#016_IDOL is LIFE / case.03_増井みお

3人目は、一昨年解散したPASSPO☆より増井みお。

自分自身を飲み物に例えるとミックスジュース

プー・ルイ、古川未鈴と来て増井みおのインタビューを読んでまず感じたことは、「めっちゃ明るい」ということ。
とても前向きでありながら、暗い面も持ち合わせる存在。

彼女の生い立ちを振り返りながら、アイドルとしての強みを紐解いていきたい。

センテンスに書いたとおり、彼女は自分自身をミックスジュースだと語る。
一つのことではなくたくさんのことに挑戦したい。
そして他の人と同じことをやりたくない。

そんな彼女は漫画が好きだった。
母が元々デザイナーだったこともあり、次第に漫画を描くことにハマっていった。当時小学校5年生ながら『りぼん』に原稿を送っていたという。
本気で漫画家を目指して何度か原稿を送るも、玉砕。

ちなみに成績はとても悪かったそう。

中学に入ってから音楽と演劇に目覚める。
どちらも兄や仲の良い友人の影響。(ここから今のアイドルへつながっていると思うと、友人の存在というのは大きいものなんだと思わされる)

音楽はロック〜メタルまで幅広く。
中学生ながら下北にライブを観に行ったり、スリップノットを聞いていたという。

演劇も、キッカケは仲良しの先輩だったが、次第に魅力に取り憑かれるように。見に行くのも演じるのも好きになっていった。

そんな折に、今の事務所(株式会社プラチナム・パスポート)からスカウトされる。
実はスカウトされたその日は、別の事務所のオーディションに行っていた日で、メイクや髪型などがバッチリ決まっていたという。
だからスカウトされたと語っていた。わからないものだな、と感じた。

それから、女優としての道を考えつつ、母親から「芸能界で生きられるのなんてほんの一握り」と言われていたので絵は描き続けていた。

そして事務所内でアイドルオーディションが開かれることとなる。
特段アイドルに興味がなかった彼女だったが、とりあえずやってみようという気持ちでオーディションを受ける。音楽が好きだったことはプラスに働いていた。
彼女がミックスジュースだと自己分析する由来はこれか、と思う。

私、青春時代って一回もなかったんですよ。
でも青春を捨ててPASSPO☆を選んで、本当に良かった。

オーディションに合格した彼女は前向きな気持ちだった。
ロック色が強いアイドル、というのも一助だった。

そして彼女の初ステージ。
演劇で舞台に上がっていたとはいえやはり緊張したという。

しかし、ステージにあがると演劇とは違った光景が広がった。
「演劇はひとりひとりが審査員かってぐらいにこっちをみている」と言っていたが、アイドルのステージは違った。
お客さんみんなが笑顔で、楽しんでくれていることがひと目でわかった。

そこから、彼女はアイドルの魅力に取り憑かれていった。
そしてインディーズリリース、活動開始から2年でメジャーデビューとテンポよく階段を登っていった。
彼女にとっての青春はステージの上だった。

しかし、アイドルは戦国時代。
本当にこのままやっていけるのか不安なこともあった。
それでもメンバーたちが真剣にアイドルに向き合う姿に触発され、彼女自身も努力を重ねられた。
そして彼女は自分自身が負けず嫌いだったことに気がつく。

「ハンパに席つぶしてやるのもかっこ悪いから、私はすごい有名になったり、みんなから認められたときに武道館2daysっていって「販売開始3分で売り切れ」っていうのをやりたいんですよ。そのほうが絶対カッコイイじゃないですか」

うん。カッコイイ。

ROCK IN JAPAN FESでの一幕も、彼女の負けず嫌いな一面が出ていた。

彼女が出演した際、メインステージに出演していたマキシマムザホルモンのだいすけはんが彼女に、「この光景をみせてやりたい」ってステージ上からの映像を見せてくれたそう。

「その瞬間に、「いや、私見るから! 見せてやりてえよ、なんて言わないで!」って思ったんですね。で、ホルモンさんのステージが終わったあと、私も客席にいたんですけど、客席に向かって「絶対来年このステージに立つから!」って叫んで」

アツい。

そんな彼女の負けず嫌いが、このグループに上昇気流を巻き起こしたのだと思う。

「ただのアイドルにはなりたくなくて。
もっともっと上に、上昇気流にのりたいです!」

アイドルとしてもっともっと高く舞い上がってほしい、と思った。

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