メーカーの開発職が在宅勤務してみた話(生活編)
いやはやだいぶ間が空いてしまいました。緊急事態宣言も解除されて、なんだか開放的な感じになっていますね。弊社もあっさり在宅勤務を終了して結局は対外的なパフォーマンスでやっていたんだなぁと思う次第です。
さて、前回までは急に在宅勤務になったメーカー開発職がどんな風に仕事を回しているかを「業務環境編」と「実務編」として書きましたが、本日は在宅勤務の中でどう生活していたかをまとめます。
前回の実務編は以下からどうぞ。
始業直前まで寝ていられる
在宅勤務では、この世で最も無駄なものの一つである通勤時間がゼロになります。通勤時間を有効活用できていないだけという話もあるけど、乗り換えの時間は活かせないし、満員電車にすし詰めにされる時間で受けるストレスで収支は結局マイナスということのほうが多いと思います。
しかも首都圏の片道平均通勤時間は1時間前後と言われます。つまり24時間のうちの2時間も持っていかれます。とにかく睡眠時間が足りないと言われる日本人にとってこの2時間を睡眠に充てられたらどれだけ幸福度が上がることか。寿命もますます延びちゃいます。そして社会保険料と年金がますます……ウッ……
身体は確実に鈍る
とはいったものの通勤がなくなるとどうなるかというと、やはり運動不足になります。オフィス内での移動も無くなるので階段の昇り降りも減りますね。自分の場合、普通に出社している場合は1日1万歩は歩くので消費エネルギーは相当少なくなっています。
この画像はFitbitで記録されたここ1年の月間での消費エネルギーと歩数のグラフです。ともに今年4月から激減しているのが分かると思います。特に歩数はピーク時の半分以下です。
歩かないし座卓と座椅子で仕事しているし、当然のように腰が痛くなったし止めに寝違えて酷いことになりました。適度な運動とストレッチは必要ですね。
オン/オフの切り替えは難しい
憧れの「自宅が職場」でしたが、存外オンとオフの切り替えは難しいものです。会社のPCを持ち帰って仕事をしていたのですが、終業してすぐにPCを落としても、支給されているスマホからはメールの着信音が聞こえてきます。電源切ればいいって話ですが、それも面倒だし完全にシャットアウトするのも気が引ける。そんなわけで、終業後のどこか気持ちが仕事に引き摺られたままの状態が続いていました。
もともとフリーランスで在宅という人はどうしているんでしょうね? フリーランスは24時間仕事のことを考えられる人でないと務まらないというのはこういうことなんでしょうか。
大きい冷蔵庫は正義
3月にちょっと大きな冷蔵庫を買いました。それまでは単身者用の150Lクラスの冷蔵庫だったんですが、野菜室はないし冷凍室も狭いしで流石に不便に思えてきたので450Lクラスのものにしました。
収容能力はもちろん、機能も豊富だし冷凍庫の能力も段違い、鮮度が長持ちの微凍結室もあって非常に捗ります。
何より、緊急事態宣言が発令されてからのスーパーへの買い出しって大変でしたよね。できるだけ少ない人数で来るようにとか、ソーシャルディスタンスでレジが長くなったりとか、レジにバリアが設置されてコミュニケーションが取りにくいとか。
要するに、一回で買う量が増えたわけです。必要なときに必要な分だけみたいなミニマルな生き方では立ち行かなくなったわけです。奇しくも冷蔵庫を大きなものに買い替えていた自分としては、一回で買わないといけない量が増えてもなんとか対応できるようになりました。前の冷蔵庫で緊急事態宣言を迎えていたらと思うとゾッとする……。
二郎系ラーメン作りにハマる
家の食材が豊富になって時間も持て余していたぼくは、ちょっと凝った料理に手を出し始めます。その中でも月に2回くらい衝動的に食べていたのに行動制限や休業要請で叶わなくなったラーメン二郎を真似したラーメン作りに週一の頻度で勤しみした。
といってもスープを取るとか麺を作るとか大層なものではなく、週間的に作っているチャーシューとその煮汁を利用した簡単二郎系です。
ともかく刻みニンニクは正義です。スープはチャーシューの煮汁にチャーシューの漬けダレや豚骨スープと味の素を混ぜたりしたり。麺は太い中華麺やリングイネを買ってます。
アブラ感を出したいという人はバラチャーシューがおすすめです。背脂は買うと結構量があって持て余すので。
こうしてラーメン二郎にいけない期間も自宅でそれっぽいものを作って心を慰めていたのです……。それもこれも大きな冷蔵庫のおかげ……。
Uber Eatsが便利
凝った自炊とはまた別に、やっぱりお店のご飯も食べたいものです。けれど感染リスクや営業自粛でなかなか行けない。お持ち帰りも面倒くさい……という状況でいよいよ出番が来ました、Uber Eats。
海外出張でタクシーサービスのUberを使ったことがあって便利だなと思っていたんですが、個人事業主に食事を運んでもらうことにはやはり抵抗感があって使っていませんでした。でもこの状況、背に腹は代えられません。ちょうど初回クーポンもあるし使ってみるかということでやってみました。
すげぇ便利。片道10分掛かる松屋に注文したら、20分で到着しました。設定されている値段は高め、配送料や手数料は入るけれど、この状況を考えると全然アリという感じでした。
嘘か真か分からないですが、配達員によるつまみ食いとかもあるそうでいろいろ言われているものの、使ってみるととても便利です。これ以外にもマクドナルドなんかを注文したりとお世話になっています。
水道光熱費と消耗品
光熱費については前回も書いたとおり電気代が一日あたり2kWh程度上昇しており、ガス代も微増でした。驚いたのは水道代が倍になったことでした。
手は頻繁に洗うし、トイレも全部家で済ませるし、食事も自炊がメインなので必然的に水道代がめちゃくちゃ上がるわけです。共働きで子どもが3人いる同僚のお宅では3倍になったとか。おそろしや。
消耗品についても、手洗い石鹸はもちろん、トイレットペーパーなどの消費も非常に速くなっていました。そんなわけで、それまではなくなりそうな段階で詰替を買っていたというスタイルを変えて、ストックの詰替え用に手がついたら新しい詰替えを買ってくるというスタイルになりました。
ただでさえ品薄騒動で生活必需品が手に入らないということが増えていたし、やむなく買い溜めみたいな行動を取ることになってしましました。
これを書いている7月現在では、トイレットペーパーも石鹸も普通に手に入るようになってきたので、少しは安心ですが……。
やる気のない人間は余った時間を活かせない
さて、在宅勤務で自分のために使える時間が増えたと思いきや、結局自分は睡眠時間に充てました。それはそれで前向きな行動ではあると思うのですが、在宅になったらアレしようコレしようと目論んでいたことはほとんど手に付きませんでした。
前述したオン/オフの切り替えが難しかったというのもありますが、心も身体も楽な方、楽な方へと向かっていた気がします。2ヶ月くらい在宅勤務して切り替え方がようやく分かってきたというタイミングで在宅勤務終了・出社の流れとなりました。
PCR検査数が増えているから当然という話ではありますが、緊急事態宣言が解除されて予想通り陽性者数が増えています。この状況が続くとまた4月、5月と同様の状態になるかもしれません。
もし今後も在宅勤務になれば、今回の教訓を活かしてより実になることをしたいなぁと思いつつ、結局自分のやる気のなさでは余暇を活かせないんだろうなぁと思っていたりもします。
なにはともあれ、これを読んでいる皆様におかれましては、健康に気をつけて、感染予防に努めていただきたいと思います。
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