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教師目線のアメリカの高校:新学年が始まる


6月1日から始まった長い夏休みも、とうとう残り1週間弱。教師という仕事から解放され、新しい副業に挑戦したり、カリフォルニアへ旅行したり、初めて国際学会に参加したりと、忙しくも充実した日々を過ごしてきたが、残念ながらこの素晴らしい夏休みも終わりが近づいている。あああ、、、(泣)。

来週の金曜日からは、教職員が登校し、新入生オリエンテーションや職員会議、教員研修が始まる。夏休みモードから仕事モードに頭を切り替え、授業の準備や教室の整備をして、8月最終週の授業開始に備えなければならない。嫌々ながら久しぶりに仕事用のメールを開けてみると、「Adobeを使っている人は連絡してください。ライセンスを購入しなければならないので」や「新しいスタッフを紹介します!」など、管理職からのメールが届いていて、「ううう、本当に新学年が始まるんだな…」と現実を痛感。

あと4日間、現実を受け入れつつ、夏休みに手をつけたプロジェクトをまとめて、一旦お休みのポストイットを貼っておかなければならない。冬休みや春休みに再開するかもしれないが、中には「来年の夏休みまで冬眠」となるものもあるだろう。

そうだ、金曜日の前までに、「教師は新学年の準備として7時間を教室や校内で過ごす」ことになっていた。管理職からも「7時間の特別勤務時間を忘れずに」というメールが来ていたことを思い出した。夏休みに入る約1ヶ月前に教員全員にオンラインでアンケートが届き、「夏休み中の7時間を教室で準備作業をすることで、代わりに1日早く夏休みを始める」ことに決まった。町のもう一つの高校は、私たちより1日遅れて夏休みを開始したが、夏休み中に準備に来る必要はないと聞いた。小さな町のたった2つの高校なのに、それぞれの学校にこれらの裁量権があるのは、いかにもアメリカらしい。

「どうやって誰が本当に7時間過ごしたかを確認するのか」と思うかもしれないが、事務局に掲示されているQRコードを使って、何時間教室で働いたかを自己申告することになっている。つまり虚偽申請も可能なわけだが、ほとんどの先生がそれ以上の時間をかけて準備をしていると思われる。私もキャリアが浅い時は事前準備だけで何倍もの時間をかけていたなぁ(遠い目)。7月中にそれを済ませる先生もいるが、もちろん私は直前にならないと動けないタイプなので、今「木曜日に一気に7時間こなすか、それとも2〜3日に分けるか」を悩んでいるところ。

今年度は、このnoteにリアルなアメリカの日本語教師としての日々を、短くても書き留めていこうと思う。まだリタイアする年齢は決めていないが、大好きな仕事と、毎日会う生徒たちとの日々を記録しておき、リタイア後何年か経ってそれを読み返し、「ああ、こんなアクティブで楽しい日々があったんだ。あの仕事に出会えて本当に良かった」と、うるうるしながら振り返る時のために。

(何かアメリカの高校などについて質問などあれば、ぜひお知らせください。私は帰国子女でもなく、30過ぎてからこちらの高校教師になったので、知っていることといえば現在の勤務校だけなので、全米の高校に当てはまるとは決してないとは思いますが、遠慮なくどうぞ!)


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