見出し画像

バロンズ・ダイジェスト2020年4月26日号


エグゼトラストが翻訳を行っているバロンズ・ダイジェストWEEKLYマガジンの読みどころをご紹介します。米国の投資情報週刊誌Barron’sから、日本の投資家の皆様にも有益な記事をピックアップして、日本語でお読みいただけます。一部無料でご覧いただける記事もありますので、是非一度アクセスください。

バロンズ・ダイジェストの購入はこちらから

先週は、先物市場で原油が急落し、それにつれて株価は週初の2日間で4~5%も売られた。週後半の木~金曜日では踏ん張ったが、週間でS&P500は▲1.3%、NYダウは▲1.9%下落した。一方でナスダック総合は+0.2%にとどまっている。

4.ビッグ・マネー調査:株価は来年15%上昇する可能性あり 

4.「ファンドマネジャー調査」は、バロンズの目玉企画「資産運用マネージャーへのアンケート調査」だ。毎年4月と10月に100人以上のプロの運用者に、マクロ・ミクロの投資環境、相場見通し、さらには時々のテーマ(今回なら大統領選挙や新型コロナ危機など)、ポートフォリオの資産配分、有望セクター、そして推奨銘柄などを聞き取りし、それに分析を加えた内容である。

前回(昨年10月)の調査を振り返ると、「今後12か月(~2020年10月)が『強気』と答えたマネージャーの割合は27%で、過去20年以上で最低の水準、一方弱気派は31%だった。この31%というのは『弱気』としては高水準で、1900年代半ばまで遡らないとない数字」だ。つまりプロのマネージャーは半年前時点で結構冷静に見ていたことになる。

そして今回、新型コロナウイルスの影響を受ける中で目先は慎重だが、来年(2021年)は概ね強気派が主流で、現在の水準より15%は上を望めるという見方が多い。彼ら強気派は今年に限ってはここから年末まで4%ほどは上昇するだろうとも答えている。但し、S&P500は年初来では依然として12%安、また史上最高値からはまだ16%以上下落した水準だ。仮に来年末までここから15%上がったとしても、史上最高値にはまだ届かない。それでも「時間をかければ上を目指す」と皆が思うのが米国株式だ。

3. 打ちのめされた原油市場で、注目する価値のある4銘柄
9. 原油市場で起こっている奇妙なことを理解しよう

今週は原油関連の記事にも紙面を割いている。両記事とも、原油先物が史上初めてマイナス価格となった理由やその影響を解説している。3番ではこの状況下でも(というかここまで下がったから)買える関連銘柄として、パイプラインとガソリンスタンドを保有しているフィリップス66(PSX)やシェブロン(CVX)など4銘柄を紹介している。私はやめた方がいいと思うが・・・

5. キャッシュバーン状態のクルーズ会社は生き残れるか?

5.「フィーチャー」は、現金を消耗し続ける「キャッシュバーン状態」にあるクルーズ船運営企業が生き残れるかについてだ。クルーズ船運営大手のカーニバル(CCL)、ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)、ノルウェー・クルーズ・ライン・ホールディングス(NCLH)の3社は、かつてない試練に喘いでいる。3銘柄とも安値から反発したものの2月半ばにS&P500指数がピークに達した頃に比べると少なくとも65%下落している。また3社が発行する社債にも圧力がかかっており、投機的水準にまで格下げされているものが多い。記事では3社の現状と先行き見通し、そして投資対象としてのリスクと妙味について説明している。

現時点では「7月半ばには部分的な運用が再開されるかもしれない」との希望的な観測はあるものの、現実は2023年まで正常化しないとアナリストは予想している。但し、このままの状況が続けば3社とも生き延びることは難しく、最悪シナリオは破産法による保護の下で事業再編か買収、そういう見立てだ。

ところで私もこの手の旅行は経験したことがあるが、非常に素晴らしいものだった。しかし、それが命と引き換えとなると二の足を踏むのが普通だろう。さらにもっと大きな視点で考えれば、クルーズで気軽に外国へ行くということがエネルギーを消費し環境への負荷を高めることになる、という点も気になる。我々の価値観は、この手のレジャーを今後どのように判断するのか?これは今回の新型コロナ危機が我々に突き付けた新たな課題であり、このクルーズ船企業の今後にも大いに影響することになるだろう。

6. 拙速な経済活動再開は新型コロナウイルス感染第2波の発生加速につながる

6.「米国経済」では、新型コロナ危機への対応として「拙速な経済活動再開で事態悪化の懸念がある」ということに触れている。つまり、経済再開に留意しないと新たな感染者拡大と死者の増加で再度経済活動停止に追い込まれる危険があることを指摘している。直近の米国メディア報道でもジョージア州での再開の評価が話題となっていた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?