清水省吾について

先日MINAMISに電撃加入を発表したギタリスト清水省吾。

全く予想できなかっただろう。驚かせてしまい申し訳ない。

10月頃には加入することが決まっていて、発表するとしたらクアトロ公演のタイミングがベストかなと思い、演出などを考えた。

そして、一つどうしても補足して伝えたいことがあり、ペンを取っている。

クアトロのMCでは『面白そうだから』という話をしたと思うが、もちろん面白いのは間違いないのだが、省吾が加入したのには明確な理由がある。

これから省吾本人にも伝えていないことをここに書こうと思う。

MINAMISの『Kids in the magic』という楽曲はご存知だろうか。今年に入ってから演奏している比較的新しい楽曲だ。

いつ頃聴いたかは忘れたが、『Kids in the magic』のイントロを聴いた瞬間にパッと省吾が現れたのだ。脳内で再生されたギターイントロは省吾の音だった。なんでなのか自分でも理解できない。でも省吾なのだ。

音楽やバンドをやっていると思いもよらないことが起こる。大抵はうまくいかないことだ。MINAMISというバンドは毎年8月から9月にかけて何かが起こる。

そんな時期にメンバーに『省吾入れたら面白いんじゃない?』と突拍子もないであろう話を持ちかけてみた。案の定『え?』って顔している人や、『何言ってんのこの人』みたいな顔をしている人がいたが、そりゃそうだろう。自分でもなんでかわからないのだから。(『なるほど、いいかも』と思ってくれた人もいたのかなぁ。)

それから省吾に連絡を取って、一緒にスタジオに入ってみて『いいね!』ってなったけど、省吾は一般企業に勤めていたから断られる可能性の方を覚悟していたし、やるとなったとしてもいろいろと時間がかかるだろうと思っていた。

整体からの帰り道、南雲から電話があった。『河野さんに報告があって、今変わりますね』と言い、省吾に変わった。『俺、MINAMISでギター弾こうと思います』と省吾が言った。弾こうと思いますじゃないんだよ。もう鳴ってたんだから。笑

ということが10月くらいに起こり、予想だにしない迅速且つうれしい決断に後押しされ、急ピッチで準備を進めクアトロで発表した次第である。

あれは何年前だったかなぁ。省吾がふらっとLa.mamaに寄ってくれたことがある。その時の省吾は少し疲れた表情で、私に会うなり『やっぱり河野さんは綺麗な目をしてる』と言った。ばかやろう!人間みんな元は輝いてんだよ!と思ったが、省吾には言わなかった。曇っているんだったら磨けばいいじゃないか。うまくいかなかったらやり直せばいいじゃないか。失敗したからと言って死ぬわけじゃない。失敗も成功も挑戦した証だ。挑戦することに意義があると思うし、ドキドキワクワクするじゃないか。

最近のMINAMISの楽曲はどれもスケールが増してきている。そのせいで彼らの音楽を聴くと、ライブを見ると、どうしても大きなステージを想像してしまう。できてしまう。それも鮮明に。(気が早い)

これからは更に険しい山道になっていくだろう。でも仲間がいるから安心だ。

疲れた時は少し休もう。行ける時は一気に行こう。一歩ずつ大地を感じながら。


省吾の回が一番長くなっちゃったな。なんか嫌だな。笑

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?