無題の音声.1
若者は昔より自由なのかもしれない。
しかし依然として縛られているのだ。
縄ではなく、目に見えぬ鎖に。
手足縛られ荒野に放り出されていたのが、
五体満足で密室に閉じ込められたのだ。
幹線道路を急ぐ車の残響を聞きながら
朝っぱらから
虚しい時間の延長戦
人生への虚無感が、倦怠感が、絶望が
希望と釣り合わない。
ずっと赤字なんです。
今まで数少ない希望とイマジネーションの身銭を切って、なんとか生きてきましたが、
今に底をつく。
ついに母の連絡も厭になった。
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