アタリの衝撃

September 10, 2013 20:19

人生には良きにつけ悪きにつけ、いろんなアタリがある。

その日も、どうも昨晩食べたものでアタリを出してしまったようで
這うように事務所に来たものの
もう立ってるのもつらいくらいの腹痛に襲われまして
とにかく這ってでも行ける一番近い病院を探して行ったわけです。

事務所から目と鼻の先のビルの8階にその病院はありました。
エレベータで8階に降り、同階に入居している会社の前を通り
姿を現したのは○○医院と書かれた異空間でした。
「これ入って大丈夫か?」
「昭和臭」ではなくそこはあきらかに「昭和」でした。

しかしながら私には選択肢はありません。
勇気を出して扉を開けると
誰もいない。
しばらくすると、おばさんが(看護士では決してない)「はいはいー」と出てきました。
その「はいはいー」のテンションは「5年ぶりの患者キターーーーー!!!!!」
にしか私には聞こえなかったのですが
とりあえず薬だけでも処方してもらえれば、と聞かなかったことにして
待っている待合室らしき場所には
灰皿が置いてありました。

さて、名前を呼ばれて診察室へ。
ここからの衝撃、長いですが興味があればどうぞ。

【衝撃1】
診察室に入ってしばらくしたらかなりご高齢の先生がやってきた。
つたい歩きで。(昭和でなく大正でした)
先生が私の座っている椅子の背もたれに手をかけた瞬間
ワタクシ、くりんって。
回ってもうてるやん!クリンッて。
「でるーーーー!!!」と叫びそうになりました。

【衝撃2】
便について20分くらい質疑応答を繰り返したあと
採尿を命ぜられる。
ふつう、たいてい、個人病院とて病院の中にトイレがあって、小窓みたいなところに置いておく
みたいなシステムですよね?

「トイレ外ね」と告げられる。

さっき通ってきたところよね?
他の会社も入ってるよね?
その人たちも利用するよね?

もしも出会頭にぶつかって、運命の出会いがあったとしても
かかるのはコップに入った私の尿よね?

フラッフラや。

【衝撃3】
ねえ?みんな聞いてもいいかな?
カラでまわされたことある?
何をって?
胃のバリウム検査でバリウム飲まずにだよっ!

とりあえずこれに着替えてと通路みたいなところで着替えさせられ
言われるがままに通された部屋には
胃のバリウム検査のときにのる台。

先生はガラス越しの部屋でマイク片手にスタンバイ。
そりゃもう、ガンダムかなんかに乗った少年のような嬉しそうな顔してらっしゃいましたとも。

言われるがまま、右向いたり左向いたり。まわされたり。
バリウムなしで。

何が見えるのだろう。もう私には何も見えない、見たくない。
もうすでに、ここでは先生の鼻毛の先についてるものが何かなんてどうでもよくなっていました。

その後も、小衝撃は続き
されるがまま震えた手で採血をされ、やっと出た処方箋を
隣の駅の薬局までとりにいかされ
その薬を飲んでもいっこうに良くならなかったので
翌日別の病院に行ったら
「この先生なんでこの薬処方しはったんでしょうね」と。
そこでいただいた薬で、一発で治りましたとさ。

この話をすると「キタジマさん、ほんまにそういうとこ選んだかのように行くよね」だそうだ。
ある意味アタリなのかもしれない。

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