読んだ本📕 無人島のふたり
無人島のふたり
120日以上生きなくちゃ日記 山本 文緒
すい臓がんで亡くなった身近な人がふたりいる。どちらも発見されてから3ヶ月程で亡くなている。山本さんの場合、抗がん剤治療で延命して効いても9ヶ月、治療しなかつたら4ヶ月と言われたとか。抗がん剤はあわなくて、抗がん剤をしない選択をする。
ご主人と二人で無人島に流されてしまったような気持ち。
「ばにらさま」という短編集は、癌がわかる前に書かれた物だと思い込んでいた。まだ未完の状態だったとは。読んだ時に、人の生死に関しての事が多いなと感じた。まさかそんな状態で書き上げられたんだな。
ばにらさまの短編のどこかにも、同じような文があった。
『ばにらさま』の発売を見届け、見られて良かったと!
良かった。もう腹水を抜く状況だった。
その1ヶ月後10月13日自宅で永眠される。
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途中、ウルっとなりながらも一気に。
山本さんは、作家さん!なんだな。
本当に作家さんなんだな。亡くなるまで。
山本さんの本を読みながら
令和元年に亡くなった父の事も思い出し。
父とは、ふたりで亡くなるまでの間、葬儀の話も含めて話し、
わたしが喪主をした。父は、奇跡のように、ほとんど苦しむことがなく
癌で亡くなった。亡くなる直前まで意識があった。
寝る前に歯磨きをしていたら泣けてきた。
涙が止まらなかった。
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