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脳死ヌメロンドラゴンを許すな

1.はじめに

 久しぶりの記事執筆になりますかをぽっぽです。マスターデュエル楽しんでいますでしょうか。私も旧環境を懐かしみながらサージュのいない壊獣カグヤを楽しんでいます。どうやらマスターデュエル環境で壊獣カグヤが注目されているようで、使用者が増えること自体が個人的にはとても嬉しいです。
 しかし壊獣カグヤの紹介動画やコメント、Twitterの反応を見ても「壊獣カグヤ(雪花型)はドラッグラビオンとヌメロンドラゴンを利用した後攻ワンキルに特化したデッキである」という認識がかなり広まっているように感じます。実際壊獣カグヤとランクマッチで対面したときに感じるのは、ラビオンヌメロンへの異常な執着です。碌に伏せも踏まないままにラビオンヌメロンの動きをして妨害を貰って後は息切れして後が続かないという対戦相手と数多く対面しました。
 本記事は壊獣カグヤのプレイングの一つであるヌメロンドラゴンの切り方と脳死ヌメロンドラゴンへの対処方法について記し、脳死ヌメロンドラゴンに頼るプレイヤーを少しでも減らすこと。また脳死ヌメロンドラゴンを絶対に咎めるプレイヤーを増やすことで、脳死ヌメロンドラゴンという概念を消滅させることを目的として執筆しました。短い記事になりますがお付き合いください。

2.ドラッグラビオン+ヌメロンドラゴンのコンボについて

 この記事を読んでいる方には改めて説明不要かとは思いますが改めて観点に説明すると、星8×2のモンスターから《No.97 龍影神ドラッグラビオン》の効果で《No.100 ヌメロン・ドラゴン》を出すことで最低9000の攻撃力をたたき出すコンボです。ライフポイント初期値を上回り直接攻撃もできる打点のモンスターを出すことができ、相手の場の打点1000以下のモンスターを上から殴ればそのまま勝てる、一見非常に強力に見える動きです。いくつかの紹介動画でも「壊獣カグヤはこの動きを主軸としたデッキである」「この動きに特化したデッキである」などといった紹介がなされていたのを確認しています。
 しかしこの動きは本当にデッキの軸たり得るほど強いのでしょうか。ドラッグラビオンのテキストを読んでみましょう。

まずドラッグラビオンのテキストの最後の一文「この効果の発動後、ターン終了時まで自分はモンスターを特殊召喚できず、この効果で特殊召喚したモンスターでしか攻撃宣言できない」について、これはヌメロンドラゴンでのキルを選択した瞬間、ヌメロンドラゴンに除去をされた後の追加打点や殺し切れなかった時のアーゼウスを放棄することを意味します
 つまりラビオンヌメロンは止められた際ラビオンヌメロンに使用したモンスター2体分をドブに捨てると言うリスクを背負った動きなのです。

 モンスター2体分ぐらい大したことないのでは?と思う人もいるかもしれませんが、壊獣カグヤの特殊性故にこの2体分と言うのはゲームを決定づけるほどに致命的です
 雪花型の壊獣カグヤにはアドを取れるカード、枚数の増えるカードは雪花の光とカグヤと増殖するGしかありません。またヌメロンのように手札一枚から8000点を取れるので1枚の動きを通すために手札5枚を投げ捨てるなんて動きもできません。壊獣カグヤは6枚の手札を1枚ずつ使って1枚につき2450〜3000ぐらいのライフを削るというダメージの取り方をするデッキです。これを少し無理をして2枚で9000を取る動きがラビオンヌメロンなのです。
 ラビオンヌメロンを止められることによって失う2枚は1枚1枚が打点であり戦力です。ナーベルやシュライグのように止められてもアドが帰ってくることはありません。失った分だけ純粋に手札と手数が減っていきます
 よって壊獣カグヤのライフを1点も削れずに失う2枚と言うのはそれだけで致命的な2枚なのです

3.ラビオンヌメロンへの有効牌

では実際この動きは通りやすいのか。ラビオンヌメロンを通しにいく際警戒しなければならないカードを記します。

無限泡影、エフェクトヴェーラー、禁じられた一滴

先ず考えられるのは無効系妨害です。ヌメロンドラゴンは自身の効果による打点上昇のため、効果無効系のカードを喰らうと攻撃力が0になります。しかもこれらの無効系妨害を重く踏むカードはヌメロンドラゴン以外にほとんど壊獣カグヤに採用されておらず、ヌメロンドラゴンの着地まで相手の伏せカードの中で腐っていることが多いです。また無限泡影や禁じられた一滴は環境上位層のデッキの未確定の伏せとして指名者と並んで良くあるカードなので基本的に未確定の伏せカードがあるなら安易なラビオンヌメロンは先ず止められると考えましょう

黄金卿罠、エルドリクシル、墓地のドラゴンメイドのお片付け、ドラゴンメイドエルデ、神の写し身との接触等

ドラッグラビオンの制約によりヌメロンドラゴンの攻撃1回のみしか相手ライフにダメージを与える機会は存在しませんヌメロンドラゴンの直接攻撃宣言時に守備モンスター1体出すだけで0ダメージです。黄金卿の追加効果すら必要ありません。ガン伏せ相手なら先ずエルドリッチを警戒して即ラビオンに行くような愚かな真似はやめてください

幽鬼うさぎ、強制脱出装置等

ヌメロンドラゴン本体への除去です。ヌメロンドラゴンが居なくなったとしてもラビオンの制約は有効です。何も出来ません。諦めましょう。

屋敷わらし

ドラッグラビオンは墓地からも(蘇生制限を満たしている)エクシーズモンスターをss出来るため、わらしを食らいます。これは制約付かないのでまだ優しい方です。貰ったらアーゼウスとかいきましょう。

神の宣告、神の通告、神の警告

神罠です。ラビオンに限らずエクシーズ召喚を行うと2-1交換をされます。罠系のデッキに対してはメインデッキで殴りに行き、ライフを詰めてこれらの神罠を発動し辛くし、1-1交換に持っていくことを意識しましょう。

原始生命態ニビル

星8ss 星8ss ラビオンss ヌメロンss でニビルカウント4回なので最短で出したラビオンヌメロンにはニビルが効きません。しかし壊獣のssやカグヤのns、アルファの使い回しなどが1度でもあるとニビルに引っかかります。もし最短でラビオンヌメロンができるならなるべく余計なssは避けること、相手エンドに叢雲を出すなどしてニビルカウントを減らすことを意識しましょう

4.脳死ラビオンヌメロンの咎め方

前置きが長くなりました。ここからは壊獣カグヤと対面した時の相手の脳死ラビオンヌメロンの咎め方を書きます。それは至ってシンプルです。無効系妨害やヌメロンドラゴンに対するバトル中の壁モンスターをラビオンヌメロンされるまで温存し続けることです。ラビオンヌメロンは前述の通り一度止められただけでカグヤはキツくなります。伏せカードに対して無警戒なラビオンヌメロンは分からせてやりましょう。
まともな壊獣カグヤと戦う際でも奴らは隙を見てのラビオンヌメロンを狙ってくるので、エフェクトヴェーラーや幽鬼うさぎなんかはギリギリまで温存しておくと最後にニチャニチャしながらラビオンヌメロンを止めて勝ち!と言えるかもしれません。また、相手が丁寧な壊獣カグヤなら、魔法罠ゾーンのブラフはラビオンヌメロンの牽制に大いに役立ちます。覚えておくといいですよ。

5.壊獣カグヤ側の考え方

壊獣カグヤプレイヤーは相手に未確定の伏せが1枚でもあるなら無限泡影などの無効系の妨害を警戒して下さい。その際の選択肢はエクシーズせずにそのまま殴ることや、ディンギルス→ペインゲイナー→セブンシンズ→アーゼウスです。

エクシーズせずに殴る選択肢について、8×2のモンスターが盤面にあるならもう一体モンスターを追加出来れば大体8000点は削り切れます。このような8×3で殴るキルパターンは無効系妨害を撃たれる隙がなく、Gで引かれる枚数も少なく、ニビルも食らいづらく、壁が出てきて止まってもメイン2にエクシーズから妨害を敷けるなど、ヌメロンドラゴンより圧倒的に裏目が少ないです。 8×3〜4でキルが取れるならヌメロンドラゴンに行く必要も意味も全くないと言うことを覚えておいてください。
8×2しかない時やキルが取れない時はディンギルスペインゲイナーセブンシンズが非常に強いです。ディンギルスが選んで墓地送りでありかつ破壊耐性があるため大抵の罠に有利交換ができますし、ディンギルスとペインゲイナーの効果で盤面を掃除した後4〜5素材のアーゼウスで蓋ができます。無限泡影をディンギルスに食らったところで全く問題ないですし、相手もディンギルスに泡を打つしかないです。
こうして伏せを十分に警戒してゲームをすると勝率も上がりますし、ヌメロンドラゴンを通す機会は存外少ないと言うことにも気付くと思います。壊獣カグヤは間違ってもヌメロンドラゴンに特化したデッキではないと言うのをわかっていただけると幸いです


6.終わりに

 いかがでしたか?巷では壊獣カグヤが流行ってそれはそれで嬉しいことでしたが、「ヌメロンドラゴンを通すデッキ!通らなければ負け!」と言う誤った認識が蔓延っていたせいで壊獣カグヤがつまらないデッキ扱いされることが多く同時に悲しくもありました。
 今回の記事で話したことは壊獣カグヤのほんの一部であり、語り切れていないことも多いです。紙環境ではなかなか起こらなくなりましたが、いつかマスターデュエル環境の対罠系や閃刀姫のようなゆっくりした相手に合わせたゆっくりしたゲームプランについての解説を出来たらなぁととも思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました

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