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18年ぐらい書いていた雑誌が無くなることになった

 電撃PSの定期刊行の終了が告知されました。その理由などに関して自分の立場から書くことはできませんが、2002年の200号ぐらいからアサインして15年以上やってきた身なので、簡単に思いを書いてみたいかなと思います。

 以前のエントリーにライターになった経緯は書きましたが、自分はライターになっていなければ野垂れ死んでいたと思うので、徹夜で仕事をするのは別にそこまで苦ではなかったです。周囲もゲームをやるのが好きな人ばっかりでした。

 ちなみに最初は自分も読者でしたが、なぜ電撃PSを購読するようになったかというと『東京魔人學園剣風帖』。ソフトの発売前はザ・プレイステーションが記事をやっていて菊地秀行さんにインタビューしたりしていて、その特集はその特集でおもしろかったんですよね。(『東京魔人學園剣風帖』に菊地さんは関わっていないんだけど、「魔人学園」という小説を先に出していたのでメーカーが菊地さんに許可を取りにいったことと、『東京魔人學園剣風帖』に菊地さんのオマージュが多かったため実現したものでした)

 ただ、ソフト発売後は電撃PSのほうが『東京魔人學園剣風帖』をプッシュしていたし、ほかのページにも文字がビッシリ書いてあったので、どちらかを買うならこちらのほうがお得に感じて電撃PSを購読するようになりました。まぁ、作る方に回ってからは大変でしたけど(笑)。

 ゲームは趣味でやったほうが楽しいっていう意見もあると思うんですが、やっぱり業界のなかに入って仕事をすると楽しすぎて抜け出せないんです。本音を書いちゃいますけど、業界人になっている喜びみたいなもので優越感を得ていたのだと思います。最近はインタビューなどでどんな大物が相手であろうが、むしろこの場だけでも相手と対等であろうという気持ちで臨んでいますが、最初のモチベーションはクリエイターや声優に自分なんかが会えるというミーハーな心だったと思います。インタビューでクリエイターさんの話を生で聞けるのも楽しかった。ライターというとどうしてもメーカーさんとやり取りしている編集さんのおまけみたいなイメージを持たれがちですが、やっぱりインタビュー本番でしゃべるのはライターなので何度も取材をしていると顔を覚えてもらえるし記事の感想などももらえるようになって、どんどん仲良くなることができて、それがやる気にも繋がりましたね。

最近だと、大好きな内村さまぁ~ずの新人ライブで優勝して同番組にも出演したペンギンズのノブオさんと共演できて(そうです。自分のなかでは「勇者ああああ」ではなく「内さま」のペンギンズなんです)感動しましたし、ヤスダスズヒトさんにマンガにしてもらったり、なぜか付録コードにしてもらったりとか刺激に満ち溢れていましたね。テレビCMに出たこともあった(笑)。フルタイムで働いている方々に比べれば年収は低かったですが、当時は仕事量はたくさんあったし、普通に暮らしながら外食でご飯を食べたりゲームやコミックを買うのもぜんぜん困らなかったので不満に感じることはまったくありませんでしたね。とにかく楽しくて充実していた。

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あとは最初こそ釣りゲームとか競馬ゲームとかのページもやりましたけど、キャラクターが分かってもらってギャルゲーとかノベルゲームとかバカ企画っぽいものをやらせてもらえるようになってからは、頼られることも多くなって自分から意見やアイディアもたくさん出せるようになり、そこも楽しかったです。

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 最初に書いたとおり、定期刊行を止める理由などは公式で書かれているので、フリースタッフの立場である時間から書けることはなにもないです。ただ、

雑誌などのメディアを取り巻く状況の変化や、ゲーム情報発信のあり方の変化など、さまざまな要因に伴い、『電撃PlayStation』の定期刊行は終了させていただきます。

 これはそのとおりで、エンタメが日々変化と進化を続けるなか、メディアだけがいつまでもその姿を変えずにいるのは不健全ですよね。変わらない安心感が魅力だと言ってもらえたりもしていますが、やっぱりTwitterの感想を見ると、自分が熱心な読者だったころと同じときの思い出を語っている人が多く、最近の企画などに関して触れている人はすごく少ないんですよね。(もちろん、特定タイトルの特集などを惜しんでくれている人はたくさんいました!)

 やはり、メディアとしてポリシーがぶれないことも重要ですが、竹のようにしなやかに柔軟に発想を変えていかなければ読者さんも同じことでは飽きてしまうし、新規の読者さんも増えないのでしょうね。

 まぁでもスタッフみんなゲームが好きなので、編集部が新しい形に変わったり、もしくはスタッフが新天地にいったりしても、みんな変わらずゲームやってゲームのおもしろさを伝えていくという根幹の部分はあまり変わらないんじゃないかなぁと思います。この定期刊行の終了で新陳代謝が起こり、メディアが活性化することを望みます!

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以下、購読者向けに今後の自分。

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