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ドロバアンチの戯言

ドロバって本当に強いんですか?

現在紙環境ではチキンレース型スネークアイというものが流行っているそうです。1ドローかつ表側で残るカードのチキンレースで展開札を引きながら蛇眼のコストを捻出するとても理にかなった構築です。
その強さは最近のCSでの入賞率の高さからも伺えます。

そんなデッキへの対抗札として近頃こんな手札誘発が採用率を伸ばしています。

ドロール&ロックバード

相手がドローフェイズ以外でカードを手札に加えたら、それ以降お互いにデッキのカードを手札に加えられなくなるという少し特殊な誘発です。(以後ドロバと呼びます)

なるほどドロバならばチキンレースの追加ドローを咎めてエクセルや篝火のサーチを防ぎ、相手の展開を止めることができるかもしれません。
ですが私は数々の個人的な恨みと体験から、こちらのドロバというカードを信用できなくなっています。

例えばスプライト環境、例えばティアラメンツ環境、例えば斬機環境、ドロバの採用率が一時的に上昇した時期というのはここ2~3年の中でも度々ありました。その度にやっぱ弱いやと1月経たずに廃れていくのがドロバです。(要出典)

そんな時を2年も過ごしてきた私は「ドロバが強い」という評判が流れたときに最初に疑いの気持ちから入ることになってしまいました。つまりどういうことかというと、「そのデッキはドロバに対してどう動くのか、ドロバをどうケアするのか、ドロバで本当に止まるのか」の検証です。

今回のnoteは現在の仮想敵らしい【チキンレース採用型スネークアイ】がドロバ中にどう展開、貫通していくのかを特にこのデッキを使っているわけでもない筆者が考察していたnoteです。
(なお、私は蛇眼を実際に回していないし対して勉強もしていないので最善でない展開をしているかもしれません。最低限盤面を作れる動きだけを探しています。あらかじめご了承ください。)

1.スネークアイの1枚初動だけの時

ご存じの通り、スネークアイには1枚初動(任意の手札コストは考えない)が豊富に存在します。
・エクセル 2枚
・ポプルス 3枚
・ディアベルスター、罪宝狩りの悪魔 計4枚
・篝火 3枚
このうち篝火1枚初動はドロバで完全に停止するのはお判りでしょう。

では他の初動はどうでしょうか。
・エクセル
エクセルnsにドロバを打ったらどうなるのか、これはポプルスからのサーチができない分だけ通常展開よりも弱くなります。
エクセルnsefポプルスサーチ
ポプルスefss(ドロバ被弾)
ポプルス素材リンクリLsポプルスef永続へ
エクセルefコストポプルスオークss
オークefエクセルssオークefコストリンクリで炎龍ss
炎龍+エクセルでマスカレLs炎龍ef2体蘇生
マスカレ+1で咎姫Lsef炎龍ss
炎龍efマスカレ設置
咎姫+1でアンブロエールLs
最終盤面:アンブロ、炎龍、マスカレ(永続)、墓地咎姫
です。

・ディアベルスター、罪宝狩りの悪魔(DP発動)
ディアベルssef原罪宝セット
原罪宝efコストディアベルでエクセルss
エクセルefポプルスサーチ(ドロバ被弾)
以降エクセルと同様の盤面が構築可能。

・ポプルス
ポプルスnsef原罪宝サーチ(ドロバ被弾)
ポプルス素材リンクリLsポプルスef永続へ
原罪宝efコストポプルスオークssefポプルスss
オークefコストリンクリ炎龍ss
炎龍ポプルスでマスカレLs以下省略で
エクセルと同様の盤面が構築可能(墓地にエクセルは不在)。

篝火以外の1枚初動はいずれも「手札一枚でドロバを貫通して2妨害+リソースを残せている」ことがわかるでしょう。
よって蛇眼だけの動きに対してドロバで完全に動作を停止させることは難しく、チキンレース不採用の構築に対してドロバをメタカードとして利用する人は少なかったのです。(何なら蛇眼側がGケアのために自分からドロバを積んでいる構築も目立っていました。)
もちろんドロバの被弾によって蛇眼もその初動からの最大盤面をとることは出来なくなっています。しかし残る妨害数とリソースはドロバによって手札を1枚減らされた相手にマウントをとるには概ね十分な量であり、貫通札がそれ以上ないということは残りの手札は誘発だったりドロバを無視して他の誘発を弾く指名者だったりする(初動の重ね引きもあり得ますが)ので誘発1枚分のリターンとしてはあまりにわびしいものだと思っています。

2.2枚初動パターン


神殿+原罪宝、オーク →ドロバ貫通(省略)

・神殿+ソウルズ
神殿efポプルス設置
ソウルズefssコスト大炎魔
ソウルズefコストポプルス1ドロー(ドロバ被弾)
ポプルスef大炎魔設置
大炎魔efポプルス設置ss
大炎魔+ソウルズでマスカレLs

最終盤面マスカレ+神殿ポプルス
流石にこれだけで強いとは言いませんが、最低限の後続とリソースは残せます。また、召喚権を使っていないことや原罪宝やディアベルスターを貫通札にさらに伸びることからも「展開札を持っていれば展開が伸び、誘発を持っていれば耐えられる」盤面にはなっていると思います。

3.チキンレースの絡む動き

ここまではチキンレースの絡まない初動パターンのみを考えていました。しかし世の中の命題の「チキレ型はドロバが重い」というものの回答にはなっていないです。
ではチキレが絡むとどうなるのかを考えていきましょう。
・ポプルス、エクセル、ディアベル(罪宝狩り)とチキンレース
チキンレースから入ると止まるのはだれの目にも明らかでしょう。
しかし現状の採用率とドロバによる裏目から、多くの人が1回目のサーチを通してからチキンレースを発動するのではないでしょうか。(この前提が違うならごめんなさい。)
そしてその初動から入ってドロバをもらったと仮定したとき、合流するのは前述の1枚初動の展開です。
止まってません。もちろん上振れは止まっていますが、展開+リソースは完全に許しています。

・チキンレース+原罪宝、オーク、篝火
伸びません。せいぜいリンク値2でリトルナイトが立つ程度です。止まったとみてよいでしょう。

・チキンレースで1枚初動を引いてくるとき
当然止まります。

纏めると「チキンレースもしくは篝火を引いていて、なおかつ初手に1枚初動になる展開札を持っていないときにドロバは1枚で展開を止めることができる」ということが言えそうです。

4.ドロバは2枚引きから?

こういうドロバ評をしていると「ドロバは2枚目に持って強い誘発だから」という反論を頂くことがあります。なるほど確かに上述の貫通パターンに対してドロバ+何かの誘発を投げることができれば展開を止めることができそうな気がします。
ですが、それならばなぜ1枚で1枚初動を止められる誘発2枚で展開を止めに行かないのでしょうか。
例えば篝火+エクセルという手札に対して、ドロバ+ヴェーラーで展開を止めることは一応可能です。ですがヴェーラー+ヴェーラーでもこの展開は止まります。
ヴェーラーは篝火1枚のみの展開も、エクセル1枚のみの展開も止められますが、ドロバは篝火1枚の展開しか止められません。
「3枚目以降の手数も止めている」?
そうかもしれません。仮にこの主張が正しいとして、ドロバは「相手の手数が3手以上あってかつ自分の手札にドロバのほかにもう一枚の誘発が存在して初めて他の1枚初動を止めきれる誘発よりも優位に立てるカード」ということになりませんか?
概ねこれが私がドロバアンチになっている理由の根幹です。

5.ディアベルスターというカードの存在

上記の「2枚持ちで貫通を防げることがドロバの強み」という主張を採用するとしましょう。その上でこのデッキにはディアベルスターというカードが存在することを忘れてはいけません。
このカードはドロバを完全に貫通する貫手数です。それがデッキに4枚採用されています。
勿論ディアベルスターはほかの汎用誘発に対しても貫通札として機能するカードではあります。しかしほかの汎用誘発ではディアベルスターの貫通を止めることができるのに対し、ドロバはほぼ完全にすり抜けます。
ドロバが2枚持ちで貫通を防げる、という主張も強みを発揮できていないのではないでしょうか。

6.まとめ

纏めるとチキンレース型スネークアイに対するドロバは「チキンレース及び篝火の6枚を相手が引いていてなおかつ1枚初動にあたる札を引いていないときに展開を止めることができる」誘発で、サーキュラーのサーチに当ててサーキュラーの素引きを割り切っていた時のドロバよりも弱いドロバだというのが私のチキレ型蛇眼に対するドロバの評価です。
勿論ぶっささる瞬間は存在します。ですがそれはあまりにも成功体験に引っ張られているのではないかと思っています。
私の歪んだ主張を丸ごと認める必要はありません。何言っとるんだアホが、そう思う方もいるでしょう。正直私のドロバへの評価は私怨込みでかなり歪んでいるものだと自分でも思っています。私が今回このnoteを書いたのは、私の構築感の中で最も世間からずれていそうな部分を改めて言語化して様々な方の意見を伺いたかったというのが最大の目的です。
ですからもしも私のこういった考えに違和感を覚えたり、この部分は誤っているのではないかなどといった意見があるならば、ぜひぜひ募集しております。

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