タンヌーラ

タンヌーラ~神へと至る踊り~

・タンヌーラとの出会い

先日Twitterで、
「現在日本で唯一の本場タンヌーラダンサー」
と言うサイードさんと言う方にフォローして貰った。

ただの笑顔が素敵なおじさんだと思っていたのだけれど
「日本で唯一」と言われるとその希少性にウキウキするし
そもそも「タンヌーラ」ってなんなのか知らなかったので
調べてみる事にした。


・回旋舞踊(セマー)

「スーフィズム」はイスラム神秘主義のことで、
「修行によって自我を滅し神と一つなる事」が目的らしい。

スーフィズムの修業のひとつである「回旋舞踊(セマー)」は
「宇宙における動きはある点からはじまり同じ点で終わる」
と言うスーフィズムの宇宙の概念を踊りに取り入れているそうだ。

ある点から始まり、またその点に戻って終わる。
つまり、回転するのだ。一心不乱に回り続ける。
回転する事で神との一体化を目指す修行らしい。
一時間以上も回り続けると言うのだから驚いた。


・回転する神

そこまでの前提知識を入れた上でタンヌーラの動画を観てみた。
その踊り、回転の中に何が見えるか。

回転、それは星々の運行のようにも見える
回転、それは命の循環のようにも見える
回転、それは巡る因果のようにも見える

回転は世界の運行そのものを指しているように見える。
なるほど、それが宇宙。それが神と言うものだろうか。

終わらない回転を見てイメージするもの。
それは無限。無限のループ。
人間と言う有限の生命が、世界と言う無限の概念に
近付こうとするその意思が、回転する舞踊に見て取れた。

・どう作品に活かすか

自分が書こうと思っているアフリカ系ファンタジーの中にも
そう言う、哲学や思想が根底となっている動作をする
キャラクターを取り入れていきたいな、と思う。


タンヌーラはセーマほど宗教的意味合いが強くないのかもしれないので
もう少し肩の力の抜いて見るのも良いかもしれない。
機会があれば生で見てみたい。

照明を落とした中、電飾をつけたスカートで回る姿は星のようだし、
回り続ける為の足さばきの技術とか、ずっと見て居られる点は多い。

タンヌーラを堪能だ。

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