2番目の好きな人

学生時代「好きな人が2人出来たら2番目に好きな人を選びなさい 何故なら1人目の人を本当に愛してるなら2番目の人を好きになるはずがないから」という言葉をよくSNSで見かけてなんなら授業の小話にも出てきた

当時10代の私は「え〜そんな事ある?ていうか2人好きな人が出来る事って……1人目を選んだ方が絶対良くない?」と考えていたが今はその言葉の意味を痛感している

それはその学生時代に遡る
※かなり長い話

学生時代とても好きな人がいた
その人は話していくうちに楽しくなり連絡先の交換もしてメールをしたり向こうからも結構連絡が来たり話しかけられたりしていた

が、告白をしたが付き合えなかった

それは良い
向こうが付き合いたくなければそれで終わり
好きな気持ちは続いていたがその後は特にしつこく迫ることも無かった…が授業のグループが一緒になることが多く殆ど生殺し状態のまま卒業を迎えた

卒業したしなんやかんやで在学中向こうからLINEブロックされてたし後はもう会うことも何も無いだろうな〜と思っていたのに偶然自動車学校で再会しなんと向こうからLINEの交換を求められる

とりあえずLINEを交換したがお互い教習前だったり帰る前だったりした為本当にLINEを交換して終わった

それから1年以上は経過した頃に向こうからLINEが来た
内容はどう見てもバイト先に送るような事で数分後に間違えたと謝罪

ちょっと疑わしかったがその場はとりあえず大丈夫だよと返事をして終わった

次の日
またLINEが来た
今度はちゃんと私宛の内容であった

私の方が先に就職していた事もあり就活について聞きたいことがあったらしい

色々と答えて最後に向こうから暇な時あったら飲みに誘ってねと書いてあったが社交辞令だろうと真に受けずに2年の月日が経った

ここでようやく最近の話になる

地震が発生しあまりにも強い揺れで尚且つ向こうが今何をしているか分からないし後々訃報なんて聞きたくなかったので急いでLINEを送ったのだ

2年ぶりにLINEをする…ていうか過去にブロックされた事あるしちゃんと返事来るかな……と不安になる余裕もなく一瞬で送信

20分後位に安否確認が出来た。ホッとした。今の今まで相手の事が好きで好きで仕方なかったが改めて思った

ああもう好きとかじゃなくもう愛してるんだと

とにかく向こうが無事でいてくれれば良い、毎日元気に楽しく生きていてくれたら良いと強く思った

その様に自己完結した次の週

向こうからLINEがやってきた

そりゃもう何無い日に突然LINEが来てパニックになる私

内容は電子機器の不調がありそういう事に詳しいかどうかだった

く、詳しくない…こんな事になるならアビバとか通っておくんだった…と頭を抱えた

とりあえずこういう時は傾聴しよう
返信を待っている間に不調の原因を調べながら傾聴を続ける
傾聴を続けていく内に向こうから話が変わり今なんの仕事をしているのかとかそういう話を聞けた

その日LINEは2時間続いた
これお金払わなくて大丈夫?と思いながら眠りについた

そしてまた数日後地震発生
その日私は過去に津波が来た地域に外出して避難をしていた

ふとスマホを見ると向こうからLINEが来ていた
今度は向こうが心配してくれていた いや、くださっていた
名前呼びのオプション付きで叫びたくなる私

平静を保ちつつ大丈夫である事を送信
可愛い絵文字付きで無事で良かったとか言われてみてほしい
勘違いするから

心が一生童貞なので「この人私の事好きなのかな……」てなります

あの、真剣にこれ向こうに今恋人がいないって思ってOK?
位に留めておく事にする

ここで冒頭の話に戻る
ここまで書いた最愛の話はただ自己満足で書いただけで前置きがかなり長くなってしまった

こうしてみると一途な人間に見えるが実はそうじゃない
彼に片思いしている間に何人かとお付き合いしていた
彼を諦める為に
とはいえ多少なりとも好意があったのも事実

だが、最終的に彼の事を思い出し彼への気持ちが強くなって交際相手への気持ちが冷めていくのだ
夢に最愛の人が毎日出てきたりふと「好きだなあ」と心の中で呟いてみたり

それを何度も何度も繰り返している

つまり私は今まで無意識に2番目の好きな人を選び付き合っていたことになるのでは?

だから私は彼に振られた後から今まで付き合ってきた人に対して本気で好きだと思う事がなかったのでは?と考えている

未だに「愛してる」と人に言ったことが無い

果たして私に「愛してる」を言う日は来るのか

最愛を超える人が現れず8年経っている
良く言えば8年間1人の人を愛している
でも結局色んな人と付き合ってるからなんとも言えない

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