2回東京12日目第11競走 第91回東京優駿(日本ダービー) 予想 


※レースの概要

東京芝2,400mで行われるG1級競争で、1932年にイギリスのダービーを
模範として「東京優駿大競争」として設立され、1964年に現代の名称の
「東京優駿(日本ダービー)」とされた。東京優駿は1984年のグレード制の
導入でG1に格付けされ、3歳牡馬クラシックの頂上決戦となっている。
東京優駿を勝つのは全てのホースマンの夢だ。

※コース概要

泣く子も黙る東京競馬場芝2400mで中央競馬を代表する主要コースである。
スタートは正面スタンド前の直線からで、平坦のホームストレッチを走り
ゴール板を一度通過。そこからぐるっとコースを1周する。
1コーナーまでの距離はAコース時で350m。1コーナーから1コーナーは
ほぼ平坦となっており、3コーナー手前からやや登り、4コーナーにかけて緩やかに下り、最後の直線走路は525.9m。途中には高低差2.1mのゆるやかな上り坂がある。仮柵によるコース設定はA,B,C,Dの4パターンで、3mごとに
幅員が異なっており、東京優駿はCコースで行われる。
Cコース替わりの週は、例年少し内よりにシフトする。
また今年の東京競馬場の春開催は良馬場開催が続いており、例年よりも時計が速めに出ている。

※好走馬の条件

勝ち馬は上位人気馬

牡馬クラシックの頂上決戦に相応しく、オークス同様に上位人気馬が
順当に走る。過去10年の単勝人気別順位は以下の通り。
1番人気:2-3-2-3
2番人気:1-3-1-5
3番人気:3-2-1-4
4番人気:2-1-0-7
5番人気:1-1-0-8
6番人気以下:1-0-6-121
連対馬20頭のうち19頭が5番人気以内に集中している。
人気薄の激走があるわけでなはいが、わざわざ狙うほどでもないだろう。

母系、父系問わずSS系の血は必須

過去10年の系統別成績をみてみると以下の通り
父系
SS系:7-9-7-119
その他のヘイルトゥリーズン系:0-1-0-12
ミスタープロスペクター系:2-0-1-36
ノーザンダンサー系:1-0-1-17
ナスルーラ系:0-0-1-2

母父系
SS系:2-1-2-40
その他のヘイルトゥリーズン系:2-1-3-17
ミスタープロスペクター系:2-2-2-32
ノーザンダンサー系:2-5-0-65
ナスルーラ系:2-1-1-16

父系に関してはサンデーサイレンス系が馬券内の8割を占める。全体頭数が
多いので飛びぬけた値ではないが、一応の中心と言えるだろう。また
勝ち馬の父は芝2400mの勝利実績あり、日本ダービーより前に重賞を
勝利していれば、より強調材料となる。
母父系はオークスと違いナスルーラ系も考慮したい。勝率でリードするのは
ナスルーラ系とサンデーサイレンス系以外のヘイルトゥリーズン系だ。
過去10年で連対馬20頭中16頭が父サンデーサイレンス系で、のこりの
4頭中3頭が母父サンデーサイレンス系だった。

前走皐月賞組を順当に評価。別路線組は連対実績必須

過去10年の3着内馬30頭のうち23頭、さらに勝ち馬10頭中8頭の前走が皐月賞ということで、数字が示す通り順当に皐月賞組を上位評価としたい。
ただし10位以下からの巻き返しは無いため、皐月賞で1桁フィニッシュであれば馬券候補には挙げられるだろう。
皐月賞組をさらに精査すると、上記23頭中18頭で、皐月賞を含む
芝1800m~2000mでの重賞勝利実績があったが、ここでは特に弥生賞と
共同通信杯の出走歴に注目したい。特に弥生賞出走歴は勝ち馬10頭中5頭と
勝率で他を圧倒しており、単勝回収率も112%と悪くない。
対して共同通信杯組は2-4-2-11/19と3着内率が極めて高い。

別路線組だが、京都新聞杯組と毎日杯組からそれぞれ1頭ずつ勝ち馬が出ている。皐月賞以外の別路線組全体を精査すると、3着内だった7頭中6頭は
前走で連対していた。
最後に何かと話題に上がる青葉賞組だが、0-0-3-19と3着が精一杯。
NHKマイル組は0-0-0-16と全頭が馬券外に沈んでいる。

差し追い込み馬に注目

今よりフルゲートが多かった時代は「ダービーポジション」なる格言も
有ったが、2019年までの日本ダービーは基本的に「先行馬有利」と
いわれていた。Cコース替わりもそれを後押ししていて日本ダービーの
脚質別成績をみると逃げ0-1-1-5、先行3-1-2-17と前に行ける馬が
馬券に絡む率が高かったのに比べ、2020年以降の日本ダービーは
逃げ0-0-0-4、先行2-0-1-11と前付けする馬が馬券に絡む率が
下がっていて、有利な位置取りも後方にシフトしている。

※注目馬

15番ジャステインミラノ

新馬戦から共同通信杯、皐月賞と無傷の3連勝。ひたすらにエリート街道を
突き進む。無傷で皐月賞を勝つのは並大抵のことではない。共同通信杯では
極限の瞬発力勝負でジャンタルマンタルを降し、皐月賞では1000m57秒5で
飛ばすメイショウタバルを好位追走。直線では脚が止まったジャンタルマンタルを捉えると、コスモキュランダをクビ差凌いで勝利を捥ぎ取った。
後にジャンタルマンタルはNHKマイルCを文字通り圧勝したことから
皐月賞はかなりのハイレベルの争いだった事が窺い知れる。
ダービー制覇に向け死角なしと言いたいところだが、皐月賞が高速決着になるとマイル適正が問われ、中距離である日本ダービーへ結果が直結しない
傾向にある。ご存じの通り今年の皐月賞はコースレコードの超高速決着。
些細な事だと思いたいが果たして?

12番コスモキュランダ

2走前の弥生賞では向こう正面あたりから一気に順位を押し上げ、そこから一旦は緩めると、最後の直線で再度加速し突き抜けるという離れ業をやってのけた。この時の区間ラップは強烈の一言で、過去にダービーを制した
タスティエーラやスペシャルウィークよりも速い。
前走皐月賞ではジャステインミラノより1段後ろに構え、直線では
34秒2の末脚でクビ差に迫った。外を回した分のロスが響き、それが
なければ!という所で、ジャスティンミラノとの力関係は互角と見ていい。
しかしここまでキャリア7戦を消化。キャリア6戦以上の馬のダービーでの成績は0-0-2-50とこの数字だけで切りたくなる所だが、出走キャリアでの
足切りが通用しないことは前走でコスモキュランダ自身が証明済み。
皐月賞連対で弥生賞勝利と好条件も揃っている。軽視は禁物だ。

2番レガレイラ

昨年のホープフルSではシンエンペラーを下し史上初の牝馬による
ホープフルS制覇を成し遂げた。しかしながら1番人気に推された
前走の皐月賞では、上り3F最速タイの33.9秒の末脚を繰り出すも
6着と掲示板にも入れず。道中で後ろから行き過ぎたのが原因の
一つではあるが、やはり上位陣との力の差は認めざるを得ない所だった。
もともとスタートがあまりよくなく、今回も後ろからの競馬が予想される。
しかし、差し追い込み有利にシフトしている昨今のダービーで
なおかつ手綱がルメール騎手に戻り、さらに血統的にも好走データに
当たる。全てがかみ合えば、ウオッカ以来の牝馬による東京優駿制覇が
あってもおかしくはない。

※今回の予想印


  • ◎6番コスモキュランダ

  • 〇15番ジャスティンミラノ

  • ▲8番アーバンシック

  • △12番シックスペンス

  • ×2番レガレイラ

  • ×9番ダノンエアズロック

  • ×13番シンエンペラー

  • ×14番ゴンバデカーブース


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?