ひざ関節水腫による歩行障害
幸手市にある「風ある林整骨院」です。これまで実際にあった症例と、施術/施術後の様子を書いています。
今回は、50代後半の女性の症例です。
来院時の状況:左ひざの関節水腫(痛みあり)で歩くことが出来なくなり、車イスとベッドの生活が約2ヵ月続いている。
ひざに溜まる水を抜くため、整形外科へ3度ほど通ったが、症状は変わらず、回復の傾向が見られないという。
問診/検査時の初見:左右のひざを比べてみると、皮膚の質感やひざの大きさが明らかに異なっている。足の前後の筋肉に緊張があり固い。痛みからか歩くことに自信がない様子。
施術(初期):足の前後の筋肉の緊張を緩める施術をし、膝蓋が歩くときに安定するように圧迫固定。固定することで水腫の水を早めに引かせる効果を狙う。初回の施術後、身体の左側に体重をかけて少し歩くことが出来た。
施術(中期):初期に少し歩けるようになったことに希望を感じた様子。
ひざ関節を構成する筋肉群の調整する施術と患部の固定を、週に2回、約1ヵ月継続。水腫の水が引いたので、固定を外す。
※ここで油断禁物! 固定から開放されると、ついついたくさん動いてしまい、また同じ症状を繰り返してしまうことがあるので注意が必要です。
施術(後期~現在):ひざ関節~腰~足関節の調整を継続。初回から2か月後には、歩行にも問題がなくなり、買い物にでかけられるまでに快復。
しかし、しばらくの間、車イス生活で腕に負担をかけていたせいか、右側の上腕二頭筋の長頭腱炎から腱板炎へ症状が表れ、現在も治療中。
今回の症例のポイントは、“痛みに向き合うこと”です。
元気に活動していたのに、ひざの故障により歩くことが出来なってしまい、車イスの生活を余儀なくされた今回の患者さま。
なかなか症状も改善しない、そして車イスの慣れない生活で大変な思いをされたことで、気持ちも塞ぎ、歩くことに自信をなくされたのかと思います。
当院へ来院されたとき、ご友人が付き添って励まされ、初回で少し歩けることが出来たため、気持ちに変化が起きたようでした。
症状を改善/治療をしていくことは、施術者とともに患者さまがご自身の痛みに向き合うことが必要です。
施術者として、患部の治療や回復を目指すことはもちろんなのですが、患者さまの快復したいと前を向く気持ちも大切なことと思っています。
痛みに向き合うとは、”ご自身の心と身体を大切に労わること”なのです。
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