マガジンのカバー画像

「真面目に生きる」ウェブ編集者の日記

13
運営しているクリエイター

#コラム

目の前に歴史は横たわるーー「大奥」が面白すぎる話

大学卒業後に上京した私にとって、偉人の足音や歴史的な名所がいくつもある「東京」は、とても面白い。 大好きな神保町には文筆家の通った名店がいくつもあるし、商店街を歩いていても誰々の生家なんてものも唐突に現れることだってある。 先日も打ち合わせの帰りに驚いたのが、赤坂見附駅の近くに徳川吉宗ゆかりの地があるということだった。なんということだろう。この道を通った回数は20回はくだらないのに。石碑を見て、ようやっと気がついたのだ。 なぜ、徳川吉宗にそんなに心をときめかせたのか。私

ともあれ半年、生き延びたわけです。

気がついたのは、つよい柑橘の匂いがするビールグラスを持ち上げる、その寸前。2018年2月28日だ。昨年9月1日に今の会社に入った私にとって、その日はつまり勤続半年記念日だったのだ!  たった半年。 長い社会人生活を思えば、きっと多くの大人がそう思うに違いない。しかし、世の中は普通に生きることのハードルを甘く見過ぎである。 たとえば「石の上にも3年」なんて世間様は簡単に言うけれど、3年同じ会社に勤めるなんて、アルバイトを含めてもまだ成功したことがない。 「#ほめ会」とい

押し寄せる子供じみた自意識の波と、お誘いについて

ふいに、メッセンジャーの通知が上がった。誰だろう、と思い開くと、それは不意な飲み会のお誘いだった。 私は、人に誘われることが少ない方だと思う。それは、あまりお酒が得意ではないことを周りが知っているからだし、私が上京したのが就職後で仕事が絡まない友人が酷く少ないというのも理由の一つだろう。 あとは私の纏う「生真面目な印象」が手伝って、こう、どうもハメを外すような場を好むタイプに思われないからなのかもしれない。 そんな私も、よく聞くことだが、SNS上で親しい友人が複数人参加

去年の夏にした途方もない努力とその滑稽なまでに個人的な理由

今日は月曜日だが、私にとってお休みだ。というのも土曜日に出勤する仕事の都合上、平日が1日お休みなのだ。これは何かと便利で、銀行や役所、買い物など休日にしにくい用事をするのに向いていたりする。 そして、個人的に1番気に入っている理由が、仕事合間のランチと称して企業勤めの方々に会いやすいことだ。休日や夜の飲み会だと少し誘いにくい場合も、「会社のお近くでランチでも」と言えばよい。あとは相手のスケジュール次第である。 さてさて。そんな今日のランチの相手は、前職の後輩だ。 集合場

純喫茶と、現代に眠る遺産について

喫茶店が好きだ。可能であれば、お休みの日にはおいしいモーニングを出す喫茶店に行きたい。眩しくオシャレで新しいカフェは苦手だから、綺麗な白髪のおじいちゃまや、ゆっくりとソーサを運んでくれるおばあちゃまがやっているような、隠れ家のような街の喫茶店が好きだ。 ただ残念なことに、いま住んでいる家の近くには適当な店がない。大家さんに聞くと、元々は周りに沢山の喫茶店がある街だったらしいのだが、引っ越してくる前に閉まってしまったそうだ。 だからちゃんと喫茶店で過ごす経験を楽しみたいとき