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同情しすぎはよくない

足を引っ張る人がいる
足を転ばす人がいる
人にバレないように背中を殴る人がいる
謝りながら鞄で頭を殴る人がいる
避けようとしたら攻撃してくる人がいる
罪悪感のない人がいる
感謝をしない人がいる
嫌がらせを嬉々として笑顔で話す人がいる
加害を被害に変える人がいる


脳に障害がある人がいる

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彼らの中には自己の症状を告白してくる人もいる
その症状を持つとわかった時点でその人とらは浅く薄くの関係でいたほうがいいのではとやっと考えられるようになれた日
彼らとの付き合いは社会全体で行っているバトンリレーなのだ

帰りの電車
音楽を聴きながら聞こえた『ごめんなさい』
わたしの左靴が後ろから踏まれて脱げたようだ

さて、振り向くと
靴が絶妙な位置にとどまっていた
ホームと電車とをつなぐまるで架け橋のように
小人なら靴の橋を渡れただろう
『あっぶな』思わず声に出すほど間一髪奇跡的な位置で踏まれた靴が脱げていた

もしホーム下に落ちていたら
わたしはこの電車に乗れず、回収をお願いし電車が遅れる原因を作ることになっていただろう
そして私の帰りも遅くなっただろう
その時まで靴を踏んだ女性はそばにいただろうか?

幸いにも靴は落ちる事なく私の手に戻り車内で履き戻した。その時に靴を踏んだであろう女性の足元だけは見たが全身の姿は見ていない
『ごめんなさい』への返事もしていない
相手にしていない

必要がないのだ
靴は無事に足元に戻り電車も時間通りに出発するのであればその人に私がわざわざ反応する必要もないのだ

私には靴を踏んだ女性が
足を引っ張る事で自分の存在を知らせる
彼らの代表として現れたようにみえたのだから

靴は落ちなかった
私と代表者は交わることはなかった
これでいいのだ
わたしはその後何事もなく家に帰れたのだから

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