見出し画像

#RSGT2020 クロージングキーノートのお礼と講演の背景

2020年1月8日から10日にわたって開催された Regional Scrum Gathering Tokyo 2020 でNEXT→ACTIONという締めの基調講演をしました。

講演がおわったあとにこのような記事を残すつもりはなかったのですが、Twitter / Facebook での皆様の反応やフィードバックを拝見していて、僕個人としては思っていた以上に反響があったと感じたので、お礼がてら講演についてすこし書きたくなりました。

講演の概要

2010年頃から2015年末頃まで在籍したヤフーで、アジャイルコーチとしてアジャイル開発の普及をすることになったきっかけや、その手前にあった原体験の部分に重きをおき、何をモチベーションにしてどうそれを保ったのか、普及をどのように進めたのか一部お話ししました。

当時はまだ日本では大企業での普及事例があまりなく、さらに、当時の会社環境は普及を始める状況としては逆境に見える状況でした。そこから浸透したと言っても良いところまでやりました。

どのようなことを考えて始めて、どのように普及していったのか、エピソードを通じて、参加された方が日常に戻ったあと、RSGTで学んだことを実社会で活かすきっかけになるように話を組み立てました。

講演作りの背景

依頼された時は、今までのRSGTでクロージングキーノートをしてきた方と比べ、対外的な実績や知名度が低いこと、直近4年は現在所属しているスタートアップでの業務に集中していて、アジャイル開発のコミュニティから離れていたため、本当に僕に話す資格があるのか、聞くに値する話ができるのか自信がなかったので躊躇しました。

とはいえ、自分も実行委員として関わっていたことのあるイベントですし、役に立つ可能性がいくらかでもあるなら、そしてなにより、「迷ったらワイルドなほうを選べ」という個人のスタンスもありまして、お話をうけることにしました。

依頼をくれた実行委員は当時をよく知っている友人で、かつ、普及を担当しているチームのパートナーでしたので、キーノートとしてどうしたら聞きたいと思ってもらえるのか、行動につなげていくためにどんな話をすれば良いのか、壁打ちを何度かさせてもらいました。講演概要は、実は壁打ちをして作りはじめた講演スクリプトの冒頭部分だったりします。

当時のことを思いだすのは、個人としても良いふりかえりでした。

とはいえ、発表当日のことを思うと、最終日で参加者のみなさまは疲れているし、OST終わって、「楽しかったー!」とみんなが帰ってしまう光景が頭に浮かんでは消え、そのたびに、ラーズ・ウルリッヒ(METALLICAのドラマー)が「自分でコントロール出来ないことでくよくよ悩んで時間を無駄にするな。」なんて言ってたよな、なんて思い直したりしていました。

RSGTには初日から来ていて、久しぶりのRSGTの空気を感じながら資料を作っていました。これで登壇してもいいかな、と思えたのは講演の1時間前でした。

講演

会場の雰囲気はとてもあたたかく、話やすかったので、色々アドリブでコミュニケーションを入れながら話ができたのが良かったです。特にコミュニティ紹介入れたのは正解だったな、と思いました。思った以上に長くなりましたけども(笑)

資料をアップロードしない理由

資料を広く公開しないのは、特に普及をはじめた頃のモチベーションがごく個人的な体験に基づくことであることと、当事者ではなくなった企業での取り組みを公開することが、今もがんばっている普及担当のメンバーを無視してフリーライドすることのように感じたためです。

そのあと、方針を変えて、個別に依頼いただけたらリンクをお渡しすることにしました。資料的な価値がありそうなスライドが一部あったことと、スライドが記憶の想起に役立って、一歩踏み出す勇気をくれるお守りのようなものになる可能性があるんだったら、そちらの効果を優先したいと講演後の反響を見たことで思うようになったためです。

さいごに

講演中でとりあげた大きなメッセージのひとつ、”WE ARE NOT ALONE” は、コミュニティを作ること、貢献すること、参加することを通じて、コミュニティのメンバーが目指したいと思っていることと自分のことがリンクし、「私とみんな」から「私たち」になったときの心強さを表現したつもりです。

講演後のTwitter / Facebook を見ていて、少なくとも数名の方には刺さったと感じましたし、なにより僕自身がこのメッセージに励まされたなと感じています。

お声がけいただいた実行委員の皆様、参加いただいた皆さま、SNSで言及してくださった皆様、本当にありがとうございました。
そして株式会社チカクのみなさん、年始の忙しい時期に色々ほったらかしにしてごめんなさい。

僕の2020年がようやくあけた感じがします。あけましておめでとうございます!ノーガードでブチかましていきましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?