気絶を始める前に準備したこと(物件契約前編)
最近気絶に来てくださるお客さんに自分もコンセプトカフェを経営してみたい、という話をされる方がたくさんいらっしゃるんですよ(気絶はコンカフェじゃないのに!)
いいきっかけなので(気絶がコンカフェかどうかはいったん横に置いといて)メイドがいるお店を始めようと思ってから実際に始めるまで、自分がどういうことをしてきたかを振り返ってみようかと思います
それが誰かの役に立つならうれしいね
◾️自分の特技を分析した
どんな形であれ自分で事業をやるなら、苦手なことはできるだけ回避したかったので、まずは自分が得意なことを分析しました
苦手なことを頑張るのではなく、得意なことを最大化するというスタンスは自分のお店を持とうと思って一番最初に決めたことなんですよね
得意なことって言うのは任天堂の元社長である故岩田聡氏の言葉を借りるなら「自分がそれほど苦労していないのに、まわりから評価されること」なわけです
自分の場合は
・人を楽しませること、場を盛り上げること
・スタッフのマネジメント
・デザイン力・企画力
などについて過分な評価をいただいていたように思うので、ここを軸にした経営をしていこうと決めました
◾️システム案をたくさん考えておいた
メイドがいるお店を作るなら、どういう形であれ、お客さんにタイムチャージを払ってもらう必要があると考えていたので、1時間滞在あたりの客単価が2000円、3000円、4000円、5000円に集約していく料金システム案のパターン出しをしました
その後、いろんな物件を内見する時に「この物件であればどの料金システムが適応させられるだろう」というのを当てはめてシュミレーションできるようにしておいたわけです。気絶の料金コースがいくつかに分かれてるのは実はこの時の名残だったりします
◾️気になる街を探した
東京都内で出店することだけはなんとなく決めていたので、都内のどこに出店するのかについて検討を重ねました
この時点では細かなお店のコンセプトは決まっていなかったのですが「自分自身が毎日通いたくなる店を作る」ということだけは最初から決めていたので、自分が好きになれる街はないかな、という基準で都内のあちこちを見てまわりました
この時に出店の候補に出ていたのが
・中野
・高円寺
・西荻窪
・荒木町
・神保町
あたりのエリア
各街で5軒づつくらい物件を内見して、なんとなくイメージを詰めていました。その後、天啓にも似た閃きによって湯島をいう場所へ到達するのですが、それはまた別の話…
◾️コンカフェ断ち
もともと頻繁に行っていたわけではありませんでしたが、自分の店を作ると決めてからオープンまでは一切コンセプトカフェ・メイドカフェに行かないように徹底しました
「どこにも似てない店をやろう」と考えていたので、無意識にでも他店の影響を受けないようにように、完全に情報をシャットアウトするようにしていたのです
頑なに「気絶はコンセプトカフェでない」と主張しているのはこの辺りにも理由の源流があります
新しいコンセプトカフェを作ろと思っていたわけではなく「自分がお客だったら毎日でも通っちゃうような楽しい場所を作ろう」と思っていたので
◾️競合について調べた
ここで言う競合というのは他のコンセプトカフェではありません。気絶はコンカフェではないけれど、お金を使ってくださるお客さんにはあくまでコンセプトカフェ・メイドカフェの仲間として受け取られるであろうことは最初から予想がついていたので、コンカフェ業界は敵ではなくむしろ仲間・身内として捉えていました
ではコンカフェ業界の競合とは何か
それは、時間あたり1000〜5000円で楽しめる全てのエンタテイメントです
映画も音楽もゲームも飲み屋もパチンコもガールズバーもキャバクラも、そういう意味ではすべてコンセプトカフェ業界の競合であると言えます
歯に絹着せずに言えばコンセプトカフェ業界はこれら他業界とお客さんの可処分所得を奪い合う構図になるわけですから
余談ですが、コンセプトカフェ業界の中で足を引っ張り合うような行動をしている人を見ると、回り回って自分も損することに気付いてないんだなぁと思って見てしまいます。経営っていうのは業界の中でシェアを取ることが重要なのではなく、業界そのものを育てる・牽引していくことが大事だと思うんだよなぁ、としみじみ…
話がずれましたが、とにかく気絶のオープン前には、自分は他のコンセプトカフェには行かず、その分の可処分所得をすべて、他業界の分析に充てました
他業界の分析っていうのは例えば
・誘客手段
・新規の顧客をどう常連に変えていくか
・他者との差別化のポイント
・ターゲット分析
・業界の欠点
・日、月、年単位でいくらくらい顧客にお金を使わせているか
などですね
まぁ分析といいつつ、要するにそれらサービスを心から楽しんだだけなんですけどね。なぜ楽しいのか、なぜそこにお金を使ってしまうのか、なぜ繰り返し利用してしまうのか、という点を一個一個自分なりに解釈していったわけです
この経験は本当に役立ちましたねー。気絶の経営にもかなりガッチリ応用させてもらってます
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いろいろ書きましたが、実際に気絶を始めるにあたって一番役に立っているのは、他業界の分析でした。これは間違いない
これからコンカフェを始めようとする方へ
おれのようにわざわざコンカフェ断ちをする必要なないかもしれないけど、でもコンカフェしか知らない人が始めるのは絶対にやめた方がいいと思います。敵を知り己を知れば百戦危うからず、ですよ。そして敵を見誤ってはいけない…
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