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Microsoft Office(3) -OfficeプレインストールPC(問題点その4)

Officeプレインストールの問題点(Office Premium+365サービスの場合)

この中のプラス365サービス。
同時期にMicrosoft365が発表されます。こちらは従来の「買い切り型」と違い年払いまたは月払いのサブスクリプション製品です。

日本人ならなじみが深いはずですが、なぜか言葉が変わっただけで強力な拒否反応がでます。
それは今までOfficeがPCにプレインストールされてOfficeがついている形だったからです。
日本にはレンタルDVDやCDといった買うまでもなく「借りる」という文化が根付いておりそれは車の世界にまで広がっています。

「必要な時だけ使う」という姿勢ですね。
本来ならOfficeなしのPCを購入したときの価格に25,000円くらいOfficeの価格が「上乗せ」されていただけです。
Officeを必要としない方も大勢います、でも店頭のPCにはすでにOfficeがプレインストールされていて「Officeなし」のPCを選ぼうとしてもなかなかありません。

そこでサブスプリクションで提供できる便利な機能をまず体験してもらおうとして出されたのがこの「プラス365サービス」です。

特典とは

  1. OneDriveの容量1TB

  2. 2台までのタブレットでのOffice使用権(※1)(※2)

  3. 遠隔テクニカルサポート何度でも無料

  4. Skypeへの固定・携帯電話の60分通話無料

※1  10.2インチ以上のディスプレイを持ったタブレットは無料Officeは  
    使用不可(現行販売されているiPadはMINIを除きすべて該当
※2  現在のMicrosoft365Personalは5台まで同時サインインが可能(イ
    ンストール台数は無制限)

いいことづくめのように見えるがこれらは「1年間のみ無料」で2年目からは365サービスの部分がサブスプリクションに移行するので7,800円程度の更新料が必要なことだった。

特に「遠隔テクニカルサポート」が顕著だった。日本はいわゆる「保証制度」が悪い方向に働いて、お客様は神様で製品を買ったお客様にたいしては「何でもタダ」ですべきだ理論が横行しています。
それが2年目から「有料です」になります。

海外ではサービスはタダではなくサービスに見合った料金を課せられるのが当たり前です。Microsoftの遠隔サポートは1回3,000円です。それが高いか安いかは別にして派遣会社の求人を見るとMicrosoftのコールセンターの求人は時給1,300円くらいででています。「電話応対が完璧で」「Officeの知識が完璧」な人の時給にしては安すぎると思います。

サブスクリプションのメリットはOneDriveの1TBが一番大きいのですが、サブスク以上に「クラウド」にまったく馴染みがありません。
「ファイルがどっか行った」「ファイルを保存する場所が勝手にOneDriveになる」など大アレルギーとなります。

そんなOfficePremium+365サービスですが

  • 日本のみの製品

  • グローバル戦略は「クラウド」

の方針で2017年夏モデルを最後に2年程度の販売期間を終了しました。
365サービスの販売(失効した場合の再契約)は2019年3月で終了しました。
毎年定期請求で更新をされている方はそのまま継続して使えていますが早いものはPCの方が5年以上経年をして寿命が来ているのも出てきています。

この際に現在在庫分が流通しているOffice2019搭載PCやWindows11対応でOffice2021搭載のPCに替えるかたが出てくる時期です。

買い替えて「これで新しいOffice」と安心されるのだが
・あれ?これ前のPCで使えた機能なのに新しいのに使えない、Microsoftめ!
・Office2016のサポートが2025年10月までなのにOffice2021は2026年10月ま  
 でだぞ
とかいろいろ疑問が沸いてきます。

Office2021よりOfficePremiumの方が最新機能がつかえるんですね、それがPremiumの意味です。
Windows版の買い切り型Office2016までは

  • メインストリームサポート5年

  • 延長サポート5年(セキュリテイサポートと軽微なバグの修正)

  • 機能のアップグレード(追加は一切なし)

Windows版の買い切り型Office2019は

  • メインストリームサポート5年

  • 延長サポート2年(セキュリテイサポートと軽微なバグの修正)

  • 機能のアップグレード(追加は一切なし)

Mac版とWindows版の買い切り型Office2021は

  • メインストリームサポート5年

  • 延長サポートなし

  • 機能のアップグレード(追加は一切なし)

になっています。事実上の買い切り型排除に走っています。

なお買い切り型と今まで書いていますがMicrosoftの表現は「永続ライセンス(Perpetual license)」ですが、OSのアップデート・アップグレードに対応しない(Windows11ではOffice2013はインストールできない)ので永続と言い切ってしまうMicrosoftには問題があるのですが。

5年限定の「買い切り型」1年更新の「サブスプリクション」どちらを選びますか?
以下のどれかに当てはまる人はMicrosoft365Personalのサブスクリプションの方が得です。5年払ってもその方が安いです。

  1. 3台以上のPCで使う

  2. iPadなどでも使いたい

  3. Accessを使う

  4. OneDriveを多用する(ストレージの少ないPC)

  5. パワポのデザイナー機能・オンライン画像機能を使いたい

  6. 気軽に電話の遠隔サポートを受けたい

こういった人はあてはまります。

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