人生に迷う僕と自転車と時間
自転車があればどこまでもいけると思っていた。
自転車があればどんなに遠い場所でも
漕ぎ続ければいつかは辿り着く。
そう思っていた。
友達と自転車に乗って駆け回る日々。
小学生の僕にとってはそれがとてつもなく
幸せな時間だった。
中学生になってもそれは変わらなかった。
遊ぶ面子が変わっても馬鹿みたいなことをやって
アホみたいな日々を送ってた。
コンビニに行くのにも自転車、友達の家に行くのも
自転車。
自転車のペダルと時間だけが回る。
高校生になると少しづつ自転車に乗らなくなった。
電車通学だったが、距離的には自転車でも行ける距離
の場所に学校があった。
高校生になると自転車の事を下に見るような風潮が
少しあった。まだ自転車に乗っているのかと。
交通手段に下も上も無いだろうに。
けれど寂しいのは一緒に通える人がいなかった事。
正確に言うと自転車で一緒に駆け回る人が
居なくなった。
遊ぶのは学校だけで放課後は部活やら家でまったり
したり等意味もなく集まることが無くなってきた。
今では何もかも自転車で駆け巡る日々が懐かしい。
けれど、この友達とどこまでも駆け回る気持ちは
忘れたく無いのでそろそろバイクの免許を取ります。
そしてあの頃のように、交通手段が変わっても
駆け回りたい。