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映画『ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!』感想

私の「推し」である土屋神葉くんが、登場キャラクター・ラファエロの声を担当していた映画「ミュータント・タートルズ:ミュータント・パニック!」の日本語版。簡単な感想は、以前紹介していましたが、もうちょっとだけ詳しい文章を。

おそらく神葉くんが出演していなかったら、この映画を観に行く機会はなかったと思うのだけれど、予想していた以上に面白かったですね。最初のうちは、神葉くんがラファエロの声を担当していることを意識しながら観ていたんですよ。このラファエロって、これまでの「ミュータント・タートルズ」シリーズの日本語版(テレビ放送版を含む)では、玄田哲章さん、三宅健太さん、松田健一郎さんといった、野太い声を得意とする声優さんが演じていたんですよね。それは取りも直さず、原語版のラファエロがそういうキャラクターとして描かれていたから。それを神葉くんがどう演じるのか、めちゃくちゃ興味がありました。ただ、結果的には、神葉くん本来の声が優先されているように感じました(神葉くん自身も低い声を意識してアフレコに臨んだら、音響監督の指示で現在のようになったとか)。ゆえに、過去作のラファエロよりは、ややナイーブな感じに仕上がっていると思うんだけど、それは作品にとっていいことだと思うんだよね。もともと「ミュータント・タートルズ」の原題は「ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ」だし、思春期な感じのキャラクターなわけだから。

そんなことを思いつつも、途中からは神葉くんのことを完全に忘れていて、スクリーンの中のラファがしゃべっている感じしかしなくなっていた。それは、声の役者として素晴らしいことだと思うんだよなぁ。作品自体に力があった、ということでもあるんだけれど。
日本のアニメでは、なかなかお目にかかれない絵柄の「個性的な強さ」もあるんだけれど(少なくとも日本アニメなら、ヒロインはもっとわかりやすい「可愛さ」で描かれると思う。笑)、それでも最後は「感動」にまで持っていく脚本の力技。思えば、いちばん最初に映画化された、実写版「ミュータント・タートルズ」も観ているんだけれど、いろんな「進化」が感じられた最新アニメ映画化でした。未見の方は、配信・ディスク発売の機会にぜひ確認していただきたく。

個人的には、「ミュータント・ニンジャ・タートルズ」というよりも「ミュータント・カンフー・タートルズ」っぽい気はした。だって今回の作品の原語版で、タートルズの父親代わりの師匠・スプリンターの声を担当しているのが、ジャッキー・チェンですよ! 当然、スプリンターのアクションも見どころのひとつ。「プロジェクトA」以降、ジャッキーのアクションの素晴らしさをリアルタイムで見ていた人間にとっては、たくさんのオマージュがあって、めちゃくちゃ嬉しかったんだけど! もしもの話だけれど、石丸博也さんが声優を引退していなければ、この日本語吹き替え版ではどんなスプリンターになっていたのかな……。今回スプリンターを演じた堀内賢雄さんもよかったけれどね。堀内さんは、フジテレビ版の「ミュータント・タートルズ」でレオナルドを演じていたこともあるし。

それにしても、超巨大したラスボスを倒すヒントが、日本のあの漫画・アニメにあったとは!(劇中では、具体名もちゃんと語られているよ!) そういう意味では、日本の文化へのリスペクトもしっかり伝わってくる作品でした。終わり方をみると、当然ながら「2」がありそう。
また神葉くんが出てくれるのかな。今から楽しみにしています。

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