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#1【英語版触るグリフ体験記その前に】娘の事・高校入学まで

こんにちは。かわのと申します。

私には読み書きがあまりできない(できなかった)夫がいます。ディスレクシアというやつ。夫が触読シート「触るグリフ」を使ってある程度(夫にとってはものすごく)読み書きできるようになりました。その体験記を以前このnoteでまとめました。

私たちには(2022年9月現在)中学生2人高校生2人の4人の子供がいます。現在高校3年生の娘は英語、それも英単語が壊滅的に覚えられなくて高2の終わり、春休みから英語版触るグリフを始めました。娘も効果があって英単語が覚えられるようになりました。その体験記を簡単にまとめたいと思います。

(娘はもう1人いますが、このnoteでは高3娘の事を「娘」と書く事にします。)

娘は、元気で明るくてやる気に満ち溢れて美味しい食べ物とかK-popが好きなどこにでもいる普通の女子高生です。でも、夫と同じような感じ(ディスレクシアみ)をちょっとだけ感じていました。

就学前から小学校低学年

夫が読み書きできなくても気にもしなかったのと同じように、初めての子供でも何かできない事があっても気にもした事はありませんでした。文字を積極的に教えようと考えた事もなく、保育園で五十音を習ってきていつの間にか読み書きできるようになっていた。という感じでした。

小学生になって名前を書いたり、音読を聞いたりしても気になる所はありません。宿題も普通にやっていたと思います。

小学3年生 漢字テスト10点

小学校3年か4年生の保護者面談の時、担任の先生に「実は、、、」と漢字テストを見せられました。100点満点中ほとんど10点か良くても15点でした。夫の事があったのですぐにピーンときた私は

「あ〜、実はですね〜夫がちゃんとした機関で診断を受けたわけではないんですが読み書きできないディスレクシアなんですよ。多分、娘も少しその気があるためだと思うので、漢字テストは点数が悪くてもスルーしていただけませんか?」

と言いました。なんとなく夫を見ていて覚えられない漢字を覚えられるまで何回もテストされたり、先生に注意されたりするのが可哀想と思ったからです。正直言って夫を観察してるだけでディスレクシアについても何も知らないし、ちょっと図々しいかな?と思いましたが担任の先生は意外にも

「あ、そうなんですね〜。他に何か配慮して欲しい事はありますか?」

と笑顔でおっしゃって『配慮』と言う概念を知らなかった私は少し驚いたし、「現代の教育現場は進んでるな〜」と感心しました(偉そう)私は

「ありがとうございます。他に配慮はいりません。」

と言いました。

「また漢字テスト10点やった〜」「5点やった〜」と嘆いていると「別にいいやん、いいやん」と言って過ごしました。漢字テストについては小学校を卒業するまで保護者面談で担任の先生に同じようにお願いしました。

「漢字を覚えさせよう!」とは全く思いませんでした。何ででしょう?そこそこ普通に読み書きできてるしいいか!と思ったのかな、、、?

最近ディスレクシアのことで知って疑問なのが「漢字以外は出来るから、漢字だけ怠けてると思われた」という話。私は娘は普通に真面目だし宿題も人並みにやるし他の勉強も普通に出来るから逆に「漢字だけできないのは何かあるな」と思いましたよ。

小学校高学年 放送委員

小さい頃からキラキラした華やかなものが好きで「将来の夢はアナウンサー」とか言って4年生から放送委員をやるようになりました。

給食の時間の放送で間違えたりつっかえたりすると「失礼しました」と言って仕切り直すという決まりがあったそうですが、娘はあまりにも間違えたりつっかえたりするので「失礼しました」を言わなくても良いという特別ルールが課されたそうです。

その話をしてくれた時に「あ、出てるな」と思いましたが、特に娘には言わずにまた「いいやん、いいやん」と言ってました。娘は今もそうですが、めちゃくちゃやる気があるんです。ちょっと気を落としたとしても「放送委員やめる」とは思わないみたいなので私も気にもしませんでした。むしろ、それほど間違えても5年生も6年生でも放送委員を続けた娘はすごいなぁと思ってました。(その後放送委員は中3まで続けました)

6年生の運動会では念願の実況を割り当てられた!と喜んでました。「大玉転がしの時に実況やるから聞いててね!」とキラキラした笑顔で娘は言いました。実況と言っても小学生なので色んなパターンの原稿があってその中から選びながら読むんだそう。夫は娘の事には気づいてないしむしろ(自分と比べて)音読なんてすごく上手に読んでいるように聞こえているので「多分、うまくできないと思うよ」とあらかじめ言っておいたら、やっぱりうまく言えなくて、

「赤団、頑張っています!」
「赤団、頑張っています!」
「赤団、頑張っています!」

と繰り返していました。夫は少し困ったような苦笑いをしていました。

終わってから娘に「実況うまかったよ〜」って言いました。娘は「どれ読んでいいか分からなくて同じのばっかになっちゃった!」って言うので「実況って難しいやん。上手やったよ」と言いました。ちゃんとはできなかったことよりも、念願の実況をできてた事に満足そうに見えました。上手くできない事でも「やりたくない」とか全く思わない娘。我が子ながら素晴らしい性格だと思います。(育て方が良かったわけではないと思います。他の3人もそこそこやる気はある方ですがやっぱり上手くできない事はなかなかやりたがりません。末っ子なんか特に!)


中学校入学 気になる事は特になし でも、、、

ほんのすこーし文字が苦手だなぁという程度で気になる事も特になく中学校生活は送りました。小学生の時のような漢字100問テストも無いし、どちらかと言うと「良かった!」って感じ。

中学生になったら持ってるポテンシャルぐらいの成績はとった方が良いという私の考えで、週2日1時間だけ夕食後に勉強を教えました。と言っても私は田舎の高卒なので、忘れてたり分からない所は私が参考書で勉強してから教えました。漢字は相変わらずできないから「テストの中で漢字の配点なんて低いから捨てたら良いよ」と教えました。

そう言えば国語の長文も苦手でしたね〜ぜーんぶ読んで説明してどんな内容か聞かせたりもしました。これは別に「ディスレクシアだから〜」とかは考えず「何が書いてあるか分からない」と言うからやってあげてたってだけ。那須与一とか、竹取物語とか、、、読んだ読んだ原文も訳文も。懐かしいです。

そして英語が苦手。この頃は「英語はディスレクシアが出現しやすい」とか知りませんでしたが関係あるやろな〜?ぐらいには思っていました。テストの点数は私が思う娘のポテンシャルぐらいはとれていたので気にはなりませんでした。

中3の夏休みに部活を引退してからは寺子屋みたいな塾に行き始めて私との週2日1時間のお勉強は終わりました。先生の手作りプリントを解いて分からない所を教えてもらったり、ただ学校の宿題をやりに行ったりするような面白い所。先生がすっごく賢くて(偉そう)娘のやる気もあって、成績は私が思う娘のポテンシャルより上がりました。十分すぎるほど。

ただ、中3の受験直前なのに、たまたまチラッと勉強ノートの中が見えた時にビッシリとノートいっぱいに

Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday
Wednesday Wednesday Wednesday

と書いてあって「受験期に『Wednesday』覚えてんの?」と驚いたし、これは苦労してるな…と、ちょっと可哀想に思いました。でも、可哀想に思ってばかりはいられません。なんせ娘は何にでもやる気がめちゃくちゃあるんです。夫と似てて文字が苦手、英単語覚えられないみたい!だけど勉強にも前向き!良い成績取りたいっ!て。

「ななこ(仮名)は、漢字だけじゃなくて英単語も覚えにくいんやわ。無理して英単語覚えてなくても解ける問題いっぱいあるからね。点数取れるから」

と教えてあげると娘は「うん、分かったー!」ってそんな返事。苦手な英語は特に頑張るので受験直前は得意な数学の次に英語の成績が良かったです。

いつ頃からかは覚えていませんが、多分中学生ごろから、自然と娘には「ななこ(仮名)はお父さんと同じようなもんで少し文字が苦手なんや」と言っていたと思います。夫と娘はたまに

「〇〇〇〇(カタカナの単語)って読みにくいよね!」
「そう!そう!」

とか言って盛り上がってました。

高校は中3の夏休みに決めた第一志望に合格しました。相変わらずのやる気で生徒会に部活に習い事に遊びに勉強に高校生活を満喫しています。


まとめ

何度も「娘はやる気がある」と書いていますが本当にそれ以外言い表し様がなくて「何事にもやる気があるし、やりたがり」。赤ちゃん時代からどんくさくて運動は得意ではありませんが、そっちもやる気があります。高校ではラグビー部のマネージャーをしていましたが、途中から「見てたらやりたくなったから、選手の方をやりたい」と言い出して度肝抜かれました。さすがに女子のラグビー部はないので諦める事が出来たみたい。

これは先日の高校の文化祭の写真。私のお気に入りで娘の事をとてもよく表していると思います。

歌留多部の出し物(?)で百人一首対決をしたそうです。札を取るのに飛び込んだ!見てください。このやる気!

歌留多部の人もひいたと思います。常に何でもこれくらいのやる気です。

やる気に満ち溢れた娘が高校生になって英単語テスト、英作文テストが全然できなくて苦痛になっていったそう。。。そして英語版触るグリフをやる事になります。それはまた次回に!


触読学習シート『触るグリフ』はこちら

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