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【コピー本同人誌】とある花街と妓女の話【製作記録】

「作りたくなった、だから作った。」

同人誌然り、モノづくりというのはそこから生まれてくるものです。何かを作る、生み出す人はみんな偉いし、みんな神様。

……と思いながらテンション上げて持ち上げないと何にも作れない現実です。

さて、今回はそんな「どーーーーーしても今作りたいんだーーー!」となって製作を始めたコピー本でございます。


コンセプト、テーマと紙の選定

今回のイメージ【華】。

表紙を単色にするか、フルカラーにするか悩んだのですが、何枚かラフ描いてそこから選んだ表紙がフルカラー向きな絵だったので、それに合わせて紙も選びました。

初めは『キラキラが良いかなー?でも主張は柔らかめにしたい気もする…』と思って表紙ができる前にこちらをお取り寄せ。

NEW特レーブル輝き

偏光ペーパーなのですが柔らかい色味です。
表紙絵が出来上がる前はイメージをこちらで考えてたんですが、いざ表紙絵出来たら『んんん?なんかこれは合わせたら違う気がする…』となり再考。

光沢紙を選択から外し、風合い、地紋のある白の紙を探す方向に切り替えてみました。

色々探しながら、あ!これいいな!って思って、使う気満々になってたのがこちらの紙。

なッ…!廃品…だと?????(あるある)

昨年で廃品…?でもまだ廃品から日が浅いからどこかにまだあるのでは??と色々探してみましたが見つからず断念。(どこかに落ちてたら押さえたいなーと今でも思ってる。←紙在庫を増やす要因)

画材とか紙とかアナログのものは廃品になりやすくて悲しい…。
需要数の大きいものだけが残る傾向なんだな…と毎回痛感しています。
私が癖の強いものを好むのもあって、これだー!って思ったら廃品(もしくは廃色)のパターンばかりで…。
(最近はスクリーントーンも廃品やら取り扱いをやめていくお店が増えて、焦り&絶望している)

話を戻して。
今回の紙の方向的には白系の地紋入りだな、と自分の創作アンテナが反応し出した中、辿り着いたのがこちら。

撮影環境の悪さで生なりっぽいけど真っ白です。

ちなみにこちらは…

竹尾さんの情報
紙名手配さんの情報

あなたも廃品…?なの…(震え)
あとこのシリーズの刺し子という種類もいいなと思ったらこちらも廃品デシタ。(捕獲を考えている)
色によってはまだ手に入るため、もしお考えの方がいらっしゃいましたら早めに確保してあげましょう…。

で、試し刷りした表紙がこちら。

この絵、実はペン入れしてなくて
下書きをコピーして着色したもの。
アップにするとこんな感じ。可愛くないですか…ハァハァ

当初はイラストの余白部分をスタンプで柄押しして埋めつくそうかと考えたんですが、紙の地紋が可愛くて不要になりました。これはこの地紋見せなきゃ可愛くないと思うんだよなー。

遊び紙

今回は『身請け』されるまでのお話、という本だから、おめでたさのある紙…となり今回遊び紙に選んだのがこちら。

華やかさのある光沢が素敵。

きらびき 鳥の子(鳳凰)です。
上品な光沢の艶。そして鳳凰の紋様。和紙なので手触りも柔らかくていい。
これは是非使いたいなー!と思って取り寄せました。紙が主張してるので、今回は何も手を加えずこの艶と質感と柄を楽しんで頂きたいなと思ってそのまま差し込んでます。

本文

本文は真っ白よりも色つきがいい…なぜなら原稿がしょぼくて書き込み無くて、どんなに背景白くても色の錯覚なのか風合いで誤魔化せる気がするから…というのがやり始めてからの自論なのですが。(思い込みです)

今回も特殊紙をつかっております。

前回、前々回と特殊紙を使ってから癖になってきてしまいました。風合いがあって可愛いんだもの…

もちろん色上質も可愛いですよ!
色上質もメーカーさんによって色味が違うのですが、(確か4社くらいあるのよね)私は紀州の色上質が好みです。
あと、日本製紙さんの色上質にある『ピュア』シリーズ可愛くてめっちゃ使ってみたい!!!!と常々思ってます。(某紙問屋様へお邪魔した時にサンプル見て惚れました)

あ、また脱線してしまった…。

今回の本はキラキラさせず、風合いのある色味と模様をと思いこちらを選びました。

羊皮紙(白桜)80kg
淡いピンクの模様のファンシーペーパー


そして…廃色です…(何度目…)

実は今回フェザーワルツと悩んでこちらにしました。(次回はフェザーワルツは使おうと思ってます)

余談ですが、表紙で使った紙の70kgバージョンだと両面に花火のような模様が入ってるので、本文用紙に使ったら可愛いのかも…ということに今気が付きました…今度そういうパターンの本もやってみよう( *˙ω˙*)و 

遊び紙を増やす

遊び紙から本文に繋がるまでの流れに、ワンクッション欲しいなーと思ってしまい遊び紙を増やしました。

上:タントセレクトTS-9
下:シープスキン(白)

こちらは手持ちの紙在庫から引っ張り出しました。
どちらもちょっと透け感があるので本文へ繋げるのにはちょうどいいなと思いまして。
ポイントでスタンプ押しましたが、スタンプの印面が紙と合わないのか滑る滑る…。

あと、今回頁数のカウント間違えてたのを途中で気付いて2枚削った為、奥付を入れる場所が無くなってしまって…急きょ挟み込んだこの遊び紙に奥付をねじ込んでおります(力技)

表紙加工とカバー作り


今回は表紙が紋様入のため、そこまで凝った装丁はしませんでした。

加工前の表紙絵
色々弄った完成図

取り寄せた提灯のスタンプで上部をマットな金色で飾り(今回はエンボス加工は無し)、余白に蝶を散らしました。

この蝶が思ったより素敵にしてくれたなーと思ってます。

シフォン素材で出来てます

シフォン素材だから重ねて使わないと色味がぼやけてダメかもなー、と思ってたんですが実物は色味がハッキリしていて1枚でも十分な存在感。

色々な色柄を集めたので3パターンくらい作ったのですが、個人的にはブルーグリーンが1番綺麗で好きな組み合わせです。

中心にはビジュー付いてます

この蝶に小さなビジューを付けて、クラフトボンドで中央だけ留めました。キラキラと光るので表紙の華やかさを増すのにもちょうど良かったなーと思ってます。

ただ、表紙加工で傷んでしまう可能性は捨てきれない為、トレーシングペーパーでカバー掛けをすることにしました。
カラーのトレーシングペーパーを使おうか悩んだのですが厚みがある程度は欲しいと思い、こちらを選びました。

アートドリープ 96kg

大きさは一回り大きいB4サイズ。
これを表紙に折り込んでブックカバーにしました。(本屋さんでかけてくれるブックカバー型式)

紙を2種類用意したので、イベント当日は皆様にお好きな方を選んでもらってました。
こういうのも楽しみの一つです。

ストライプ柄
こちらはリズム。
イベントではこちらが人気でした

トレーシングペーパーの透け感に柄が可愛いな〜。
アートドリープは種類も色々あって大好きな紙なので使えて良かった!

真ん中に留めてあるのは水引ゴムです。アクセントにもなるし、リボンと違って付け外しもしやすいので便利だなーと重用してます。

イベントでは予め全部カバーかけてしまったのですが、お手持ちの方には是非外して1回表紙を見てもらいたいなーと内心思っております。

反省点と終わりに

仕事が今回ちょっと立て込んでしまい、なかなか原稿と向かいあえなかったので作業が押してしまったなー、と。
どうしたって優先は仕事や家庭なので、致し方ないのですが。

私がもっと早く取り掛かってればいいのに毎回ギリギリにならないと走り出さないもので…(一ヶ月前にようやく動き出すヤツ)
作業の裏側を見ていた方たちは『またやってるよ、コイツ』だったと思います…(あたたかな見守りありがとうございます…)

次は10月の本命ジャンルなのでこれを教訓にもう少し何とかしたいと思います…。せめて1週間前にはちゃんと睡眠取れる環境にしたい…(せやな)

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
あまり表紙、本文に加工をしなかった分、今回のnoteは比較的軽めになりましたが次回の装丁の構想は少しづつですが固まってきておりますので、楽しみにお待ちいただければと思います。(少しづつ道具も仕入れてます)

10月末頃に新作の更新する時に、またよろしくお願いいたします!

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今回使った紙たち
【とある花街と妓女の話】
表紙/玉しき  きっか(雪)200kg
遊び紙/きらびき  鳥の子(鳳凰)60kg
遊び紙/タントセレクト(TS9)orシープスキン
本文用紙/羊皮紙  (白桜)80kg

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