくても大丈夫だと思います。
CFAの受験を始めた理由
大学4年の就職活動終了後に受験を始めましたが、その理由は
運用会社に就職するに当たって投資に関する基礎知識がなく、CMAかCFAなどの資格を通して体系的に学びたかったから
将来的には国内だけでなく海外でも働いてみたいという気持ちがあり、英語力を鍛えたかったから
就活終了+単位もほとんど取れていた+コロナ禍という状況で、家での自由時間が多かったから
といったところになります。
金融業界における最高峰の資格という響きに惹かれ人生のうちいつかは取得したいと考えていましたが、コロナ禍の大学4年生という人生のなかで最も時間があるタイミングが重なり、このタイミングで始めるしかないとの結論に至りました。
CMAを取得してからCFAにチャレンジすることも考えましたが、結果的には最初からCFAにチャレンジすることにしました。CMAで学習する内容はCFAでも学習できることや、CMAの資格は取得までおよそ500時間はかかるのに、CFAを取得した時点でほぼ意味が無くなるのはコスパが悪いように感じたからです。
また投資に関する知識面で不安があるからといった理由でCMAから始める方もいますが、米国などで働いている人のほとんどはCFAから始めるわけですから、その点に関しては問題ないだろうと判断しました。実際に、CFAは基礎的なところから段階的に進めるような内容となっていたので問題はありませんでした。
CFAを取れなかったたら何の資格試験にも合格できない人になってしまうのでそこだけは少し覚悟が必要でした笑
電卓について
たまに電卓を買わずに学習されている方がいますが、意外と使い方に慣れるまでに時間がかかります。最初から一緒に購入して、使い方を慣れていくことをおすすめします。
どれを買ったら良いのか分からなければ、とりあえずTexas InstrumentsのBA II Plus Professionalを買うことをおすすめします。schweserの解説もTexas Instrumentsの電卓を使っていることを想定した記載になっていました。
iPhone・iPad用のiosアプリもあり、こちらは電車の中などで役に立ちました。値段も1600円ぐらいで本体と比べると安いのでおすすめです。外で勉強する際に電卓を持ち歩く必要がなくなります。
終わりに
約2年間かけて挑んだCFAに無事に受かることができ嬉しい気持ちもありましたが、何よりもほっとしたという感情が一番強かったです。周りの友人は遊んだりしているなか土日も家で勉強していて辛い時期もありましたが、CFAを取得したことによって自分の可能性を大きく広げることができ、大きな達成感も得ることができました。また、同時に今後の自分の挑戦への自信に繋げられた点も大きな収穫だったと感じています。
CFAに関する質問には積極的にお答えしていきたいなと思っていますので、何かあればこちらのTwitterアカウントにDMなりリプライなど送ってください。可能な範囲で返信いたします。(https://twitter.com/kazu_study_77)
今から受験される方も今受験途中の方も長い道のりではあるかと思いますが、是非最後まで諦めずに頑張ってください。このnoteがCFA受験の参考になっていれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?