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アラフィフの私がコロナ期にヒラサワ沼落ちして24曼荼羅にたどりつくまで

 ついにやって来てしまった、大阪。
お約束のごとし雨。
コロナ禍に入ってからはじめての生ライブ。しかも初生ヒラサワ。それも24万というTwitterフォロワー数を計上した記念的ライブ24曼荼羅だ。上がらない訳がない。てか叫びたい。「わーーー!!!」ってなりそうなのをマスクの下で見えないのをいいことに半笑いでずっと堪えていた。
 コロナ期に入る少し前から私は自分であるキャンペーンを行っていた。「会いたかったアーティストに積極的に会いに行こう」キャンペーンだ。人生も半世紀近く生きて、心残りはないかと自分に問うた結果の自己キャンペーン。コロナ前にこのキャンペーンで達成できたのは細野晴臣さん、高橋幸宏さん、明和電気社長、矢野顕子ちゃん、坂本龍一氏。(ライブでないイベントも含む)
しかしその後コロナ禍に入り定期摂取(魚民歴7年)のサカナクションツアーを最後に途絶える。サカナクションツアーも参加予定3本とんだ。人生初参加予定のフェス、ビクターロックもきえた。(会いたい候補、くるりも参加予定だった…)
 このキャンペーンの中に平沢進、その人も入る予定だった。2019年の「FUJI ROCKにまさかの平沢進参戦!」は私も度肝を抜かれた。ソロ活動初期時代、ヤプーズ、パプリカ、妄想代理人、子育て期にまさかのおかあさんといっしょの「地球ねこ」、と30年も前から断片的に触れる機会はあり、その度にある程度反応しては摂取していた平沢進。でも「けいおん」は漫画もアニメも見てたのにキャラネタP-MODELにからんでるとか、「唯じゃない進だ」Twネタも当時知らなかった。「聴けば毎回結構好き」「でもよく知らない」「とりあえずさらに深掘りはしない」と沼の周囲をうろうろと近寄ったり離れたりという感じの出会いからの30年だった。
そこへFUJI ROCKだ。配信を見た。衝撃だった。
そう、ライブ映像は見たことがなかったのだ、今の今まで。晩年に「魂のふるさと」的な曲中心でイージーリスニングな路線でやってるのかな?←の予想は完全にひっくり返された。満杯に埋め尽くされた会場はうねり、中央奥に鎮座した謎楽器からは雷が発せられ、珍妙な形の台座でレーザーを操り奏でる平沢進。会人と呼ばれる謎の生き物2匹もギターを唸らせ従えている。
ヒラサワってこんなだった?何よあの楽器??何ですかこの攻め攻めな楽曲は???66歳????
FUJI ROCK配信でカウンター食らって、よろけて歩いていた沼のほとりに片足突っ込んだ。
これは会わなければ。確認しなくてはならない。「???」の正体を!
そして確認する計画を前にコロナがやってきた。緊急事態宣言。できたら取りたいと思っていた4月の平沢進+会人ライブは延期からの配信のみとなった。
 緊急事態宣言という異常な環境の中、ふと自分の内なる部分や過去に立ち返るような感覚があった。その振り向いた先、その人は変わらないまま進化し続けて煌々と燦然とそこに立ち続けていた。ああ、そうやってあなたはずっとそこにいたのですね?そこに平沢進として在り続けた時を想い胸が一杯になった。片足つっこんだ沼にいつの間にかずぶずぶと半身沈んでいた。
配信アーカイブを繰り返し見、情報を得ようとTwitterやYouTube、ニコ動を見漁る。情報が足りない!と極悪GN団(Green Nerve=平沢進ファンクラブ)入りも配信ライブ直後に果たす。そして定期CD、DVD、関連書籍お取り寄せ。そして知れば知るほどわからない。わからないから知りたいのいたちごっこ。
 週5で21時からきっかり1時間Twitterに現れる平沢進。週5毎日1時間!そんなミュージシャンいる⁉︎子どものころからピタゴリアン(ヴィーガン)の平沢進。自らもマイノリティーでありながら、儘ならない人生を送る人々を「あんたたち、けっこうイイ線行ってる」と言う。猫を愛する平沢進。今は亡き愛猫たちの在りし日には「踏まれるために猫を飼っている」と言う。
知れば知るほど深みにはまり気付けば沼の底。そうです、音楽だけでなくあなたの生き様が好きなんです。
そして「ライブは準備が本番でライブは休日」と言う平沢進。
そう、これから楽しい休日のはじまりです!
ライブを前にさらに強く降りしきる雨の中ホールへ沼の底から意気揚々と向かうのでした。
 

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