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いまワンダヴィジョンが熱い

現在ディズニープラスで配信中のドラマ「ワンダヴィジョン」がヤバ面白い&楽しみなので布教記事です。「ワンダヴィジョン」自体のクリティカルなネタバレはない想定です(雰囲気バレが気になる人はさっさと観ましょう)。
https://disneyplus.disney.co.jp/program/wandavision.html

目次

・何が面白いか簡潔紹介
・最低限必要な知識の紹介(MCUフェイズ1~3のネタバレ含む)
・より楽しむためのアメコミ紹介
・MCUフェイズ4について

何が面白いか簡潔紹介

・不気味で不穏(not ホラー)
・考察が捗る「匂わし」がたくさん

雑に言ってしまえば「あなたの番です」の面白さに近いです。
(殺人事件が起きるわけではないので、「フーダニット(犯人はだれか)」ではなく「ホワイダニット(動機は何か)」っぽい感じではありますが。)
・30分9話構成
個人的にアメリカのドラマは1話が長く話数も多い(しかもシーズンが続く)ことが多く手を付けづらいので敬遠していたのですが、これはコンパクトなので軽率に手を付けられます。
・がっつりMCU(詳しい人向け)
今までのMARVELのドラマはスピンオフ・サブストーリーという趣が強かったですが、これはMCU本筋で今後の展開を追う上で必須な可能性が高いです。(完結してないので確定ではないですが)

最低限必要な知識の紹介

以下、MCUフェイズ1~3(≒今までのMARVELの映画)のネタバレを少し含みます。あとこれは凄いざっくり紹介であって、厳密には違うものもあるので有識者からするとツッコミどころがあるかと思いますが、わかりやすさ重視で書いている部分もあります。ご了承ください。

・MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)
既に何度もMCUと書いていますが、そもそもなんやねんという人もいると思うので。これは「MARVELの映像作品は全部世界観が統一されていて同じ地続きですよ」という概念です(正確には全部ではないのですが)。これはあまりにも作品数が多いビッグプロジェクトで、「フェイズ」というものに分かれています。数年前の「アベンジャーズ エンドゲーム」とか「スパイダーマン ファーフロムホーム」がフェイズ3で、この「ワンダヴィジョン」やずっと公開延期になっている「ブラックウィドウ」からフェイズ4に切り替わりました。
要するに、「他のシリーズのストーリーが絡んでくることもあるし、逆にこの作品が他の作品への影響を与えることもあるよ」という感じで、完全に楽しむには膨大な予習が必要になることもあります。でも「ワンダヴィジョン」は比較的簡単に楽しみ始められる敷居が低めの作品なので安心してください。

・ヴィジョン

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「ワンダヴィジョン」の主役の一人で、凄い人工知能の凄いロボットです。空も飛べます。赤い顔がロボットとしての顔で、人間っぽい顔に見た目を変えることもできます。後述の「ワンダ」と恋仲にあるのですが、過去作品で壊されてしまっています。
「死んだはずなのに当然のように出てきている」というのは最初の不気味ポイントでもあります。

・ワンダ・マキシモフ

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「ヒドラ」という悪い組織に実験されて超能力を身に付けたという過去のあるスーパーヒーローです。ソコヴィアという国出身です(現実には存在しないがMCUの世界観では存在する地球上の国です)。双子の弟ピエトロも実験で超高速移動をする超能力を身に付けていましたが、過去作で既に死んでしまっています。
赤いオーラを纏ってサイコキネシス(遠隔で物を操る能力)を使うことが多かったです。めちゃくちゃ能力が強い一方で、メンタルが弱めなので、こいつをキレさせたらヤバいなって感じです。
恋仲のヴィジョンを殺されて平気でいられるわけがなく、ヴィジョンを殺した悪役(めちゃ強くて、他のヒーローが単騎ではほぼ勝負にならない、ヤバい奴)と単騎で張り合ってるというか追い詰めてます。そのくらいヤバい。

以上です!現状これだけ知っていれば楽しめます!
ただプラスアルファで原作コミックまわりの知識があるとより一層楽しめるので、そちらも紹介します。

より楽しむためのアメコミ紹介

・マルチバース
まずアメコミを紹介する前にこの概念を知ってもらう必要があります。
MCUという概念で「映像作品は概ね全て地続き」と紹介したのですが、逆に言えばコミック作品とは地続きではありません。が、MCUは「コミックの実写化」ではなく、コミックも映像もどちらも正史、つまり「別の世界で起きた出来事」という扱いになっているのが特殊な点です。これを「マルチバース」と呼んでいます。
映像とコミックというわかりやすい括りで説明を始めましたが、その中でも無数の世界線に分離していて、それぞれの世界線に「アース〇〇」のように名前が付けられています。MCUは「アース199999」で、昔のスパイダーマンのアニメは「アース67」で、東映の特撮スパイダーマンは「アース51778」で、X-MENの映画は「アース10005」で、アベンジャーズが全員ゾンビになっちゃったというトンデモ世界は「アース2149」で、という感じです。どの世界線でも「スパイダーマンは蜘蛛の能力を手に入れたスーパーヒーロー」のようにベースが同じことが多いのですが、詳細が異なることもあります。
つまり「アメコミでこういう話があったよ」というのは、「原作がこうだったから映像化もこうなるよ」ではなく、「別の世界線でこういうことがあったので、こういうことが起きるかも」という話に過ぎません。可能性の一つを垣間見ることが出来る、くらいの気持ちで読んでいただければと思います。

・ワンダ・マキシモフ

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ヒーロー名は「スカーレットウィッチ」といい、元々はX-MENのミュータントの一人で、超能力者というよりは魔法使いです。すなわち、MCUでは特に詳細な能力の説明がなくサイコキネシスやマインドコントロールしか使ってなかったですが、実は他にもっと魔法的なことが出来る可能性があります。
またワンダ周りのヤバいエピソードとして、現実改変能力により世界を2度変えた「ハウス・オブ・M」があります。ワンダによって世界が一瞬にして「誰もが望みを叶えた世界」に突如変わり、最終的に今度は「ほとんどのミュータントが能力を喪失した世界」に変えた話です。他にも「現実改変能力により双子を授かる」などのエピソードもあり、要するにMCUのワンダにも望んだ世界を現実にするほどの力があるかもしれないのです。「WandaVision」というタイトルも、「ワンダとヴィジョン」だけではなく「ワンダのヴィジョン(ワンダ目線・ワンダの幻想)」とも取れて、怖いですねぇ(わくわく)

・ヴィジョン

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ヴィジョンには紹介すべきワンダほどのぶっ飛びエピソードがないので、少しだけ「ワンダヴィジョン」と関連しそうな最近のコミックを紹介します。
タイトルはそのまま「ヴィジョン」。ロボットであるヴィジョンが、ロボットの家族と共に郊外の街で「普通の人間らしい」家族生活を送ろうとする話です。徐々に生まれ広がる「歪み」、普通の人間の生活とは何なのか、人工知能と「トースター」との違いは何なのか。いわゆるヒーローものとは違うSFホラーのような作品です。全2巻でサクッと読めます。2巻の表紙はあえて貼らないでおきますので、気になる人はリンク先をどうぞ。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B086PQ1XX9/ref=bpbB086PQ1XX9

・S.W.O.R.D.

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コミック世界では「S.W.O.R.D.」と呼ばれる組織があり、「S.H.I.E.L.D.」が地球内部の敵に対する組織であるのに対し、「S.W.O.R.D.」は地球外の敵に対する組織となっています。
MCUフェイズ3までヒーローは「S.H.I.E.L.D.」という組織にみんな所属していました。が、MCUのある作品でほんのちょっとだけ宇宙に建造中の新組織が出たと思います。また、ポケベルにS.W.O.R.D.のロゴらしきものが映っていたこともあり、フェイズ4で重要な役割を果たす組織と考えられています。

MCUフェイズ4について

エンドゲームを持って華々しい終結を迎えたと思われた「フェイズ3」でしたが、物語はまだまだ続くようです。そんなフェイズ4以降で個人的に楽しみにしている展開は、「何も信じられない」と勝手に名付けたテーマです。

・ワンダの現実改変能力
はたしてMCUのワンダがその能力を持っているのか、発動することはあるのかわかりませんが、その可能性がある限り何が起きてもおかしくない状況が続いています。

・マルチバース
マルチバースという概念で別の世界線があると紹介しましたが、この世界線を跨ぐ出来事というのも起きています。有名かつ分かりやすいのが「スパイダーバース」というアニメ映画です。

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マルチバースのそれぞれ別の「スパイダーマン」が集結するアニメです。めちゃくちゃ面白い。
ちなみに、コミックにも「スパイダーバース」があり、こっちはもっとハチャメチャです。アニメ版はたった6人?こっちは100人越えだぞ!(?)

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フェイズ4として公開予定のMCUスパイダーマン3作目にも別の世界線のスパイダーマンが出ると噂が出たり(そもそもスパイダーマン2作目で別世界線について触れられたり)と今後このマルチバース自体がMCUに絡んでくる可能性が高いです。
というか現時点で予告されているドクターストレンジの新作タイトルに…

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マルチバースってがっつり書かれてますし。

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別のマルチバースとして「もしもの展開」を描くアニメシリーズも予告されてます。
で、マルチバースががっつり絡むと何が起きるかと言うと、「別世界線の人物の介入」が、もっと直接的なことを言えば「死んだキャラクターが別世界線から来て、同名別人物として復活」みたいなことが起こり得ます。ちょっとメタい話ですが、キャストの交代も可能になります。キャラクターの死が覆る可能性があるのです。

・スクラル人
フェイズ3のとある作品に出てきた「スクラル人」。コミックでは悪役として描かれることが多かった宇宙人でしたが、MCUでははたして…?
スクラル人とは、他人の見た目も能力も完全コピーできるヤバい宇宙人です。このスクラル人が既に地球に大量に潜入していて偽物にすり替わっていたという「シークレットインベージョン」というシリーズがコミックではありました。直前のビッグイベントだった「シビルウォー」のキャッチフレーズが「Whose side are you on?(君はどっちに付く?)」だったのに対し「シークレットインベージョン」は「Who do you trust?(君は誰を信じる?)」という、まさに不信と信頼がメインの展開でした。なお、同名の映像作品も公開予定です。

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まとめると、
・ワンダが現実改変するかもしれないし、
・マルチバースで入れ替わりが起きるかもしれないし、
・そもそもスクラル人に入れ替わられてるかもしれない
というのがフェイズ4以降のMCUです。もう何も信じられない。

そんな今後の展開が一切読めない(多少読めたからこそ読めなくなった)MCUフェイズ4の重要な一歩目が「ワンダヴィジョン」です。MCUを追い続けてきた人も、今気になっている人も、ぜひ見始めて毎週「どういうことなの…?」と悪寒に襲われましょう!
https://disneyplus.disney.co.jp/program/wandavision.html


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